男「でっきるかなっ♪でっきるかなっ♪」
女「わくてかさん、それテーマ違う」
男「わかってるよゴロリ。いいじゃん、ファンなんだし」
女「あのね。一応ライバルなんだよ」
男「お前は硬いなぁ。ゴン夕さん見習えよなー」
女「どうせ私はガチガチです。悪かったわね」
男「またそうやってすぐスネる」
女「スネてません。いいからミーティング続けるよ。来週なに作るの?」
男「んー……あれは?映画」
女「もうやったでしょ。秋に。賞貰いにベルリン行ったじゃん」
男「あ、あれってそれだったの?」
女「知らなかったの?駿メッチャ睨んでたよ」
男「あー……そうだっけ」
女「わくてかさん、相変わらず作ったものには関心ないんだね。……だから不安になっちゃうんじゃない」
男「何か言った?」
女「………なんでもない」
男「んー?まぁ、いいか。じゃあ、球団」
女「もう作った。あ、あの球団買い取りたいってトコが」
男「ん、いいよその辺はお前に任すわ。あー、あれ作ってないよな?ロボ」
女「それは『人工知能』の時ついでに作ってたよ」
男「マジか。うーん、車」
女「ロケットエンジンはやりすぎだったと思うよ」
男「チョコケーキ」
女「私にちっともくれなかったじゃない」
男「指輪」
女「この指にあるのはなんだと思うの?」
男「だー、何だよぉ。作ってないの何かないのかよぉ」
女「………んー」
男「……子供」
女「ッ!!?」
男「―――子供、作ろうか」
女「……………大丈夫?」
男「何が」
女「作ったら、興味なくなったりしない?私と―――赤ちゃんのこと」
男「………………」
女「………………」
男「……映画も球団もロボも車も、作ったらそれでおしまい。あとは俺の手から離れるだけだ。でも」
女「……………………」
男「幸せな家庭を作るのは、一生の仕事……のような気がするんだ」
女「………!!」
男「………よ、よろしくな。これからも」
女「うん………!」
最終更新:2008年02月11日 00:29