
9月11日で同時多発テロから丸7年となるニューヨークの夜空に、犠牲者の冥福を祈る 『Tribute In
Light(光の追悼)』が姿を現した。
これは、ニューヨークの建築家やアーティストが考えた、テロの犠牲者を追悼する為の照明イベントで、倒壊したツインタワーを光で再現している。世界貿易センターの跡地、グラウンドゼロ近くに88本の強力なライトを設置した台を2機用意し、上空に向かって一斉に光を放つ。晴れていれば約100km離れた地からも見る事が出来る。
テロから半年がたった2002年3月11日に初めて実施されたこの光の追悼は、以来、毎年9月11日の日没後から明け方まで点灯され、そこに高く聳え立っていたランドマークを再現している。
最初の名前は『Towers of
Light(光のタワー)』だった。その後、遺族から「Towerという言葉を聞くのは辛い…」と言われ、2002年9月11日から『Tribute In
Light(追悼の光)』に改名された。また当初は「まるで、なくなったツインタワーの幽霊の様だ」と言う声も聞かれたが、年を重ねる毎にそうした意見は減り、現在では恒例の追悼イベントとして認知されている。
いま、グラウンドゼロは巨大な工事現場へと化し、2011年の完成を目指して高層ビル群と追悼記念館の建設が進む。確実に時が流れているのを感じる。しかし我々は2001年9月11日に起きた事を忘れるわけにはいかない。
(写真は、現地時間2008年9月7日の試験点灯時のもの。)
最終更新:2008年09月11日 05:06