一方、竜虎が相打つ第3会議室。
「黙れ!!ならば、この場でお前を倒し、青山先生を奪うだけだ!!」
「ふふふ。面白い冗談を言う子猫ちゃん……。
でも、黙ってあげるつもりもないし、倒されてあげるつもりもないわよ。」
怒りに身を任せて拳を振るい続ける玲に対し、身を翻し続ける夏実。
「ふふふふふふ…。貴女って健気な娘だったわよね…。
毎日の様に我が家に通って、いつだったかは手作りのクッキーまで持ってきたこともあったし。
でも、秋くんとの関係は『いい先生と生徒』止まり。」
「言うな!!!!」
「断るわ。だって貴女との因縁を断ち切るには、再起不能になるまで遣り合う必要があるよね。
だから、本気で倒してあげる。」
そんな彼女の残虐ファイトにげんなりする外野たち。
「な、なぁ夕圭…。コレってかなりエゲツない攻め方じゃないのか?」
「…ぞっとするよね。自分の胸にしまって置けば、甘酸っぱい思い出で済む話なのに、それを暴露されるなんて…。」
「おばさn(びくっぅ!!)青山先生、普段なら力づくで仕留めて終わるのに…。
アレって潰しにいってるよぅ…。」
「全く恐ろしいお方だ…。将来的には、嫁と姑の関係でお付き合いすることとなるのか…。」
やがて夏実の一方的な口撃が続く部屋に飛び込む何人かの影。
「みんな、大丈夫なのか!?」
「春樹、ルカに貴に囲炉裏!?大丈夫だったのか!?」
「ああ、豆田それに……夕圭…!?どうした!?顔色悪いぞ!!あと、千所先生も…。」
「え、えぇ。私達は大丈夫だけど…。」
やがて部屋に飛び込んだ春樹は、異常に気付く。
なぜか遠山理菜に加えて己の母まで居て、更に、なぜか自校の校長を責め立てている。
「ふふふ。貴女、今は破廉恥な振る舞いをやってるみたいだけど、これも『大人の女を演じる』ためなのよね?
…秋くんが教え子、つまり子供だった貴女を相手にしなかったから。
それにしても秋くん、酷いよね。
初めて口紅をつけてウチに来た時は貴女があんなにドキドキしてたのに、完全にスルーしてたし。
まぁ私一筋だから仕方ないかも知れないけど。」
「く…。お、お願い…。もう止めてよ…。」
ついに、心まで折れかける玲の姿を見て、思わず止めに入る春樹。
「ちょ、ちょっと待てよ!!…うちに来てたって。
まさか、校長先生って玲姉ちゃん!?」
彼の、幼い頃の記憶が呼び起こされる。
セーラー服に身を包んだ、清楚な女性。春樹の初恋の相手だった少女…。
一方、春樹の反応に、玲の方も動揺を示す。
「…私の方も…今まで気付かなかったが、春くん…なのか。」
思わぬ所で思い起こされた恋心…。
彼らの胸に眠っていた種火は、いかなる未来を照らすのだろうか…。
新ジャンル「新フラグ追加」新醤油学園野望編
最終更新:2009年01月24日 02:13