ラディカルヴァースTRPG

女の子って何で出来てる?

お砂糖(シュガー)香辛料(スパイス)ステキな色々(オールシングスナイス)

女の子達はみーんなみんな、そういうもので出来ている。

どんな世界になったって、そういうモノで出来ている。

これは、少し機械まみれ(ラディカル)な世界で、詩歌(ヴァース)を歌う少女たちの物語(TRPG)

ラディカルヴァースTRPG


ブランクアクトレスシート

名前 _ コードネーム _
   ページス            クリード         
   テイスト      スタンス   
シュガー/スパイス リボン/フェイス
   感応値       因果値   
  機械化深度    霊素活性深度  
  ワークス

用語の意味

世界観用語
ランペイジ・ヴァーテックス Rampage Vertex。人間の少女を素体にして機械化改造し、意志を持つ兵器に仕立て上げた代物。つまり君たちのことだ。
大抵はRVと略される。
シティ City。都市。この時代では、汚染された土地から逃げるように霊脈路上を自走する「移動都市」を指す。
全ての移動しない都市が霊脈汚染によって人が住めないようになって久しい。
一応都市政府は独立して存在しているが、大抵は企業の傀儡である。
企業 営利目的の集団、の中でも特に大量の財産を手にし、世界を支配するにいたった巨大な集団のことを指す。
この世界において、企業と関係を持たず生きることは、とても、難しい。
少なくない人間がひとつの企業に養われる「企業人」として生きている。RVにとっても無関係で居られる相手ではない。
霊脈汚染 世界にくまなく走る霊脈路が、ある日突然汚染されてしまった事件。
汚染された霊脈は全ての生物に牙をむき、霊素に汚染された生物はピグマリオナイズを発症させた。
この結果、人類(と、大部分の生物)の生存圏は移動都市上に限定されることとなった。
ピグマリオナイズ Pygmalionise。人形化とも。生物に対し霊素が干渉することで発生する。
体の各部の器官がランダムに人形(多くはビスクドールと呼ばれる物)のパーツに置き換えられてしまい、最終的には完全に人形へと変貌してしまう。
もっとも、多くの場合は完全な人形化の前に生命活動に支障をきたしてしまうのだが。
通常人間にこれに抗う手段はないが、体の部位を機械に置換することで進行を遅らせることが可能。
霊脈路 地球上を霊素が循環する経路。シティは、ここを流れる霊素を熱エネルギーに変換し、移動の動力と化している。
これが汚染されたのが霊脈汚染である。
霊素 エーテルとも。かつての人類には御し切れなかった、未知のエネルギー源。
現在、人類は限定的ながらこれを操るすべを身につけており、RVの搭載する兵器にもこれを利用するものが少なくない。
ラディカルヴァース Radical Verse。RV達の間で静かな流行を見せている、一種のポエム。少女らしい不安定な心境を、不定形の詩に載せて謡う。
内容は年相応の稚拙さに満ちたものが多いが、それでも彼女たちの生きる縁の一つとなっている。

