TVとネットの組合せで広告効果・・・NBC五輪データから
NBCがまとめた北京五輪の広告視聴データによると、テレビとインターネットを組み合せたクロスプラットフォームの広告出稿形態が、テレビのみより、広告の認知度が高いことが判明した。
ブランドや商品名の認知度は、テレビだけの視聴者より、テレビとインターネットの両方で広告を見ていた視聴者の方が30%多かった。
また広告内容も、両方のメディアを見ていた人の方がテレビだけより41%多かった。
五輪の複数のウェブサイトを訪れた利用者の半分以上は、少なくとも一回はテレビとウェブを同時に利用したと答え、さらにその中で日常的に同時使用していた人は10%いた。
テレビのみで試合を見ていた人も、選手の経歴などをチェックするために、ウェブを利用したと答え、動画以外のコンテンツの重要さも明らかになった。
【二つの新計測法】
NBC調査部門のバーツェル社長は24日、今回の調査結果をNBC役員と広告関係の役員に披露し、「五輪での実験の結果、今後はクロスプラットフォームで勝負すべきだ」と語った。
NBCは今回の五輪で、調査会社のインテグレーテッド・メディア・メジャメント社と組んで、クロスプラットフォームでの視聴状況を測る新測定方式を採用した。
また今回NBCは40人の五輪ファンをリクルートし、一人一人にテレビ、ウェブ、携帯電話の使用状況を追跡できる携帯電話を持たせ、一人の視聴者が異ったメディアをどのように利用するかを追跡するシングルソースメジャメント調査方式も用いた。
これによって、NBCは人が起きて寝るまでの五輪視聴状況を知ることが可能となった。
たとえば、朝はテレビの「トゥデイ」で試合のハイライト、職場ではコンピューターで試合の動画、帰宅時、携帯電話で試合ニュース、そしてプライムタイムにテレビで試合を見るというような異種メディアの利用度が明らかになった。
バーツェル社長は、このようなデータはこれまでなかったもので、NBCは新たな領域を開拓したと語っている。
最終更新:2008年09月27日 03:33