東京ダービー (競馬)

東京ダービー(とうきょうダービー)とは南関東公営競馬の3歳クラシック三冠の第2冠として大井競馬場のダート2000メートルで行われる競馬のレースである。南関東グレードはSI。

概要

1955年春の鞍として創設。1964年より東京都ダービーと名称が変更となり、1966年から現在の名称となった。1967年より2400メートルとなったが1996年に行われた南関東クラシックのアメリカンスタイルへの移行後の距離見直しに伴い、1999年に2000メートルに戻った。なお本レースの上位2頭にジャパンダートダービーの優先出走権が与えられる。

2006年には新たにダービーWeekが設けられその第3 - 4戦目(年度によって多少左右される。2008年から2010年までは3年連続で第4戦目)となっており、通常のGIファンファーレではなくダービーWeekオリジナルファンファーレが演奏された。また騎手の町田直希は18歳2か月でビービートルネードに騎乗して勝利し、同レースの最年少勝利記録を更新した。

その一方で大井競馬場において通算21回リーディングジョッキーとなった的場文男が2015年まで過去34回挑戦して2着は9回あるもののいまだに勝利しておらず、これについては「大井の七不思議の1つ」とまで言われている。

ダートグレードレースではない地方競馬単独開催の重賞レースとしては古馬混合レースを含めても国内最高賞金額(2010年は1着4500万円だが1991年は1着6000万円、1992 - 1993年は1着6800万円、その後2000年に至るまで1着賞金が6000万円を超えるなど、並の中央競馬のGIIレースの1着賞金をも上回る賞金だった。現在でも大半のGIIIレースの1着賞金を上回っている)を誇り他の地方競馬場においては実力がありながらも賞金が低いが故に、また中央競馬においても現時点でダートの3歳路線が確立されていないこともあって、このレースを目標に大井を初めとする南関東地区に移籍してくる馬も少なくない。

負担重量は定量で56kg、牝馬は54kgである。

2015年の賞金は1着4200万円、2着1470万円、3着840万円、4着420万円、5着210万円。

トライアルレース

以下は2015年の東京ダービーの優先出走権の得られるレース。いずれもダートでの施行。

レース名格付施行競馬場施行距離優先出走権獲得条件
羽田盃南関東SI大井競馬場1800m5着馬まで
東京湾カップ南関東SIII船橋競馬場1700m2着馬まで
東京ダービートライアル特別レース大井競馬場2000m1着馬のみ

東京湾カップは2004年及び2006年以降に優先出走権が付与されるようになり、2011年からは2着馬にも優先出走権が付与されるようになった。クラウンカップはこれまで2004 - 2005年、2007 - 2008年の4回トライアルレースとなりその後羽田盃のトライアルとなっていたが、2013年と2014年は開催日程の関係で再び東京ダービーのトライアルとなり、2015年は羽田盃のトライアルレースに戻された。

東京ダービートライアルは2010年から実施。2010年は距離1800m、2着までに優先出走権が与えられていたが2011年からは距離が東京ダービーと同等になり、優先出走権も勝馬のみに付与という形になった。

