新ジャンル「魔王」登場人物紹介

主人公

ヒロト
翼と稲妻の国ヴェラシーラに選定された勇者。
黒髪に黒い瞳、青い鎧と背中に背負った長剣が特徴の剣士であり、勇者に与えられる使命の中でも
最難関、『魔王退治』を言い渡されて旅立った。しかしそれは彼が特別優秀な剣士だったからではなく、
ヴェラシーラの王女であるローラが彼に想いを寄せていたため、国政の障害になると判断されたからである。
国を追い出されたヒロトはしばらくの間世界各地を放浪し、行く先々で人々の生活を脅かす魔獣たちを
退治して回っていたが、やがてその諍いそのものを無くすために魔王を目指すようになる。
そうして魔王リュリルライアに打ち勝ち、仲間に引き込んで今度は魔獣を倒すためではなく
魔獣たちとの共存の道を探すために再び放浪の旅を再開したのだった。

剣一本でいかなる相手も斬り裂き倒す戦闘職の勇者であり、歴代勇者の中でも最強とさえ言われている。
その秘密は己の肉体―――骨、筋肉、血、臓器、肉体を構成する細胞ひとつひとつに至るまでに魔力で満たす
身体強化術『豪剣』。これにより凄まじい膂力を発揮し、龍の首すら一閃で刎ねることができる。
しかしそれ以上に際立つのは自己再生能力だ。『豪剣』のよって強化された細胞はいかなる傷をも一瞬で
治してしまう。だが、腕が千切れかけても炎に巻かれて黒焦げになっても立ち上がり、再生するその能力が
人間の域にないことは明白だろう。

ヒロトの異常な戦闘力の裏にあるものは、魔王リューの存在だった。
魔王は世界の闇と混沌を守護するために人間を『魔界勇者』に選定する。リューを必要とし、またリューに
愛されたヒロトは魔界勇者に選定されてしまっていたのだ。
闇に魅入られ、魔王の騎士となったヒロトは、しかしそうとは知らずに剣を振るう。

年齢21歳。身長185cm。

リュリルライア
この世の闇と混沌を司る魔王。
生まれて一度も魔王城の外に出たことはなく、いつも独りで魔王城書庫に篭って魔道書ばかり読んでいたが、
ヒロトとの勝負に敗れその旅に同行することになった。魔王とは職業ではなく種族であり、リュー自身は
一度も配下の魔族に会ったことがなくても、魔族である限りリューの言うことに従わなくてはならない。
魔王とは生まれながらにして全ての魔族の頂点に立つ存在なのである。ヒロトは預かり知らぬことだが、
実はヒロトがヴェラシーラから旅立ったかなり初期にリューはヒロトを発見している。魔法水晶で外の世界を
覗き見していたときたまたま見かけただけのことだが、リューはその時からヒロトに好意を持っていたらしい。
城から連れ出されたのちそれは確たる恋心に変わり、仲間や友もでき。リューの世界は広がっていく。

身体能力は並みの少女と変わらないが魔族の王というだけあってその実力は出鱈目に高い。リューの放つ
魔力波は一撃で街ひとつを焦土に変え、魔法障壁はいかなる攻撃も完全に遮断する。さらに、音速を超えて
飛行するゴーレムを、自らの魔力波を縒り合わせさらに威力を高める砲台を、星に穴を穿つ最強の槍を、
それぞれ同時に展開することができるリューはそもそも『戦う』ということをしない。いかなる相手も
『敵』にはなり得ないからだ。ただ薙ぎ払うだけで全てを破壊する彼女はまさに魔王。
―――天敵がいるとすれば、それは勇者だけだろう。それも人間たちの慣わしによって選ばれたのではない、
世界を守護する使命を与えられた本物の『勇者』のみが。

