ガララ…パラパラ…………ガシャン
浅川「いてて………死ぬかと思った……オイてめ、佐伯コラ!何してくれてんだ!」
佐伯『何よ何よ、着るものくらいちゃんとなさいって言うくせに、
新しい服買ってきたら派手すぎだの浪費妻だの……ブツブツ』
サマ『ダメだよお兄ちゃん。トラウマ発動中だよ』
浅川「こいつマジ殺す」
サマ『つっこまないよお兄ちゃん。……あれ?お姉ちゃんは?」
浅川「その辺に空気嫁と一緒に転がってるだろ。あー、どうすんだ俺の家」
サマ『お姉ちゃん?お姉ちゃーん!』
浅川「おいおい佐伯コラ。俺の空気嫁に穴空いてたらお前のせいだからな!高かったんだぞアレ」
佐伯『早く孫の顔見せろって言われても、仕事仕事ってほったらかされてるのはコッチだっつの……ブツブツ』
サマ『お姉ちゃん!お姉ちゃん!!』
浅川「……どした、いないのか?」
サマ『お姉ちゃん、ほとんど動けないんだよ!?もし瓦礫の中で、テレビが完全に壊れちゃってたら………』
浅川「いいじゃねぇか。もともとアイツは……」
サマ『 お 兄 ち ゃ ん ! ! 』
浅川「わぁったよ。探しゃいいんだろ、探しゃ」
佐伯『サバの味噌煮が甘すぎるって……ウチの実家じゃその味なんだよコノヤロ……ブツブツ』
ガララ……ガシャン!ガラガラ………パキン………
浅川「あった!」
サマ『見つけた?』
浅川「空気嫁!!」
サマ『 お 兄 ち ゃ ん ! ! ! ! 』
浅川「冗談だよ。おい、上半身」
山村『痛たた……なんなのよォ、もう……』
浅川「あんま動くな。とりあえず外に出してやっから……」
ミシ…ミシミシ……バキバキッ!!
サマ『お兄ちゃん!危ない!!』
浅川「あ」
山村『――――ッ!!』
ドンッ!!
浅川「―――――――――え?」
ドガガッシャァァアアアアン!!!!
浅川「………やま……む…ら………?」
サマ『お姉ちゃぁぁぁぁあぁあぁぁああん!!!!』
…カシャン………
浅川「嘘だろ……」
サマ『お姉ちゃん』
浅川「マジかよ………」
サマ『お姉ちゃん…』
浅川「おい、何やってんだよお前………………」
サマ『お姉ちゃん……』
浅川「……何、勝手なことしてんだよ……!!さだk」
山村『あっぶな~~。危機一髪じゃん』
浅川「こぉおぉおぉおおぉォォオォイィィイイイイ!!!!何で無事かお前はぁぁぁああ!!!!!」
サマ『お姉ちゃん!!?………あ、身体が……』
山村『ほえ?あ!テレビから出てる!!立った!あたしが立ったー!!』
浅川「立ったじゃねぇよこのドテチンがぁぁぁあぁぁあああああ!!!!!」
山村『あべし!!な、なんでこの感動的シーンに拳で祝福かアンタは!?』
浅川「うるせぇよ体育館の隅に転がってるへこんだ卓球女が!お湯かけっぞコラァァァアア!!」
山村『ちょ、なに?なんで殴ってから頭わしゃわしゃすんの?乱れる!世界が嫉妬する髪が乱れる!!』
サマ『よかったね………お姉ちゃん!』
佐伯『自らを縛る怨念から解き放たれた………そういうことね。
でも、わかってるの?その真の意味に………』
最終更新:2007年08月11日 13:34