+ クラスの皆には内緒だよ
○世界観用語詳細ver.
『ランペイジ・ヴァーテックス(Rampage Vertex)』:"より積載性が高く汎用性に優れ、悪路を走破可能であり、瞬間的に主力戦車に対してのトップアタックを敢行出来うる新世代兵器"として開発されていた、
 開発コード"Rampage"と呼ばれる一連の人型兵器群に連なる最新兵器。実際の所"Rampage"は既に見捨てられた技術であり、実現は可能であってもコストが見合わないという実験兵器でしかなかった。
 しかしながら皮肉なことに、霊脈汚染による霊素の乱れがこれまで以上に"人型であること"にアドバンテージを持たせてしまった。それ故に生み出されたのが、少女を素体としたランペイジ・ヴァーテックス。
 通称RVである。
『人型であることのアドバンテージ』:霊素は人間の精神に強く反応し、また、同様に人間の精神を強く汚染する。この特性は霊素が機械と人間をつなぐバイパスの役割を担うことを可能とした。より直感的に、
 手足の延長のように、機械を人体の延長線上と考える思想の果てに生み出されたのが、人体を機械によって置換し、霊素によって繋ぐ身体置換技術である。
『シティ(City)』:都市。この時代では、汚染された土地から逃げるように霊脈路上を自走する「移動都市」を指す。全ての移動しない都市が霊脈汚染によって人が住めないようになって久しい。
 一応都市政府は独立して存在しているが、大抵は企業の傀儡である。 
『企業』:営利目的の集団、の中でも特に大量の財産を手にし、世界を支配するにいたった巨大な集団のことを指す。この世界において、企業と関係を持たず生きることは、とても、難しい。少なくない人間が
 ひとつの企業に養われる「企業人」として生きている。RVにとっても無関係で居られる相手ではない。 
『霊脈汚染(エーテル・ハザード)』:突如として全世界を襲った霊素の暴走。旧世代の技術の大半は失われ、霊素はピグマリオナイズを招き、またあらゆる霊素機関は人類の手を離れた。 
『ピグマリオナイズ(Pygmalionise)』:最初期の症例では、水晶化とも呼ばれた奇病。その症状は、まず身体の末端から徐々に水晶に似た硬質かつ透明の物質に置き換わっていく。水晶化は末端にとどまらず、
 骨を伝って全身に広がり、やがて生命維持に必要な器官に及ぶことでその生命を終える。症例の少ない奇病とされていたピグマリオナイズは、その後10年で爆発的に患者を増やし、その特性も変化していった。
 最初期と同じく水晶然とした何かに変化するだけでなく、白い陶器のような物質に変化していく様子から、"人形化"という別称でも呼ばれる。
『霊脈路』:地球上を霊素が循環する経路。シティは、ここを流れる霊素を熱エネルギーに変換し、移動の動力と化している。これが汚染されたのが霊脈汚染である。 
『霊素』:かつての錬金術士の名付けた物質にあやかって名付けられた未知の物質。同時に現在のシティに無くてはならないエネルギー源であり、同時にRVの燃料でもある。その正体は未だ不明ではあるが、
 ごく一部の碩学の間ではまことしやかに以下の学説が唱えられていたとも言う。
『霊素の正体』:霊素とはあらゆる物質と同質のものである。そもそも全ての物質とは、元をたどれば全く同一のモノであり、その振動数の変化によって様相が異なって見えるだけなのである。その中でも霊素は、
 振動数の振れ幅、振動数の大きな状態を言うものである。また、これは新たに発見されたのではなく、元からそこにあった霊素を観測可能になった、というべきである。
『霊素と少女』:霊素は人間の精神に強く影響し、また、強く影響される。これは特定の脳波の周波数に霊素が反応しやすい、ということである。特に人類、女性の思春期の精神状態は霊素に与える影響が非常に
 強いことがわかっている。各シティにおいても、RVに教養として歌や文学を認めているのはこういった背景があるからだ。

ゲーム用語
セッション 君たちがこのTRPGを遊ぶこと。セッション参加者は一人のゲームマスターと、1人以上5人以下のプレイヤーからなる。
ゲームマスター GM。世界の状況を描写し、プレイヤーアクトレス(後述)以外のキャラクター(後述)を演ずる役目を持つ。
また、セッションにおけるルールの扱いに関して最終決定を下す権限を持つ。
プレイヤー PLと略す。君がゲームマスターでなく、かつセッションの参加者ならば、君はプレイヤーだ。
プレイヤーは一人のアクトレス(後述)を担当し、演ずる。担当するアクトレスをプレイヤーアクトレスと呼ぶ。
アクトレス ASと略す。キャラクターでありアームズ(後述)でもある存在。往々にして、物語中で重要な存在となるだろう。
プレイヤーアクトレス PASと略す。プレイヤーが演じ操作するアクトレスの事。
ノンプレイヤーアクトレス NPASと略す。PASでないアクトレスのこと。GMが演じ、操作する。
キャラクター ラディカルヴァースTRPGに登場する、対話可能な存在のこと。それが人間だろうがロボットだろうが、もちろんRVだろうが些細な事だ。
GMは「彼(彼女)はキャラクターでない」ことを理由として会話や発言の演出描写を簡略化してもよい。
アームズ ラディカルヴァースTRPGに登場する、ゲーム的な(主に戦闘に関する)データを持つ存在の事。RVから無人兵器まで、意思を持つ持たないに限らずアームズだ。
ユニット アームズのうち、特にキャラクターでないものを指す。UNと略す。
エキストラ キャラクターであり、アームズでない存在。重要でないわけではもちろんないが、データ処理を伴う戦闘には介入を行わない。
(介入「しない」のか「できない」のかは個々の事情に拠るだろう)
エキストラがデータを伴う対応を迫られた場合どう処理するかはGMに一任される。
モブ キャラクターでもアームズでもない存在。ロールを行わず、データ処理を伴う戦闘には介入を行わない。
たとえば、PLの意志によってPASが簡単に倒す事のできる無人兵器や、物語上重要でないその辺りのチンピラなどはモブとなる。
ステータス ユニットを表す各種データのうち、特に数値で表されるものを指す。
ステータスはさらにページス、ランク、メインステータス、サブステータス、パラメータに細分化される。
ページス ASの強さの指標を表す値。これが高いASほど高い能力を持つ。「彼女たちが刻んだ物語のページ数」などと詩的に語る者もいる。
ランク UNの強さの指標を表す値。意味合い的にはASのページスとほぼ同様だが、詩的な意味合いはない。
メインステータス ステータスのうち主要な4つ、シュガー、スパイス、リボン、フェイスを指す。ユニットの根幹をなすデータと言える
サブステータス ステータスのうち、メインステータスやページスから副次的に計算される4つ、感応値(PP)、因果値(FF)、機械化深度(RR)、霊素活性深度(AA)を指す。
パラメータ ステータスのうち、メインステータスでもサブステータスでもないものを指す。主にATN(後述)によって様々な値が定義される。
ATN エーテルトリガーズネームド、あるいはオールシングスナイス。機械化や自らの研鑽によって身につけた、様々な場面(主に戦闘)において役立つ特別な能力の総称。
個人の保有する物品(多くは武器、もしくは兵器である)や、体得した技術、あるいは天性の才能などを総合したもの。
1D10 10面ダイス(1~10が1つずつ刻まれたもの。10が0となっている場合も多いが、その場合10に読み替える事)を1個用意し、それをランダムな出目が出るように転がすこと。
ゲーム内でランダムな値が必要となった場合、ラディカルヴァースTRPGでは基本的にこの方法のみを用いる。
1d10を振る、などとも表記する。

