マケイン演説視聴者3890万人。オバマ氏を凌ぐ
 
北京五輪閉会式の翌日に始まったアメリカ大統領選挙の党大会。アメリカのテレビ局には多忙な夏である。
まず民主党がコロラド州デンバーの屋外スタジアムを使った演出でオバマ人気を高めることに成功した。
 
【共和党の奇策】
一方の共和党大会は、初日がハリケーンによる米南部の避難騒ぎで中止となり、ツキにも見放されたかと思われた。だが残る3日間の党大会の平均視聴者数は3450万人と、4日間行われた民主党大会の平均視聴者数より14%多い結果となった。
特に最終日9月4日(木)東部時間午後10時のマケイン大統領候補の指名受諾演説は、オバマ演説より50万人多い過去最高の3890万人を記録した。
オバマ候補の演説が一番多くみられたのはCNNで810万人。
一方、マケイン演説が一番多く視聴されたのは保守派イメージの強いケーブルのFOXニュースで920万人。ネットワーク各局を凌いだ。ちなみにこの夜はNBCが870万人、ABCが600万人、CBSが530万人だった。
 
【ペイリン・マジック】
共和党大会では前日の3日に、アラスカ州の女性知事、ペイリン氏の副大統領候補指名受諾演説が行われ、3700万人という高い視聴者数を得ていた。
党大会の1週間前に誰も予想していなかった、美人で5人の母、、妊娠中の17歳の娘がいるペイリン知事が副大統領候補として突然登場したことで一気に関心が高まった。マケイン候補には追い風、というよりハリケーン並みの旋風を巻き起こしている。
もしもペイリン候補ではなく、ミット・ロムニー、ジョー・リーバーマンだったら副大統領指名受諾演説はこれほど多くの人々が見なかっただろうとアナリストは語る。
今年の大統領選挙戦は異例とも言える多くの国民がテレビでみている。共和党大会の視聴者数は、前回の2004年時より41%増え、民主党は57%増であった。これからまだTV討論会もあり、11月4日の投票日まで目がはなせない。アメリカのテレビニュース局にとってはありがたいデッドヒートがつづく。
 
最終更新:2008年09月12日 06:55