EBMの5つのステップ
ステップ1.疑問の定式化
ステップ2.情報収集
ステップ3.情報の批判的吟味
ステップ4.情報の患者への適用
ステップ5.1~4のプロセスの評価
ステップ1.患者の問題の定式化
必要とされる情報を答えとして得ることができるように疑問点として抽出する。PECO(PICO)の形にして定式化をする。
自分にとって興味のある問題よりも、患者にとって重要な問題を定式化するのが大切であろう。そうでなければせっかく良い情報を手に入れることができても、患者にとってはどうでもよい情報であったりする。ステップ4の患者への適用以前の問題になってしまいかねず、よく患者と話し合い何が重要なのかよく考えることから始めたい。
ステップ2.情報収集
情報源としては、一次情報と二次情報に分けられる。
一次情報・・・ピアレビュー誌に掲載された原著論文が代表。検索源としてPubmedなどがある。
二次情報・・・一次情報の集約によってつくられた情報。システマティックレビューや診療ガイドライン、UpToDateやClinical evidenceなどがある。
医療情報の有用性(usefulness)の式(A.Shaughnessy, 1994)
{関連性(relevance)×妥当性(validity)}/{労力(work)×費用(cost)}
忙しい臨床家にとって1次情報から最善のエビデンスを見つけ出すのは労力的に難しい。関連性や妥当性が高い情報の収集された二次資料を用いれば労力が少なくEBMの実践が容易になる(費用はかさむが)。
ステップ3.情報の批判的吟味
エビデンスの妥当性(事実への近さ)、影響力(効果の大きさ)、および適用性(自分の臨床への有用性)について批判的に吟味する。
すでに厳密に批判的吟味がなされた二次資料を用いれば、このステップは省略できるかもしれない。
自分で批判的吟味をした論文はCATs(Critical Appraisal Topics)の形式でまとめておけば、次に同じような疑問に直面したときに役立つだろう。
ステップ4.情報の患者への適用
批判的吟味と、自らの臨床的専門技能および患者に特有な生態、価値観、環境とを統合する。
ステップ3.で吟味する妥当性は内的妥当性(Internal Validity)である。それを実際の患者にあてはめると妥当であるか検討するのは外的妥当性(External Validity)という。
ステップ5.1~4のプロセスの評価
ステップ1~4の実行の有効性と効率を評価し、次回に向けて両者を改善する方法を探す。
名郷直樹.EBMキーワード.中山書店
Sackett DL, et al. Evidence-Based MEDICINE EBMの実践と教育.エルゼビア・サイエンス
最終更新:2008年09月07日 22:33