年齢不詳。身長164cm。



七勇者と神の勇者

ジョン・ディ・フルカネリ
匠と魔石の国ラルティーグに選定された勇者。
美少女と見まがうほど可愛らしい容姿をしているがれっきとした男性。医学や魔道科学を始めとする様々な
知識に精通する若き天才であり、ラルティーグの悲願、無限の魔力を持つ究極の魔道具『賢者の石』の完成を
目指してあらゆる魔道書の原典が集う魔王城書庫を目指していた。
その旅路の途中で瀕死のリオルと出会い、そして彼女を助けてパートナーにする。
ヒロトたちの仲間に加わったのち、その際リオルの胸に埋め込んだ未完成の賢者の石が何らかの影響で
完全となったことを知るが、苦悩の末に研究の成果ではなくリオルの命を選んだ。といっても練成を
諦めたわけではなく、リューの協力を得て本来の目的、魔王城書庫にある魔道書の解析を進めている。

いわゆる戦闘職の勇者ではなく、研究を目的に世界を巡るタイプの勇者だが戦闘を
まったくこなせないかというとそうでもない。医療魔法と格闘技を組み合わせ、
相手を一撃で麻痺させる『霊拳』を駆使して一国の兵士団を相手に大立ち回りを
繰り広げたこともあるとかないとか。そこらの野党を追い払える程度には戦える、そんなレベル。

年齢24歳。身長155cm。

レイジュ・ランディス
聖堂教会直下、聖教国ナルヴィタートに選定された勇者。
聖堂教会の十字紋章を刻まれた黒衣を纏っており、勇者として、というよりは聖堂教会の手足として
影に日向に働いている。飄々とした性格だが聖堂教会への忠義は厚い、らしい。

剣と魔法に支配されるこの世界には珍しい『銃』の使い手。影を操る術と二刀流のガンブレードを用いて
中~近距離戦闘を得意とする。彼の正体は不死人リッチ・ザ・デスと人間のハーフ、『妖人』であり、
青年の外見に似合わず長い時を生きているようだ。

推定年齢1500歳。身長174cm。

リューマ・イシカワ
暁と最果ての国ヒイヅルに選定された勇者。
ある隠れ里の忍の一族に生まれ、神童と呼ばれる程の天才だったが、里の掟に縛られる人生に嫌気が差して
幼馴染みのクルミと共に里を抜け出した『抜け忍』である。追っ手の追撃を逃れ続けたリューマは
シノビとしての卓越した腕を買われ、『諸外国の諜報活動』という秘密の任務を受けて勇者に選定された。
ところが生来の風来坊気質が広い世界に出たことで完全に目覚め、今では任務そっちのけで
各国を遊びまわる日々を送っている。勇者としてもあまり真面目とは言い難く、
聖堂教会でも行動を把握できないために一時は死亡扱いにさえなったほど。

と、遊び人の印象が強いリューマだがその実力は高い。突風のような神速とシノビの術を
併せ持つリューマは何者にも捉えることは不可能。無類の喧嘩好きであり、基本的に
一対一の戦闘を好むがパートナーであるクルミとのコンビネーションも抜群である。

年齢22歳。身長177cm。

ブレイズ・トゥアィガ・ジャルシア
闇と孤独の国ジャルシアに選定された勇者。
鋭い目つきと青い髪が特徴の男装の麗人。元々はジャルシアの王位継承権まである姫君だったが、
側室の子であったために正当な王位継承の邪魔になるという理由で勇者に選定、無理矢理国を追い出された。
その際彼女の母も郊外に追いやられ、身体の弱い彼女の母は重い病気に臥してしまう。碌に治療も
受けさせないような酷い扱いに激しい怒りを覚えたブレイズは、凱旋の暁には父であるジャルシア王に
復讐することを誓うのだった。ちなみにブレイズとは偽名であり、本名はフレイアという。

ジャルシア王家の血には魔王侵攻時に魔王を模して造られた怪物が封印されており、それを開放することで
絶大な戦闘力を発揮する。片手に神槍グングニル、片手に魔槍フレアランスを携え振るう解放状態の攻撃力は
ヒロトを除く全勇者の中でも最も高い。ただし、怪物はブレイズの中でもうひとつの人格と化しており、
開放状態になるとブレイズは普段の涼やかな人格から血と殺戮をこよなく愛する怪物の人格に豹変してしまう。
魔王の模造品として生み出され、しかし魔王になれなかった怪物は、どうやら魔王の持つ槍を
『最強の証』とみなして根深い執着を抱いている様子。

