女「……………………………………」
男「………………………………………」
女「………………………………………………」
男「………えーと、何の用かな?女さん?」
女「………………………………………………………」
男(怖い……なんかメッチャ睨んでくるし…廃屋に置き忘れられたアンティークドール並の怖さだ……)
女「………………………うさぎ」
男「ヒィ!!う、兎?……え、えーと、かわいいよね……アハハ」
女「…………………………………………(ニヤリ)」
男(怖ェェェエエエエエ!!!!笑ったァ!!っつーか顔歪めたァァァアア!!!!)
友「で、どうだった?」
女(ふるふる)
友「だー、女ァ。もっとはっきり言わなきゃダメだって。相手は男だよ?
ただでさえ鈍感なんだから」
女「………………………恥ず」
友「男くんを前にしたら恥ずかしくって何も言えなくなっちゃうよぅ……って?
でも遠くから見てるのはもう嫌なんでしょ?だったらちゃんと告白しなきゃ!」
女「………………………はだ」
友「年頃の男は裸でイチコロだってお姉ちゃんが言ってた?あのね、そりゃアンタのお姉さんはそうでしょうけど、
アンタはなんというか………情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!
―――そして何より、色気が足りない」
女「………………………チッ」
友「はいはい、落ち込まないの。ていうかさ、口下手のアンタが何ていって告白したの?」
女「………………………うさぎ」
友「知ってた?兎って寂しいと死んじゃうんですよ。それから、意外なんですけどピラニアも。
不思議ですよね。兎はともかく、あんなに怖い顔したピラニアさんも、一匹じゃ生きていけないんです。
でも、私、もう一種類意外な生き物が寂しくて死んじゃうことを知ってるんです。
そう……人間ですよ。人間も、一人じゃ生きていけない。なんでこんな話をするのかって?
ふふ、なんででしょうね。でもね、男くん。私、きっと男くんが傍にいてくれたら、
もう寂しいなんて一生思わなくなると思うんです。………好きです男くん。私とお付き合いしてください。
………………か。んー、悪くないんだけどちょっと一方的すぎるんじゃない?
もっと会話で急所を狙おうよ」
女「………………………チッ」
友「はいはいそう卑屈にならない。フラレたワケじゃないんでしょ?アンタ黙ってればカワイイから自信持ちなよ」
女「………………………シネ」
友「ん、その意気その意気!がんばれ女!!」
最終更新:2007年09月15日 16:49