あるところに、夫婦仲のとても悪い家族が住んでいた。
二人には子供がいたため、いつも口論止まりだったのだが、
ある日とうとう我慢できなくなり、夫は妻を殺してしまった。
焦った夫は妻の死体を庭に埋め、いつも通りを装って生活した。
しかし、子供はいなくなった母親のことをまったく父親に訊こうとしない。
不審に思った夫は、とうとう子供に尋ねてしまった。
どうして母親がいなくなったことを何も訊かないのか、と。
すると子供は不思議そうな顔をして、こう言った。
―――だって、お母さんはいつもお父さんの後ろにいるじゃない。
子「………以上の話を踏まえて、訊きたいことがあるんだ。父さん」
父「おう、なんだ?」
子「どうして、母さんをいつもおんぶしているの?」
父「………」
子「………」
母「………」
父「だってそれなら母さんといつもべたべたしていられるじゃないか」
母「ねー♪」
子(だめだこいつら……早くなんとかしないと)
最終更新:2008年02月11日 00:37