バレエ音楽「お嬢さん女中」より(Arr. 鈴木英史)
和名
- イントロダクション
- ミミック レシタティーヴォ
- サラバンド
- ファランドール
- マーチ
- フリカッセ
英名
- “Les ruses d'amour”Music from Bellet
- Introduction
- Mimic Recitative
- Sarabande
- Farandole
- March
- Fricassee
作曲者
編曲者
ジャンル
難易度
出版社
- Brain Music(ブレーンミュージック)(レンタル譜)
出版年
演奏時間
- 2:30
- 3:00
- 3:00
- 2:00
- 3:00
- 3:00
備考
中央大学学友会文化連盟音楽研究会吹奏楽部の委嘱により2001年に編曲。初演は同年7月20日、同団東海演奏旅行中の松本公演で、またコンクールカット版の初演は8月11日に、いずれも小塚類氏の指揮。
当時中央大学はコンクールのために新アレンジ曲を採り上げ、それまでにも「青銅の騎士」「ライモンダ」など現在の広くレパートリーになっている作品がこの大学から産まれています。「お嬢さん女中」もその流れでの選曲ですが、驚くことに全て学生による選曲ということです。目の付けどころが渋いですね。
さて原曲は1898年に作曲されたバレエ音楽。グラズノフのバレエ音楽は「ライモンダ」「四季」とこの作品の3曲。他の2曲はすでにお馴染みですから、今回のリリースで「お嬢さん女中」の魅力が広く伝わる事を期待します。このアレンジでは原曲(全21曲)から原曲順に6曲が選ばれています。「イントロダクション」と「フリカッセ」は原曲でも冒頭と終曲にあたり、ライトモチーフ的な主要主題の呼応も相まって全体の構成力を高めた選曲と言えましょう。
冒頭のホルンソロは音域的に演奏が困難なため、オプションで他の楽器でも出来るように編曲ではオプション指示を入れてあります。それ以外は演奏上で特に困難な部分はありません。テンポの変化や強弱の変化が、単に音量や速度の変化でなく、表情の変化として表現したい曲です。また、ロシアバレエ音楽の特徴である旋律的要素に加え、「イントロダクション」では変奏曲、「サラバンド」ではパッサカリアなど、絶対音楽の要素も含まれた作品であり、演奏にはきわめて正攻法なアプローチが求められます。音楽を深く追究する事が出来る、隠れた名曲と言えるでしょう。時折チャイコフスキーのエコーが聴こえるのも興味深い作品です。 (鈴木英史)
編成
Fl.1&2、Fl.3(Picc.)、Ob.1、Ob.2(Eng.Hrn.)、Bsn.1&2、Eb Cl.、Cl.1,2&3、A.Cl.、B.Cl.1、Contra A.Cl.(B.Cl.2)、S.Sax.、A.Sax.1&2、T.Sax.、B.Sax.
Trp.1,2&3、Flugel horn 1&2(Cor.1&2)、Hrn.1,2,3&4、Trb.1&2、B.Trb.、Euph.、Tuba、St.Bass
Timp.
Tri.
┌ Cr.Cym.
├ B.Dr.
└ S.Dr.
┌ B.Dr.
├ Glock.
└ Tri.
┌ Vib.
└ Cr.Cym.
Mari.
Harp
オススメの音源
ニュー・アレンジ・コレクション Vol.6 バッハの名による幻想曲とフーガ
ブレーン・ミュージックによる邦人アレンジ作品を集めた「ニューアレンジ・コレクション」の第6弾。武田 晃指揮、陸上自衛隊中央音楽隊による演奏です。『お嬢さん女中』の音源はあまり販売されていないのですが、非常に丁寧な演奏ですので、コンクール曲の参考音源としてもしっかりと使うこのができる仕上がりになっています。2007年、2008年のコンクール全国大会を賑わした田村文生の『バッハの名による幻想曲とフーガ』も収録されており、お得な一枚となっています。
2009 新曲コンサート 埼玉県・楽曲研修会
吹奏楽の発展向上と啓発啓蒙を主眼として、埼玉県吹奏楽連盟の指導者が一同に介して行われる「埼玉県・楽曲研修会」による録音。この2009年度の録音では、都賀城太郎指揮の春日部共栄高等学校が『バレエ音楽「お嬢さん女中」より』を演奏しています。このCDには、楽曲研修会というだけあって、小編成対応の曲はもちろん、グレードも2から4までと、幅広いレパートリーが取り揃えられています。近年人気のシェルドンやR.W.スミス、スウェアリンジェンなど、バンドで即使える曲が満載!
最終更新:2011年07月19日 11:56