年齢18歳。身長171cm。

パイフゥ・リー
巌(いわお)と仙道の国、央華帝國に選定された勇者。
ラルティーグにある鬼形腫研究所を基点に行動する『旅をしない勇者』であり、普段は研究所で鬼形腫研究の
権威ファウスト博士の手伝いをしている。勇者となる前は旅の気功師の弟子をしていたが、立ち寄った村で
ランとシオンの双子に出会い、以後鬼形腫と関わっていくことになる。ファウスト博士の研究所に移ったあと
勇者に推薦するよう博士に頼んだのは、暴走し、怪物と見なされる鬼形腫たちにランとシオンの姿を重ね、
なんとかしたいと願ったため。しかし鬼形腫は世界単位で見てもそうそう発症するものではないので、
彼の勇者としての活動は主に聖堂教会の使い走りである。あまり楽しい仕事ではないようだ。

気功師の弟子だっただけあって、“気”すなわちマナの扱いは慣れたもの。一般的な魔法は使えないが、
その代わりに気を活性化させ身体能力を強化したり、相手を治癒したり、気を探って相手の位置や正体を
特定したりできる『気功』と呼ばれる術を使うことができる。
気功術と拳法を組み合わせるスタイルはジョンと似ているが、フゥのそれは自分の身体を鋼鉄に変えて
怒涛の連続攻撃を叩き込むもの。至近距離戦闘の達人であり、一度懐に入られたら
彼の拳や蹴りを捌ききれる者はいないだろう。

年齢17歳。身長167cm。

キアス・ロゥ・ロート・セイレイヌ
彩りと波音の国シェンツェスに選定された勇者。
シェンツェスの勇者は代々女性であり、世界の平和を願う神歌(マリア)を歌うことが使命となる。
神歌は歌姫の純粋な精神と清らかな旋律、神歌を歌うためだけに創られた古代語が相乗効果を発揮し、
世界を包み込んで人々を救うといわれている大魔法。当然、それに見合う歌唱力と魔力の持ち主が歌姫に選ばれる。

ちなみに歌姫としての適性を持つ以外はまったく普通の心優しい女の子。
彼女の力は神歌を歌うことに特化しているために簡単な魔法も使えず、彼女自身の戦闘力は皆無。
しかも運動音痴で、よく転ぶらしい。

年齢14歳。身長149cm。

テイリー・ベルゼェル・セノ・パトロクロス・ピースアロー
世界の秩序を守護するために神々によって選定された神聖勇者。
物心つく前からずっと神々の住む神殿で暮らしていたが、人間の為に戦いたいという想いから神殿を脱走し、
地上に降りてきた。しかしずっと人間と関わって生きてこなかったため、彼の持つ正義感はかなり偏ったもの。
白とも黒ともつかない人間の世界で上手く『人助け』ができないことに困惑したのち、
現在はとりあえず聖堂教会に協力しその『正義』に倣うことにしたようで、
神殿から迫る神々の追っ手を退けつつ、いかに正義を遂行するかを模索している。

神聖勇者に選定されるだけの才、闘神に鍛えられた心、技、体。莫大な魔力とそれを活かす魔法技術まで
備わったテイリーの戦闘力は人の身でありながら師である闘神さえ上回る。さらにかつて魔王を斬り裂き、
混沌の時代に終止符を打った最強の聖剣、エクスカリバーまで練成が可能。もし彼が往く道を踏み外したなら、
それは世界の崩壊にさえ繋がる惨劇の幕開けとなるだろう。……もっとも、神殿を脱走した時点で
神々は『道を踏み外した』と判断したようだが。