アクトレスシートの内容
名前 読んで字のごとく。なければ困るだろう。もっとも、このご時勢なのでコードネームがそのまま名前という奴も多い。
フルネームを想定しているが、別にファーストネームだけでもいい。
コードネーム 戦場における識別名。長すぎると怒られるから気をつけろ。
少なくないASがカッコいい名前をつけているが、名前と同じという奴も居る。
クリード ASが生きるにあたって、最も大切にする信条。これが大事なのはASに限った話ではないが、ASには特にこれを重要視するものが多い。
ページス ゲーム用語の同名項目を参照。
テイスト ASの思考、感情の方向性を示すデータ。主に、「誰かを守ることと、他者を攻撃することのどちらを優先するか」を示す。5種類から選択される。
スタンス ASの思考、感情の方向性を示すデータ。主に、「持ち物を飾ることと、自身を磨くことのどちらを優先するか」を示す。3種類から選択される。
シュガー メインステータスのひとつ。「誰かを守ること」をどれだけ重要視するかを示す値。防御的な判定において大きな意味を持つ。
スパイス メインステータスのひとつ。「他者を攻撃すること」をどれだけ重要視するかを示す値。攻撃的な判定において大きな意味を持つ。
リボン メインステータスのひとつ。「持ち物を飾ること」をどれだけ重要視するかを示す値。主に社会的な判定に関係するほか、機械化深度にも影響する。
フェイス メインステータスのひとつ。「自身を磨くこと」をどれだけ重要視するかを示す値。主に自身の能力のみを利用する判定に関係するほか、因果活性深度にも影響する。
感応値(PP) パッションパラメータ。サブステータスのひとつ。他者に共感する能力がどれだけあるかを示す。
また、これが高いほどピグマリオナイズが発生する可能性が高まるため、大規模な機械化が必要となることが知られている。
因果値(FF) フェイトフリクエンシィ。サブステータスのひとつ。運命を切り開く力がどれだけあるかを示す。
機械化深度(RR) ランペイジレート。サブステータスのひとつ。どれだけ大規模な、あるいは強力な機械化が行われているかを示す。
霊素活性深度(AA) エーテルアクティビティ。サブステータスのひとつ。霊素を活性化させる意志の力がどれだけ高いかを示す。
ワークス キャラクターの職業、あるいは所属を示す。
ATN ゲーム用語の同名項目を参照。

