男「子供の頃、将来の夢は?って聞かれてなんて答えてた?」
女「男くんは?」
男「お巡りさん」
女「あー」
男「まぁ、ありがちですよありがち」
女「あたしはねー、化石」
男「………」
女「化石」
男「え?」
女「恐竜とかさ、好きなんだよね」
男「それ大分将来だな。もう大人になったら、とかそんなレベルじゃなくね?」
女「ま、大人になったらお花屋さんになりたかったんだけど」
男「おう、それでいいじゃん。可愛いじゃん」
女「でもま、将来を視野に入れたら化石かなと」
男「どんだけ遠いんだよ視野。億単位じゃねーか」
女「それはアレよ。既に次のオリンピックを視野に入れてるアスリートみたいな」
男「次元が違う!」
女「でもさ、最近思うんだよね。ただ化石になってもアレかなって」
男「アレかなってなんだよ。………っていうか最近って。最近も思い描いてんの!?化石を!?」
女「うん」
男「目を醒ませ!」
女「目指す意義はあるでしょ!?時期知的生命体に人間の情報を伝える、みたいな」
男「お前は何に未来を託してるんだよ!今を生きろ今を!!」
女「でさ、ただ化石になるのも面白くないから、ポーズをつけてみようかなと!」
男「んん、まぁ色々言いたいことはありますけど。ポーズて何よ?」
女「恐竜にしてもそうじゃん。ありきたりでさ。みんな同じ。個性がない」
男「いや個性はいらないだろ。いいんだよありきたりで。修学旅行の写真じゃねぇんだから」
女「そうはいかないわ。時期知的生命体に『人間って個性ねーw』とか思われるのは耐えられない」
男「まぁ何でもいいけど。で、どんな化石になりたいわけ?」
女「幸せそうな化石」
男「………はぁ」
女「安らかで、温かで。見てるだけで胸がほっこりする……そんな化石に、わたしはなりたい」
男「そっか……なれるさ。お前なら。誰もが幸せというものを見て取れるような、そんな化石に」
女「男くん………きゅん」
男「きゅん、じゃねぇよ」
新ジャンル「化石」
最終更新:2009年01月24日 02:06