年齢不詳。身長175cm。



七勇者を取り巻く人々

ローラ・レクス・ヴェラシーラ
翼と稲妻の国ヴェラシーラ国の王女。
金髪碧眼縦ロール、丁寧な口調が特徴で豊満なスタイルが自慢の美少女である。
彼女がヒロトに恋をしたためにヒロトは勇者に選定され、国を追い出されることになった。
引き裂かれてからずっと、ヒロトが凱旋を果たすのを王城で健気に待っていたが、
やがて待ちくたびれてこっちから迎えにきたというなかなかレアな性格の持ち主である。
ヒロトを巡ってリューとは対立し、一度は本気で殺しあったり罠を仕掛けてヒロトとリューの関係を
破壊しようと画策したこともあったがやがてお互いを認め合い、
今ではリューの親友兼好敵手として仲良くやっている。

ヴェラシーラ王家に伝わる稲妻とヒロトの鍛錬に無理矢理付き合った結果身についた剣術を組み合わせ、
魔法剣として活用する。稲妻と言ってもそれ単体で相手を倒せる威力はなく、せいぜい痺れて
動けなくする程度のもの。だが彼女はそもそも戦士ではないのでそれで十分ともいえるだろう。
ローラの真価は高貴な血筋と、それに見合った気高い魂にある。彼女自身は自覚していないし
制御もできていないが、真なる王に備わるという『魅了』の上位能力、『王気』に目覚めつつある。

年齢18歳。身長162cm。

リオル
元スレイヤー火山のヌシ、灼炎龍リオレイア・イグニスドラン・スレイヤーの魂が
ジョンによって義体に移し変えられ、人の姿となった少女。灼炎龍はヒロトによって首を刎ねられ、
絶命寸前だったのでジョンは文字通り命の恩人ということになる。ジョンにはジョンの目的あってのこと
だったようだがリオルにはそんなもの関係なく、それ以来ジョンに懐き、行動を共にするようになった。
初めは自分を殺したヒロトを敵視していたが、元々明るく素直であり執念深いとは対極にある性格であること、
そしてヒロトはヒロトで勇者としての筋を通した結果だということから後に彼を許した。
今では(ある意味)喧嘩友達のような関係。

彼女の胸にはジョンの精錬した賢者の石の試作品が埋め込まれており、ジョンから注がれた魔力をチャージできる。
それは彼女の活動時間に必要なものだが、その蓄えられた魔力を削ってかつての自らの力、灼炎龍の力を解放し、
龍人形態に変身することが可能。鉄をも溶かす灼熱の炎とダイヤも斬り裂く爪、いかなる攻撃も通用しない鱗を
纏った彼女はまさに龍そのもの。ただし、賢者の石に蓄えられた魔力を消費しすぎれば当然動けなくなってしまう。
龍人形態は人間を遥かに上回る戦闘力を持つが、消耗する魔力も半端ではないために活動時間は短い。
魔力を使いきった彼女はジョンからの魔力提供がない限り指一本動かすことはできず、やがて魂を
義体に繋ぎとめる最低限の機能さえ失って死に至る。しかし、後に何らかの影響で賢者の石が変質し、
ジョンからの補給がなくとも自然に回復できるようになった。つまり、リオルは事実上『蘇生』したことになる。

年齢不詳。身長156cm。

クルミ・ハルカワ
暁と最果ての国ヒイヅルに選定された勇者、リューマのパートナー。
里の掟に嫌気が差した幼馴染みと共に里を抜け出し、『抜け忍』となったクノイチである。
忍の里では優等生で通っていたクルミは無論、楽天家のリューマよりもその意味を重く感じていた筈。
それでも黙ってリューマについてきたことからリューマへの信頼と思慕の念の強さが伺える。
無口で無表情、普段は大人しい性格だがリューマがあまりふざけていると苦無や手裏剣を
投げてお仕置きする。見かけによらず、なかなか激しいツッコみ力の持ち主のようだ。

シノビとしての技能は非常に優秀であり、文字通り隠れ密かにすることに関してはリューマさえも上回る。
というよりは、罠や毒物、呪いなどの搦め手を多用したがらないリューマがシノビとして間違っていると
言えなくもない。ともかく、クルミがいなければ二人は里の追っ手を撃退し続けることは難しかっただろう。
戦闘では主にリューマのサポートに回る。両手両足、そして首に『緊縛』の刻印を刻み、
相手をその空間に磔にする絶技『五乗封印』の拘束力はヒロトさえも行動不能に陥れたほどだ。