キャラクター作成方法

 0.キャラクターのデータの作成は、基本的には(作成ルールに従った上で)プレイヤーの一存で行われる。
   ただし、GMは自らの行うセッションに参加するプレイヤーが準備するキャラクターに関し、事前にレギュレーションを規定し、それに従ったキャラクターを提出するよう求める権利を持つ。
   また、プレイヤーがセッションに参加させるキャラクターを提示する際、GMはデータの一部、または全部の変更を指示したり、参加を拒否する権利を持つ。
 1.名称、コードネーム、クリードを決定する。よほど公序良俗に反するような物でない限り、自由に決めてよい。
   迷うようならGMや周囲のPLに相談するとよいだろう。なお、クリードに関しては後日簡易的なチャートを用意する予定。
 2.テイスト、スタンスをチャートから1つ選び、決定する。
   これに伴い能力値(シュガー、スパイス、リボン、フェイス)が決定され、副能力値のうち感応値、因果値が決定される。
   副能力値は以下の計算式で決定されているが、チャートに記載されているものを写せば問題ない。
  ・感応値:(シュガーとスパイスのうち低い方)/2(端数切上げ)
  ・因果値:(シュガーとスパイスのうち高い方)/2(端数切上げ)
 3.ページスを決定する。ページスは自然数の値をとる。特別な理由がなければ作成時は1にするとよいだろう。
 4.副能力値のうち、機械化深度、霊素活性深度を決定する。以下の計算式にしたがって決めること。
   ・機械化深度:感応値+リボン×ページス
   ・霊素活性深度:因果値+フェイス×ページス
 6.ATNを、自動取得のもの、テイスト、スタンスによる自動取得のものを取得し、さらに種別:機械から合計「機械化深度」レベル、種別:意志から合計「霊素活性深度」レベル取得する。
 7.ワークス他、キャラクターの設定を決定する。完成。

テイストチャート シュガー スパイス 感応値 因果値 自動取得ATN
スイーツ 《甘露の護り手》《甘露の護り手》
アップル 《繋ぎ手》《甘露の護り手》
マイルド 《繋ぎ手》《繋ぎ手》
ソルト 《繋ぎ手》《辛苦の撃ち手》
チリペッパー 《辛苦の撃ち手》《辛苦の撃ち手》

スタンスチャート リボン フェイス 自動取得ATN
レディ 《気高き嗜み》
ガーリィ 《未来は手の中》
ベイビィ 《温もる揺り篭》

判定ルール

 ・世界には、やってみなければ出来るかどうか分からない事が無数にある。その結果を確定させるために行うのが判定である。
  この項では判定に関するルールを記す。

判定の原則

 ・前述のとおり、判定は「実際にやるまで行動の結果がどう転ぶか分からない」事の結果を決めるために行う行為である。
  判定するまでもなく行動の結果が分かっていること(簡単で失敗の可能性がないこと。あるいは、あまりにも無謀で成功の可能性が皆無なこと)は、GMは判定を行わせずに結果を決定できる。
  もちろん、GMが結果を分かっている事でもPLにとってはそうではない、というケースもあるだろう。そのような場合でも、GMは判定を行わせない理由を必ずしも説明せずともよい。
  ただし、PASには分かるがPLが気が付いていない、というような場合は、PAS視点からの情報をPLにも伝える事を推奨する。
 ・全ての判定はGMの指示によって行われる。PLは判定を行うことを提案できるが、最終的にはGMの指示によってのみ、行うことができる。
  もし、PLがGMの許可を得ず勝手に判定を行ったとしても、GMはその結果を却下し、再度判定を行うよう指示を出す、あるいは判定によらず結果を定める事が出来る。

判定の手順

 1.GMは判定を行う事を指示する。その際、判定値(詳細は後述)の基本値は必ず伝えるようにせよ。また、判定値に何らかの修整が与えられる場合この段階で伝えること。
 2.判定値を求める。この際判定値が1未満となった場合は以降の手順を省略し、5-Bへと進む。判定値が1以上ならば3へ。
 3.1d10を振る。
  判定値以下の数字が出たら判定成功となる。4に進む。出目が判定値を超えていた場合失敗である。5-Bに進む。
 4.成功度を求める。求める方法は後述する。成功度を求めたら5-Aに進む。
 5-A.判定は成功する。GMは、必要ならば成功度を参照したうえで、結果を描写すること。
 5-B.判定は失敗である。GMは結果を描写すること。