歴代優勝馬

回数施行日優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回1955年5月15日ローヤルレザー牝3大井2:10 1/5朝倉文四郎水島角太郎水島角太郎
第2回1956年5月15日オートネ牡3大井2:10 0/5栗田武栗田金吾井門昭二
第3回1957年5月15日ハツユキ牡3大井2:10 3/5永井繁栗田金吾大久保常吉
第4回1958年5月15日ダイニコトブキ牡3船橋2:10 3/5須田茂出川己代造出川日出
第5回1959年5月8日セイシヨウ牡3大井2:11 0/5吉田実田村勝男山田章
第6回1960年5月12日ダイサンコトブキ牡3船橋2:10.6矢熊寿出川己代造出川日出
第7回1961年5月10日ヤグチホープ牡3大井2:10.9矢熊寿矢熊寿近藤丈一
第8回1962年5月10日セルコール牡3船橋2:09.5須田茂出川己代造安達保多
第9回1963年5月10日シンニツケイ牡3大井2:08.4小筆昌須田明雄金井セイ
第10回1964年5月14日パールマウンテン牡3川崎2:08.5大和田五郎長谷川蓮太郎小尾洸
第11回1965年6月3日ヒガシユリ牝3川崎2:07.1佐々木竹見青野四郎坂本清五郎
第12回1966年6月9日シンオウ牡3大井2:07.6高柳恒男武森辰己米林徳蔵
第13回1967年6月5日ヒカルタカイ牡3大井2:34.8竹山隆鏑木文一郎高井正子
第14回1968年6月2日ウエルスダイバー牡3大井2:34.1高橋三郎遠間波満行椙岡ひて
第15回1969年6月19日ヤマノタイヨウ牡3大井2:32.3田畑勝男田村勝男山口米吉
第16回1970年6月9日リユウトキツ牡3川崎2:33.3佐々木吉郷新貝一雄新貝友三郎
第17回1971年6月25日フジプリンス牡3船橋2:33.2溝邉正出川己代造出川日出
第18回1972年6月19日トキワタイヨウ牡3大井2:32.1赤間清松竹内美喜男小宮喜美子
第19回1973年6月11日ヨウコウザン牡3大井2:34.5岡部正道岡部猛岡部公
第20回1974年6月22日ダイエイモンド牡3大井2:33.2高橋三郎秋谷元次大栄興業(株)
第21回1975年6月12日ゴールデンリボー牡3大井2:35.2赤間清松竹内美喜男滝沢チイ
第22回1976年6月14日ロツキライン牡3船橋2:30.8角田次男熊坂明安西競走馬(有)
第23回1977年6月7日サンコーモンド牡3大井2:32.3赤間清松竹内美喜男(有)兼正商事
第24回1978年6月13日ハツシバオー牡3大井2:30.8宮浦正行大山末治佐久間有寿
第25回1979年6月12日ソウルシヤトー牡3大井2:32.6赤間清松竹内美喜男(有)兼正商事
第26回1980年6月12日タカフジミノル牡3大井2:32.3赤間清松斉藤義行(株)高藤
第27回1981年7月2日スズユウ牡3大井2:34.0武井秀治朝倉文四郎鈴木榮治
第28回1982年6月8日ダイシンシラユキ牡3船橋2:33.4田部和廣出川己代造高橋金次
第29回1983年6月1日サンオーイ牡3大井2:33.0赤間清松秋谷元次酒巻仁五郎
第30回1984年6月6日キングハイセイコー牡3浦和2:34.5高橋三郎横山栄治郎井上丑松
第31回1985年6月5日ミルコウジ牡3川崎2:35.2本間茂津久井巌不動商事(有)
第32回1986年6月4日ハナキオー牡3大井2:35.6堀千亜樹武森辰己笠井忠一
第33回1987年6月3日ジヨージレツクス牡3大井2:38.0本間茂赤間清松須原秀晴
第34回1988年6月7日ウインドミル牡3大井2:38.4石川綱夫朝倉文四郎岩崎成雄
第35回1989年6月8日ロジータ牝3川崎2:40.9野崎武司福島幸三郎加藤富保
第36回1990年6月7日アウトランセイコー牡3浦和2:38.3高橋三郎廣瀬龍夫山口克
第37回1991年6月6日アポロピンク牝3大井2:37.2鈴木啓之小筆昌(有)馬の友舎
第38回1992年6月5日グレイドシヨウリ牡3大井2:36.5石崎隆之大山二三夫中村和夫
第39回1993年6月4日プレザント牡3船橋2:36.0桑島孝春高松弘之北條伝三
第40回1994年6月10日カネショウゴールド牡3川崎2:35.2一ノ瀬亨照沼一二清水政治
第41回1995年6月8日ジョージタイセイ牡3大井2:35.0藤村和生武森辰己齊藤哲重
第42回1996年7月4日セントリック牡3大井2:36.3宮浦正行岡部盛雄吉岡善吾
第43回1997年7月10日サプライズパワー牡3船橋2:35.7石崎隆之川島正行舛添要一
第44回1998年7月9日アトミックサンダー牡3船橋2:34.3張田京川島正行舛添要一
第45回1999年6月9日オリオンザサンクス牡3大井2:07.7早田秀治赤間清松日浦桂子
第46回2000年6月7日ヒノデラスタ牡3船橋2:06.9桑島孝春出川克己(有)ホースマン日の出
第47回2001年6月7日トーシンブリザード牡3船橋2:07.5石崎隆之佐藤賢二稲垣博信
第48回2002年5月30日キングセイバー牡3川崎2:08.0酒井忍八木仁木曽敏彦
第49回2003年6月11日ナイキアディライト牡3船橋2:08.9石崎隆之出川龍一小野スミ
第50回2004年6月3日アジュディミツオー牡3船橋2:05.2佐藤隆川島正行織戸眞男
第51回2005年6月8日シーチャリオット牡3船橋2:05.3内田博幸川島正行ダーレー・ジャパン・レーシング(有)
第52回2006年6月7日ビービートルネード牡3川崎2:07.5町田直希武井榮一(有)坂東牧場
第53回2007年6月6日アンパサンド牡3川崎2:05.0戸崎圭太池田孝伊達秀和
第54回2008年6月4日ドリームスカイ牡3川崎2:06.5戸崎圭太内田勝義(株)ドリームターフ
第55回2009年6月3日サイレントスタメン牡3川崎2:06.7金子正彦足立勝久宮澤静雄
第56回2010年6月2日マカニビスティー牡3大井2:06.7戸崎圭太松浦備備前島敏子
第57回2011年6月8日クラーベセクレタ牝3船橋2:06.5戸崎圭太川島正行(有)サンデーレーシング
第58回2012年6月6日プレティオラス牡3大井2:06.8本橋孝太森下淳平伊達泰明
第59回2013年6月5日インサイドザパーク牡3船橋2:07.2左海誠二林正人山口裕介
第60回2014年6月4日ハッピースプリント牡3大井2:05.9吉原寛人森下淳平(有)辻牧場
第61回2015年6月3日ラッキープリンス牡3浦和2:07.5今野忠成小久保智国田正忠
第62回2016年6月8日バルダッサーレ牡3大井2:06.9吉原寛人中道啓二伊達敏明
第63回2017年6月7日ヒガシウィルウィン牡3船橋2:06.9森泰斗佐藤賢二(株)MMC

※タイム:第1〜5回 1/5秒表示、第6回〜 1/10秒表示

父仔制覇

過去に1組の父仔制覇の例がある。

父馬名優勝回仔馬名優勝回
1組目ミルコウジ第31回セントリック第42回

関連項目

外部リンク

南関東公営競馬グレードワンレース
SI桜花賞 | 羽田盃 | 東京プリンセス賞 | 大井記念 | 東京ダービー | 戸塚記念 | 東京記念 | ロジータ記念 | 東京2歳優駿牝馬

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最終更新:2018年07月06日 14:19
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