年齢22歳。身長151cm。

フミナ
ヒイヅルからリューマを追ってやってきたリューマの姉。
その目的は『抜け忍』リューマの抹殺ではなく、『勇者』リューマに極秘の任務を引き継ぐためだった。
しかし里を出て以来久しぶりに弟と再会したフミナは、リューマが広い世界で伸び伸び生きていることを知り、
余計なものを背負わせないためにその任務を自分の手で果たそうとする。それは勇者ヒロトの暗殺。
そのために伝説の魔獣の牙から採取された最強最悪の猛毒まで用意したが、それでもヒロトは死ななかったため
結局任務は失敗し、しかも暗殺対象から見逃されるという辱めを受け、忍の里にも帰れなくなってしまう。
とりあえず引き続きリューマたちと行動を共にすることにしたが、正直言って困っているようだ。

元々勇者を暗殺の標的するようなチームに選ばれただけあって、忍の里でもエリートに位置するクノイチ。
大見得を切って相手を引き付けるのがリューマ、それをサポートするのがクルミなら、フミナはぎりぎりまで隠れ、
不意を突いて攻撃する暗殺者に属される。当然その攻撃は一撃必殺が求められ、武器に毒を仕込むのはデフォルト。
相手に気取られないための変化の術や透明化の術を駆使し、暗闇を這う蛇のように音もなく獲物を仕留める。

年齢23歳。身長165cm。

ヤォラン
勇者パイフゥ・リーと行動を共にする双子の鬼形腫姉妹の姉。
妹のシォンシォンと“気”を同調させることによって鬼形腫の覚醒を抑えているため、
ランは未だ人間としての姿と自我を保っていられている。このようなケースは非常に珍しく、
研究者にとってはこの姉妹はまたとないサンプルと言えるだろう。己の身に宿った異能の能力で
できることを模索した結果、双子は自ら研究所に身を捧げることにするのだった。

鬼形腫の能力を開放したとき、ランは存在するだけで全てを凍らせる樹氷の王女となる。その姿は雪のような
青白い肌と白目のない真っ青な目が特徴。凄まじい冷気を放ち、大気中の水分を氷結させる怪物となる。
冷気を操る、というよりは冷気を撒き散らす、と言ったほうが正しく、ラン自身、己の能力を制御することは
できなくなるらしい。そのため戦闘時でも完全に開放したりはせず『半覚醒』の状態で止めている。

年齢16歳。身長157cm。

シォンシォン
勇者パイフゥ・リーと行動を共にする双子の鬼形腫姉妹の妹。
双子は一見普通の女の子のようだがそのまま放っておくと他の鬼形腫同様怪物に変貌してしまうため、
フゥによって定期的に“気”を制御してもらっている。ちなみにこの制御さえも、ランとシオンが
同じ血と肉を分けた双子であること、そして二人の能力が熱と冷気という正反対のものだったことが
作用して初めて可能となるもの。これらの偶然が重なって、初めて彼女たちは人間の側に留まっていられる。
シオンたちが鬼形腫研究に身を捧げたのも、他の鬼形腫の暴走を止めるために戦い始めたのも、
奇跡としか言いようのないその偶然を無駄なものにしないため。

鬼形腫の能力を開放したとき、シオンは存在するだけで全てを焼き尽くす炎の魔人となる。その姿は正に
炎の化身であり、辛うじてヒトの姿を保っているランと比べて禍々しく、恐ろしい。鬼形腫の能力を完全に
開放したとき彼女の発する高熱は生理現象となるため、自力で抑えることは不可能。しかも、開放はできても
開いた能力を自力で閉じることはできないので(抑えるにはランの存在とフゥの協力が必要になる)、
どんなに苦戦を強いられてもシオンは『半覚醒』の状態で挑まなくてはならない。

年齢16歳。身長157cm。

ルヴィシス・アテニア
テイリーの師の一人であり、教育係でもあった戦女神。
神殿を出ようとするテイリーを引きとめ、戦いまでしたが敗北し、激情にかられた彼に犯されてしまう。
その際感じてしまった穢れた快楽を否定するため、自分の中で納得できる解釈を求めた結果、
テイリーを愛しているのだと思い込むようになった。
そうして神々の責務を放棄し、裏切り、テイリーに協力するようになる。