判定値

 ・判定値とは、その判定がどの程度の可能性で成功するかを数字で表したものである。これが高いほど、その判定は成功の可能性が高いということになる。
  判定を行う(行わせる)際、GMはその判定の判定値を宣言する必要がある。
  判定値は、判定を行うPASの【シュガー】または【スパイス】のうち、ルールに定められた物、定められていなければGMが指定した物の値が基本値となる。
  その基本値に様々な要因による修整を加えた物が最終的な判定値となる。判定への修正値は主にATNによるものとなるが、GMはこれに状況を加味して任意の修正を与えてもよい。
  ただし、判定値はいかなる要因によって規定された場合も以下の原則に従うものとする。
  ○整数である。何らかの要因で端数が出た場合、切り捨てる。
  ○下限は1、上限は10となる。これを超えた場合の処理は以下を参照する。
   ●1未満の場合:判定過程を省略し、失敗とする。
   ●11以上の場合:判定値を10として判定を行う。

成功度

 ・一口に成功、というだけでなく、成功の度合いを知りたい場合も多いだろう。そのような場合、成功度を求める。
  成功度が高いほど、判定した行動が見事に成功したことを示す。成功度は以下の式によって算出される。
  ○成功度=判定値-判定時のダイスの出目
  なお、失敗した場合は成功度は算出せず、単に失敗として処理する。つまり、成功度は0以上9以下の整数となり、負の値をとらない。

ATNルール

 ・ATN。それはAS達が手に携える剣であり、身に纏う鎧であり、胸に抱く魂である。
  いろいろと理屈を並べる者もいるだろうが、彼女達の戦いの本質とは結局のところ、それらのぶつかり合いに他ならない。
  この項ではATNの扱いについてのルールを述べる。
 ・ATNの基本原則。
  ATNの扱いについての基本原則を以下に示す。
  ○ATNは、固有データとして様々な値を持つ。それぞれの意味については例示し後述する。
   これらのデータのうち、名称、解説はPLの任意に変更してよい。このように名前や解説を変更したATNを「元のATNに相当する物」という意味で「相当品」と呼称する。
   ただし、元々何という名前のATNであったかは明確に記載し、その上でGMの許可を得る必要がある。
   たとえば、「《ARV-K10》相当の大口径リボルバー」などのように記載する事。
   また、相当品によってルール的、演出的な有利不利は得られないことに注意せよ。たとえば、「《ARV-K10》相当の内蔵レーザー砲」などと設定したとしても、
   隠匿する必要がある際の判定にボーナスを得られたり、装甲を貫くことができるようになったりはしない。
  ○固有の効果を持ち、所有者はそれを使用することができるようになる。
   使用を宣言する必要のある効果を使用し効果を得ることを「発動する」、常時有効である効果の影響がある事を「発揮している」と表記する。
  ○3種類の状態が定義されている。状態の詳細を以下に示す。
   ●使用状態:剣を振り下ろした、銃を撃って反動を堪えている等、ATNを使用した直後の隙がある状態。使用状態は、ATNの効果によってかターンの終了時に回復する。
         使用状態では、一部のATNの効果が発動、発揮できないことがある。また、「使用状態でない時」を特に「未使用状態」と記載することがある。
   ●消耗状態:銃の装弾数を撃ち尽くした等、ATNがある程度の整備なしに使用できなくなった状態。消耗状態は、ATNの効果によってかシーンの終了時に回復する。
         消耗状態では、一部のATNの効果が発動、発揮できないことがある。また、「消耗状態でない時」を特に「未消耗状態」と記載することがある。
   ●破損状態:剣が折れた、銃身が曲がってしまった等、ATNが壊れ、効果を発揮できない状態。破損状態は、ATNの効果によってかシナリオの終了時に回復する。
         破損状態では、特別な記載がない限りそのATNの効果は発動、および発揮できない。さらに、破損状態のATNの数値補正はすべて0であるとして計算する。
         また、「破損状態でない時」を特に「非破損状態」と記載することがある。
  ○全てのATNは、記載されていなくとも以下の2つの効果を持つ。記載のルール的意味については後述する。
   [破損][割込][ReD]:ダメージ軽減を行う。受ける(予定の)ダメージを「-【レベル】」する。この効果は、「効果を無効化する」効果によって無効化されない。
   [割込][ReX]:いつでも宣言可能。このATNは[破損]状態となる。この効果は、「効果を無効化する」効果によって無効化されない。

 ・ATNのデータの記載例を以下に記す。
 名称:"ARV-K10"対RV実体弾ライフル 種別:機械 レベル:2 
 数値補正:腕部スロット-1,積載量-2,ジェネレータ容量-1  
 特性:<機械><実体><ライフル> 
 効果:○[メイン][使用]:射程「1-5」判定値「【Sp】+0」威力値「2」で攻撃を行う。 
     ○[サブ][使用]:あなたは射程「1-5」判定値「+1」威力値「+1」の攻撃補正を得る。 
 解説:霊脈汚染以前の兵器に源流を持つ傑作ライフル銃。 
     装備としては旧式の部類だが、いまだに信頼する者は多い。 

