新ジャンル「指名手配」of 魔王

魔王「……やっと帰ってきたか。待ちくたびれたぞ。早く飯にしよう、腹が減ってかなわぬ」

竜子「………………………」

錬金「すみません、教会で少し話込んでいたものですから」
魔王「話?」
勇者「ああ、この国の指名手配犯についてちょっとな」

竜子「………………………」

魔王「指名手配犯だと?しかし、教会に寄るのはいつものことだがそんな話はせんのだろう?」
錬金「ええ、ですがこの犯人は重要らしくて。
   この国の重要文化財である壁画のキマイラを破壊してそのまま逃走したらしいんですよ」

竜子「………………………」

魔王「壁画のキマイラ?くだらん。たかが絵ではないか。
   なんなら魔王城の裏庭にうろついている本物を二、三頭くれてやろうか」
勇者「俺も芸術はさっぱりわからんが、そう貶めるもんじゃないぞ。だが、問題はそこじゃあない。
   調べてみてわかったそうなんだが、その壁画、というか壁がな。ある城の城壁の一部だったらしいんだ」
錬金「古いものとはいえ、構造的に頑丈な城壁を破壊してしまう者なんて只者じゃない。
   それで、僕たち勇者に話を回したってことらしいです」
魔王「ふぅん。ま、どーでもいいがな。そら、そんなことより早く飯にしよう。
   さっきから腹が鳴りっぱなしだ。リオレイア、弁当を」

竜子「………………………」

勇者「どした?」
魔王「……おい、貴様まさか」
錬金「………だからやめようって言ったんですよ。
   リオルにおつかいは無理だって。特に食べ物関係はね」


竜子「ご、ごめんなさい!……てへ♪」


魔王「リ~オ~レ~イ~アァァァアァァア!!!!!」
竜子「だ、だってだって!ジョンたち帰ってくるの遅すぎ!お腹すいちゃったんだもん!」
錬金「僕たちだって好きで遅くなったんじゃありませんよ!」
竜子「……って、リュリルライア様!戻ってる!子供モードから通常モードに戻ってる!
   まおうリュリルライアが し ょ う た い を あ ら わ し た !

魔王「さ あ   わ が う で の な か で い き た え る が よ い ! 」

錬金「なんて禍々しい魔力の奔流だ……!これが魔王の力なのか?」
勇者「いや、ただの食いモンの恨みだろ」

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最終更新:2007年08月24日 01:31
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