メルエル・エンジェ
伝達の神フェルメスの命を受け、勇者ヒロトを探す伝達の天使。
基本的に真面目だが、誘惑に弱い。
彼女がヒロトに伝える『天啓』は、結構重要な内容だったりする……予定。



賢者とその一行

『娘』 ドリー
本名は結構長いらしい。
身長140くらい、緑色の綺麗なでっかい目とブルネットのクリクリツインテ装備。
服装はロリパン風。
魔法、呪術、方術や薬(毒)物が効かない体質。
基本我が侭、どんぐり飴が好き。

『従者』 トト
『娘』を「お嬢様」と呼ぶ世話係、小さい頃かからの付き人。
犬人なので尻に尻尾の跡がある(切った)
「タンヒーリング」という施術を持つ。
その正体はヒイズルの聖獣コマイヌ

『愚者』 スリム/バカ
失われた技術、符術を使う。
帽子とマフラーで顔を隠しているが、その下もミイラみたいに肌は布でぐるぐる巻きになっている。
身長178くらい、体重40キロくらい?それくらい細いけど服装で誤魔化してる。
『娘」を「チビスケ」と呼ぶ。

『冷血』 グリッティー/デカブツ
甲冑の男 モーニングスターその他装備
(武器は甲冑の中に隠してる)。
基本武人。言葉使い、その他もその様に。
元「盾の国」の勇者?『娘』への呼び掛けは「リトルミス」
身長220くらいで横幅もでかい。

『懦夫』 フラッフィー/モジャ公
身長176くらい、体型がちょっと変な人
見た目の割りに言葉使いは丁寧。
『娘』への呼び掛けは「お嬢さん」

『聖職者』旅の行者
諸国を修行の旅で廻っている僧侶
『娘』を無言の行の賢者と勘違いした人...?
と、思われたが何かを知っているらしい。



一般人

ミンストレスズ
『先輩詩人』マナビナ・アークト ・ルース
ミンストレス(1)(吟遊詩人)ギルドに所属している下級詩人。
ミンネゼンガー(2)を夢見る陽気で向こう見ずなバイセク少女(w
思い込みの激しさと強引な取材姿勢が災いし、地方記事担当に飛ばされた。
通称マナ、基本トラブルメイカー。

『先輩念写』セトリア・パンパスグラス
ミンストレス(吟遊詩人)ギルドに所属している下級詩人。念写(3)担当
将来を嘱望されていたが、教会に批判的な記事を書いたために地方記事担当に飛ばされた。
真面目な性格のGカップw。通称セティー。基本マナの被害者(w

『後輩詩人』メルチェ・リー・ブロッサム
マナ、セティの後輩詩人、一件大人しそうだが結構利に聡い。
簡単な魔法がいくつか使える、通称メル
マナの御手付き済み(w

『後輩念写』フェイリム・ムーンラピット
同じく後輩その2、武家の出身で融通が効かないところがある。
剣の腕は結構立つので、実質一行の護衛役でもある。

(1)
こちらの世界でいう所の記者、ライターみたいな物である。

(2)
別名マイスタージンガー、詩人の最高峰、こちらで言う有名作家とコピーライターと
ピュリツアー賞記者を合わせたみたいなもので,大抵このクラスになると、王宮、
国家お抱えとなる。コイツの腕次第で国家、国政の印象が決まるので、結構責任重大。
腕のいいマイスターは国家間で引き手あまたである。

(3)
画像の焼きつけに操作人の魔力をつかうだけで、普通のカメラと同じ。
光学魔法なので、そのまま写るだけである。

クク・アルラウネ・アルラウネス
遥かな古代よりとある辺境の森一帯を治めてきたアルラウネ一族の末裔。
森外れの村との契約により、森の主となったアルラウネは代々自分のつがいを村から選ぶことができる。
そうして巫(かんなぎ)となったソーマと恋に落ち(餌付けされたともいう)、
今では一つ屋根の下寝食を共にする生活を送っている。
平和な森の代わり映えしない毎日。
でも、ソーマと一緒ならなんでも楽しいお気楽な性格。

