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これきり会えなくなるわけではない。ただ居場所が変わるだけのことだ。
そう思おうとしても、そうはいかないのだ。昨日の酒宴に集まった9人はいつもの通り食べ呑んだ。冗談と笑いの中で酒宴は終わった。誰ひとりしんみりとした感想を述べる者は居なかった。誰もその別れに触れることが出来ない。明るく終えようという暗黙の同意があるかのように、呑み笑い、そして食った。私は泣きたいのを堪えた。おそらく私と同じように堰が崩れないように耐えていた人も何人かいたのだろうと思う。
来月から、親会社で働く者が6人。社員として移る者、契約社員として働く者、ひとり私だけはその日暮らしバイトを選んだ。残る3人のうちひとりは他でバイトすると言い、ひとりは判断保留し、社長は旅に出るという。
社長が言った。「将は語らず…」と。意味不明だってば、それ。
トップであったからこそ語るべきだったのではないか。事ここに至ることになった自らの責任についてだけは語るべきだった、と思う。ただ、もはや誰ひとりとしてその言葉を待っている者は居なかったのかも知れない。各人は心の内に冷たい風が吹いていたのだから。真に必要として言葉は、このような結果になる前に知恵を出し合って存続を賭けるという行動の中で語られるべきことだったはずだから。
まあいい、もう終わったことだ。私はバイトでも何とか食べていける内はそれで通したいと思う。社員などという足枷は私のような職人には必要がない。
もう腹はくくった。行けるとこまでこのままで行くと。
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日記] - &trackback() - 2007年04月29日 20:56:52
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最終更新:2007年04月30日 22:10