新醤油学園 青春編 「四天王配下の人々」

話は多少前後する。
春樹たちが玲から逃げていた頃…

「…えー、今から第12回『うちらの上司おかしんじゃね』会議を開催~」
とある公園の片隅で5、6人の少年少女がジュース片手に集まっていた。
もっとも会議とは名ばかり、自分直属の上司の愚痴を言いあう、いわばガス抜きの場だが。

「思えばこの会議、意外に続いてるよなぁ」
妙にオッサン臭い風貌の少年がしみじみと語る。
「まあ、私ら上司に恵まれてないしさ…」

茶髪ショートの少女が諦めた様に応じると、周囲からも溜め息交じりで同意される。

「だよなぁ…うちのアレ、ヒートがまたやらかしてさ…」
「私達の方ではツインが教師泣かせてました…」
「…あんたらなんかまだ良いって。私なんか報告の電話でのろけ話だよ…五時間も」
口々に直属上司の愚痴を吐き出す若者達に、中年の哀愁を漂わせたオッサン臭のする少年が宥める。
「まぁまぁ…」
「ねえ、あんたはいつも抑え役に回ってるけど、何か不満はないの?」
同級生ということもあってか、先程の茶髪ショートの少女が気安げに尋ねて来る。
「無いことは無いが、まあそこそこ報われてはいるしな」
「?」


仲間達と別れて少年は帰宅の途につく。傍らにはあの茶髪ショート少女の姿も。
「久蔵はさ…」
「ん?何だよいきなり」
「…いつも我慢してるから、心配なんだよね」
少女の口調は先刻とは打って変わり、かなり真剣なものだ。
「俺は別に我慢はしては…」
「うそ…私に合わせて進学先だって変えてくれたし、勝ちゃんの事だって…」
「勝四郎の事は仕方ないだろう、向こうが本家で俺は分家。第一あいつもよくやっている」
「けど!!」
「俺は今の自分に満足してるさ」
そう言うと久蔵ー少年ーはポンポンと少女の頭を撫でる。
「(///)…反則よ」
「お前のそばにいるのは退屈しないし、何より大事に思ってるよ。」
久蔵はにかっと笑う。
「久蔵のばか…」
「そんな馬鹿に惚れたお前は大馬鹿だ、絵美」

真っ赤になって黙り込んでしまった少女、絵美を伴って塩崎久蔵は歩く。
『寝技訓練であのロケット乳に埋もれるのは気持ちいいしな…』


新醤油学園 青春編
「四天王配下の人々」

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最終更新:2009年01月24日 02:37
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