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血管リスクの高い患者でACEIとARB、両者併用は心血管イベント減少に同等の効果(ONTARGET) 2008年4月 N Engl J Med 治療 RCT

原著論文

Telmisartan, Ramipril, or Both in patients at high risk for vascular event.
N Engl J Med, 2008 April 10;358:1547-59. PubMed

論文の背景

血管疾患、または心不全の既往のないハイリスク糖尿病のある患者ではACE阻害薬が心血管による死亡と発症を減らすが、そのような患者でのARBの役割ははっきりしていない。ACE阻害薬ラミプリルとARBテルミサルタン、その両者の組み合わせの効果を血管疾患またはハイリスク糖尿病のある患者で比べてみた。

疑問のタイプ:治療


論文デザイン:RCT


論文のPECO

  • P(patient):動脈硬化性血管障害をもつか、末端器官障害のある糖尿病をもつ55才以上の患者25620人
  • E(Exposure):ラミプリル10mg/日 8576人
  • C(Comparison):①テルミサルタン80mg/日 8542人
          ②両者の組み合わせ 8502人
  • O(Primary Outcome):複合アウトカム(心血管死+心筋梗塞+脳卒中+心不全による入院)

論文の妥当性

  • ランダム化か?:されている
  • ITTか?:されている
  • マスキング:二重 この研究は非劣性試験である

結果(一次アウトカムについて)

追跡期間は中央値で56ケ月。血圧はテルミサルタン群で0.9/0.6mmHg、併用群で2.4/1.4mmHg低かった。
784人が低血圧症状により途中で内服を中止した。(ラミプリル149人、テルミサルタン229人、両者の組み合わせ406人)
  • 一次アウトカム+αの比較
ラミプリル8576人 テルミサルタン群8576人 併用群8502人 テルミサルタンvs.ラミプリル(RR(95%CI)) 併用群vs.ラミプリル(RR(95%CI))
複合アウトカム 16.5%(1412人) 16.7%(1423人) 16.3 %(1386人) 1.01(0.94-1.09) 0.99(0.92-1.07)
心血管死 7.0%(603人) 7.0%(598人) 7.3%(620人) 1.00(0.89-1.12) 1.04(0.93-1.17)
心筋梗塞 4.8%(413人) 5.2 %(440人) 5.2%(438人) 1.07(0.94-1.22) 1.08(0.94-1.23)
脳卒中 4.7%(405人) 4.3%(369人) 4.4 %(373人) 0.91(0.79-1.05) 0.93(0.81-1.07)
心不全による入院 4.1%(354人) 4.6 %(394人) 3.9 %(332人) 1.12(0.97-1.29) 0.95(0.82-1.10)
全死亡 11.8%(1014人) 11.6 %(989人) 12.5 %(1065人) 0.98(0.90-1.07) 1.07(0.98-1.16)

補足

  • 副作用
ラミプリルに比べてテルミサルタンは、
咳が少なく(4.2% vs. 1.1%)、血管浮腫が少なく(0.3% vs. 0.1%)、低血圧症状が多かった(1.7% vs. 2.6%)。失神の割合は両群とも0.2%であった。
ラミプリルに比べて併用群は、
低血圧症状が多く(1.7% vs. 4.8%)、失神が多く(0.2% vs. 0.3%)、腎機能障害が多かった(10.2% vs. 13.5%)。


最終更新日 2008年10月24日
評価者 DK
最終更新:2008年11月21日 18:30
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