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収縮期高血圧高齢者への降圧薬治療は脳卒中を減らす(SHEP) 1991年 JAMA 治療 RCT

原著論文

Prevention of stroke by antihypertensive drug treatment in older persons with isolated systolic hypertension. Final results of the systolic hypertension in the elderly program(SHEP).SHEP Cooperative Research Group.
JAMA 1991 Jun 26;265(24):3255-3264. Pubmed

論文の背景

拡張期高血圧への降圧剤治療が主要な疾病や死亡を減らす効果は過去の研究で示されていたが、収縮期高血圧に対する降圧剤治療の影響を調査したものはなかった。収縮期高血圧(ISH)は年齢とともに、特に60才以上で有病割合が増えてくる。疫学研究では脳卒中や他の心血管疾患、死亡率を上昇させることは分かっていた。(SHEPでは収縮期高血圧(ISH)をsBP≧160mmHg、dBP≦90mmHgと定義している)

疑問のタイプ:治療


論文デザイン:RCT


論文のPECO

  • P(patient):高齢者収縮期高血圧患者(4736人)
 年齢60才以上(平均72才)(60代約40%、70代約45%、80代約15%)、男性43%
 収縮期血圧160-219mmHg(平均170mmHg)、拡張期血圧が90mmHg未満(平均77mmHg)、降圧剤内服中約33%
 現在の喫煙者約13%、糖尿病患者約10%、BMI約27.5、総コレステロール約230mg/dl、心筋梗塞既往約5%、脳卒中既往約1.5%
  • E(Exposure):降圧剤の投与(利尿剤+β-blocker+α)(2365人)
 ステップ1:chlorthalidone(ハイグロトンR)12.5mg/日、降圧不十分なら25mg/日に増量
 ステップ2:ステップ1で不十分な場合、atenolol(テノーミンR)25mg/日追加、それでも不十分ならatenolol50mg/日に増量(atenolol禁忌の時、それぞれreserpine0.05mg/日、0.10g/日に変更)
 収縮期血圧180mmHg以上なら160mmHg未満、収縮期血圧160-179mmHgなら20mmHg以上の降圧を目標とした。
  • C(Comparison):プラセボ(2371人)
  • O(Primary Outcome):全ての脳卒中(非致死的、致死的)
 二次アウトカム:心血管・冠疾患への罹患および死亡、全死亡、QOL尺度

論文の妥当性

  • ランダム化か?:されている。
  • ITTか?:されている。
  • マスキング:二重盲検

結果(一次アウトカムについて)

平均フォローアップ期間は4.5年。5年間の平均血圧:降圧剤投与群143/68、プラセボ群155/72。
全脳卒中発症数(実数):降圧剤投与群2365人中103人(うち致死的脳卒中10人)、プラセボ群2371人中159人(うち致死的脳卒中14人)
  • 5年間での脳卒中発症率における降圧剤投与群とプラセボ群の比較
降圧剤投与群 プラセボ群 ハザード比(95%CI) NNT(95%CI)
5.2% 8.2% 0.64(0.50~0.82) 34(22~63)

補足

  • 二次アウトカム:非致死的心筋梗塞+冠疾患による死亡RR0.73(95%CI:0.57~0.94)NNT63、総死亡RR0.87(95%CI:0.73~1.05)(有意差はない)
  • 副作用:降圧剤投与群で血清K値低下、尿酸上昇、血糖上昇、コレステロール上昇が若干あり。(血清K値が外来受診時2回連続で3.2mmol/L未満の場合、カリウム製剤が処方されている)うつ病・認知症は増えず。

  • 最終更新日:2008年9月11日

  • 評価者:DK
最終更新:2008年09月27日 18:17
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