芸術の秋到来!マンハッタンの中心にあるマジソンスクエアパークで、ある芸術展が行われている。
しかし、一見すると、そこにキャンバスや大きなオブジェの姿は見当たらない。ただ、人々が、宙を見上げたり、木を指差したりしているのが目に入る。

人々が見上げる方を良く見ると、公園の木々の上に、小さな小屋が設置されている。その数、全部で12棟。これが、今回のアート作品だ。

  

“TREE HUTS(木の小屋)”と題されたこのアート作品は、日本で生まれ、ニューヨークやパリを拠点に世界中で活躍する芸術家、川俣正氏の作品だ。
地上10m~15m程の所に小屋を設置しているが、よく見ると、元々伸びている枝を切ったり傷つけたりしないよう、小屋の各所には、枝用の窓が設けられている。
その窓から伸びる枝を見ていると、“思いやり”や“優しさ”を感じる。

芸術作品とは、見る人に、こうした感情を思い起こさせるものなのだ。と、改めて実感する。

  

その昔、マジソンスクエアパークは、治安が乱れ、人々が避けて通る公園になった時期があった。それをニューヨーク市の基金と企業の寄付で大改造を行い、2001年6月に、再び、多くの人々が集まる公園へと復活した。公園の治安が乱れると、その界隈も影響を被る事が分かっているだけに、“公園を二度と、荒廃させてはならない!”をテーマに、頻繁にこうした芸術イベントを行っている。
今回の“TREE HUTS”は、10月2日から12月31日まで開催。
ちなみに、この小屋に人は入る事が出来ないが、公園のリスや鳥達にとっては、格好の新居となっているようだ!!
最終更新:2008年10月03日 08:08