一方その頃。
豆「おぉ!!青山!!お前の弁当、美味そうじゃないか!!?」
鶏のから揚げに卵焼き、たこさんウィンナーといった比較的オーソドックスなお弁当。
春「そうかな?でも、会長の弁当の方が凄くおいしそうだが。」
色とりどりな根野菜の煮しめに、揚げ物、焼きものとパッと見には懐石料理の様な総菜が詰められている。
ただ、サイズ的には2段のお重に詰められていて青山の弁当箱の倍以上のサイズだったりする。
豆「貴が作ってくれるんだよ。…ただ、この弁当を見て何か足りないとおもわないか!!?」
春「えーと…。野菜多めの献立だからビタミン類は十分、ご飯も玄米だからミネラルも十分。
あとたんぱく源には…目刺しと煮干し、がんもどきとおからのコロッケ…。脂質も取れてる。…凄い、完璧だ!」
豆「うんうんそうだろ!?って栄養面の話じゃねぇ!!!」
春「え?じゃあ何だよ?」
豆「肉だよ肉!!!だからあたしは大手を振って肉を貪り喰いたい!!!!そのためには!!!!」
豆「青山!!!今夜、あたしの部屋に来い!!!!」
訳が分らん。そんな感想すら抱く暇もなく、本日2度目のフリーズ。
そして沈黙を破ったのは、トウバンジャンとは別の少女達の声…。
真「…は、はるくん?…どういうことです?」
甜「あははは。青山くんだ駄目だよ~。異性間不純交遊だなんて~。」
涙目なロリっ娘少女と楽しげな…ただし冷めきった視線を投げかけてくるボブカットの少女。
豆「か、勘違いするなよ!?あ、あたしは青山の事なんて何とも……いや思ってるが……。
と、とにかく貴から青山があたしの勉強見てくれるって…。
い、いやだってな。貴のヤツが成績上がるまで肉の代わりに目刺ししか出さないっていうしな…。」
もっとも囲炉裏にせよ黒田にせよ全く話を聞いていなかったりする。
「はるくんひどいです!うわきなんてありえないです!!(駄々っ子パンチ)」
「そーよねぇ~。男の風上には置けないわね~。(魔性のスリーパー)」
「囲炉裏…。…浮気って…なん、だよ。副、会長…。チョークスリーパー…は、キツイって…(特に…胸が…)。」
トウバンジャンの方も言葉こそ紡いでいるものの、完全に自分の世界に突入中。
豆「だ、ダメだぞ…!ききき、キスしていいのは付き合ってからだし、今良いのは手を握るだけだぞ!!
…そ、そりゃお前のことは、す、すすすす、すき……だが…。」
春『……………あ。意識が。』
青山春樹が意識を手放した数秒後、予鈴がなったことによって完全に停戦を迎える。
しかしこれは終戦ではない…。
最終更新:2008年04月27日 17:59