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急性期や短期リハ病棟での高齢者転倒予防のための多因子介入は効果なし 2008年4月 BMJ 予防 RCT

原著論文

Cluster randomised trial of a targeted multifactorial intervention to prevent falls among older people in hospital.
Cumming RG, et al. BMJ 2008 Apr 10; 336: 758-760. PubMed

論文の背景

  • このトピックですでに知られていること
亜急性期とリハビリテーション病棟で長期入院中の高齢者への2つのRCTで、多因子介入は転倒のリスクを減らすことが示されている。
このアプローチの効果は、急性期高齢者ケア病棟や短期滞在リハビリテーション病棟では分かっていない。
  • この研究で加えられること
多因子をターゲットとした骨折予防プログラムは、短期入院の病院病棟(中央値7日間)では高齢者には効果的ではなかった。
この設定では骨折予防のための革新的なアプローチが必要とされる。

疑問のタイプ:予防


論文デザイン:RCT(クラスター:集団を対象としたRCT)


論文のPECO

  • P(patient):オーストラリアのシドニーにある12病院の24高齢者ケア病棟の患者3999人(平均79才、入院期間中央値7日)
       24病棟をランダムに12病棟ずつに分けた
  • E(Exposure):多因子介入(転倒のリスク評価、スタッフと患者教育、薬の点検、ベッドサイドや病棟環境の改良、運動プログラム、選ばれた患者ベッドへのアラーム) 2047人
  • C(Comparison):介入しない 1952人
  • O(Primary Outcome):入院中の転倒


論文の妥当性

  • ランダム化か?:されている(クラスターで)
  • ITTか?:されている
フォローアップできなかったのは、0.6%

結果(一次アウトカムについて)

介入群2047人中、実際に介入したのは1907人。
  • 一次アウトカムの比較(1000ベッド・日あたりの転倒回数)RRは入院期間と病棟における過去の転倒率で調整
介入群 非介入群 調整RR(95%CI) NNT(95%CI)
入院中の転倒 9.26回 9.20回 0.96(0.72-1.28) 有意差なし

補足

介入群の92.3%、非介入群の92.7%の患者は1回も骨折しなかった。
ケガをする転倒をしたのは介入群3.7%、非介入群3.1%。骨折は介入群2人、非介入群3人。
  • 結果の解釈
修正困難なリスク因子がある:イライラした混乱状態、歩行の不安定性、鎮静や睡眠薬の使用、尿失禁
さらなる革新的アプローチをするには、認知障害の評価方法を改善する、低いベッドを使う、ケガ防止にヒッププロテクターを使う、病棟を再デザインして転倒ハイリスク患者は看護スタッフが常に観察しやすいようにしたり、最もリスクが高い患者は24時間監視できるようにするとか、病棟スタッフ自身で転倒予防を考慮した全体的なアプローチを考えるといったことがあげられる。

最終更新日 2008年10月25日
評価者 DK
最終更新:2008年11月21日 18:35
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