 ・記載された事柄についての詳細は以下のとおりである。
  ○名称:このATNの名称である。文中で記載する場合、《》で囲って表記する。
  ○種別:このATNがどのような力の源によって稼動しているかを示す。機械、意志、信念がある。
  ○レベル:このATNがどの程度の強さを秘めているかを数値化した値。
       取得したATNのレベルのうち種別が同じものの合計は、種別ごとに規定された値ちょうどでなければならない。
       既定の値は以下の通り。機械:機械化深度 意志:霊素活性深度 信念:ページス*3
  ○数値補正:各種パラメータに対する修正値の定義を示す。パラメータの値は全てのATNで定義された数値の合計となる。
        なお、定義されていない数値に関しては全て「+0」で定義されているとする。
        パラメータが一つでも0未満である(あるいはダメージ等の処理の結果として0未満になった)ユニットは戦闘行為を行えない。
  ○特性:ATNが持つ様々な特徴を示す。特性はそれ自体は意味を持たないが、一部のATNによって参照される場合がある。
  ○効果:ATNを保有していることで行えるアクションを記述している。詳細は後述する。
  ○解説:ATNの設定を説明している。ここに書かれている内容はルール的に一切意味を持たない。注意せよ。

  • ATNの効果について。
 ATNの効果は以下のような書式で記載される。
○[メイン][使用]:射程「1-5」判定値「【Sp】+0」威力値「2」で攻撃を行う。 
  記載内容に関する詳細は以下のとおりである。
○タグ:単語を[]で囲った形で記載される。タグはそれぞれ固有の意味を持つ。
     代表的なタグの意味を以下に示す。
   [メイン]:効果のコストとしてメイン行動を消費して行う必要がある。
   [サブ]:効果のコストとしてサブ行動を消費して行う必要がある。
   [機動]:効果のコストとして機動行動を消費して行う必要がある。
   [使用][消耗][破損]:そのATNをそれぞれの状態にする事がこの効果のコストとなる。
             そうすることができない場合(例えば、すでにその状態である場合)この効果は発動できない。
   [未使用][未消耗]:この効果は、それぞれの状態でない場合効果を発動できない。[常時]と共に記載された場合、
            それぞれの状態でない場合効果を発揮しない。なお、タグでは定義されないが、破損状態であるATNはいずれの効果も発動、発揮できない。
   [<○○>]:○○には任意の単語が入る。特性<○○>を持つATNを所有し、かつそれが使用、消耗、破損のいずれの状態でもない場合にのみこの効果は使用できる。
   [常時]:この効果は破損状態でない限り、常に発揮している。 また、特に効果に記載が無い場合、任意に効果をオフにすることは出来ない。
   [割込]:この効果は、使用者の任意のタイミングで割り込んで発動できる。割り込めるタイミングについては併記されたタグの記載に従う事。
       [常時][割込]のいずれのタグも持たない効果は、このATNの所有者のメインプロセス中にしか使用できない。
   [ST]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果はセットアップフェイズのATN発動タイミングに発動できる。
   [IN]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果はイニシアチブプロセスのATN発動タイミングに発動できる。
   [CU]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果はクリンナップフェイズのATN発動タイミングに発動できる。
   [ReB]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果は判定直前のレスポンスタイミングに発動できる。
   [ReA]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果は判定直後のレスポンスタイミングに発動できる。
   [ReD]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果はダメージ発生直後のレスポンスタイミングに発動できる。
   [ReX]:このタグは常に[割込]タグと併記される。この効果は本文に記載されたタイミングに発動できる。
○括弧(「」、【】)の扱い:効果文中で「」が使用された場合、その内部の数字、式はゲームデータとして数値を参照することを示す。
              また、効果文中で【】が使用された場合、その内部の単語はゲーム内で定義された単語を指すことを示す。
              また、【】内では以下の略称を使用することがある。Sp=スパイス Su=シュガー
○射程:ATNの効果が及ぶ射程範囲を示す。「最小範囲-最大範囲」と記載される。戦闘時においては機動速度の差が指定された範囲内である場合、効果の対象とすることができる。詳細は戦闘の項を参照。
○判定値:効果に判定を伴う場合、判定値が定義される。定義された判定値で判定を行い、成功すれば効果が発揮される。

(以下執筆中)
最終更新:2016年04月07日 01:54