ソーマ
世界に誇る木材ブランド「アルラウネス」の生産を一手に引き受ける若ききこりの少年。
きこりとしての腕はまだまだだが、森の主たるアルラウネに好かれているという時点で世界最高の樵に等しい。
もともと料理は得意ではなかったが、ククの喜ぶ顔が見たいがために腕を磨き続けているマメな性格をしている。
超必殺技はエターネルきこりアックス。ゲージ二本使用。

タブイル・ロ・カリウォスト
元・ラルティーグの錬金術師で天才と謳われていた男。
しかし目的のためならあらゆる犠牲を当然とする危険な思想ゆえ、一族と故郷から追放された。
その後各国をふらふらし、富国の名目でナフレザークの王宮魔導師となる。
だがその真の目的はナフレザークを拠点に故郷で否定された儀式を開き、
ゆくゆくは世界中の魔力を手中に収めること。
しかしその自意識過剰で自己顕示欲の高い性格が災いし、ジョンたちによって倒された。
下衆で外道、でも結構強い。わかりやすい敵。

シュレディンガー
本来女性しか生まれないはずの獣人バステトに、三万人に一人の確立で誕生するという猫耳男。
さぞ流麗な美青年、もしくは愛らしいショタかと思いきや、その正体はマッチョである。
己の呪われた耳を怨み、自分なんかこの世からいなくなってしまえばいいと思っているが
基本的にアホなのでネガティブではあっても暗くはない。
耳を憎んで猫を憎まず、がモットー。

マオ
本来女性しか生まれないはずの獣人バステトに、まっとうに女の子として生まれた猫耳娘。
シュレディンガーと同じ村に生まれ、シュレディンガーに掛けられた猫耳化の呪いを解くため
共に旅をしている(無論、シュレディンガーがそんな呪いを受けたという事実はない)。
基本的に世話焼きでスタンダードな幼なじみポジションだが、【ある時期】になると
変貌し、猫なのにタチになる。らしい。

ピーター・ベンジャミン・キャロット
かつて『鉄人』と呼ばれるゴーレムを操り、小国ネザーランドを他国から守護した魔導師の末裔。
衰退していたキャロット家の魔力を研究しなおし、ゴーレムの秘術を復活させた。普段はそのゴーレムも
畑仕事に使う程度だが、彼の屋敷の納屋の中には鋼鉄の戦闘用ゴーレム・ギガントールが格納してある。
高慢な貴族たちには珍しくお人よしで正義感の強い性格。そのため民の上にふんぞり返るのが当然と考える
他の貴族たちとは折り合いが悪く、変人扱いされ、キャロット家からも半ば勘当状態にされている。

アリス
ピーターの屋敷の近くに住んでいた獣人ワーラビットの少女。
ゴーレムを使役して何かしているピーターに警戒して様子を伺っているうちにいつの間にか
ピーターに惹かれ始め、密かに恋慕うようになった。しかしそこは魔族と人間、結ばれるはずなんかないと
ハナッから諦めており、ピーターの屋敷に忍び込んで悪戯をする以上のアプローチはできないでいた。
そんなある日、なんの前振りもなくやってきた魔王と火龍により無理やり背中を押されることになる。

ユエメイ
オーカ帝国のとある漁村で生まれ育った少女。なんの変哲もないただの女の子だったが、
鬼形腫が発症し、恐ろしい海魔と化してしまう。肉体が化け物になっても魂はか弱い少女のままでいた彼女は
恐怖と絶望のままに助けを求め、そして握り潰し踏み潰し、死体を苗床にどんどん巨大化しながら海を彷徨っていた。
そんな彼女の最終的な体長は500メートル強。大きいということは、それだけでとても強力な武器になる。
だが、最後はヒロトによって海上まで吹き飛ばされ、リューによって跡形もなく焼き尽くされ消滅した。

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最終更新:2009年01月27日 18:48
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