狐女「うぅぅぅぅ………!!寒い寒いでありんす……ねぇ、こんな土地になにがあるっていうのでありんすか?」
狐男「ある富豪にちょっとしたお使いを頼まれてな。世界一強い酒があるんだそうで、それを買いに来た」
狐女「お酒♪」
狐男「今のお前は幼女だろう。どこの店行ったって出してくれるのは果汁のソーダ割りくらいが関の山だな」
狐女「だったら変身して行けばいいでありんす!」
狐男「それも却下だ。俺も呑んだことは無いが、洒落にならないくらい強いらしいからな。
酔い潰れてまた飲み屋が潰れたらどうすんだ、お前」
狐女「フフ、解ってないのね坊や。お酒にはいかなる犠牲を払っても味を見る価値があるのよ?」
狐男「黙れ幼女。とばっちりが俺にも来るんだよ。商売先を潰す商人がどこにいる」
狐女「ここ」
狐男「いねェよ阿呆!!」
女「ユキオンナがなんぼのもんじゃーーーーい!!」
男「お前酒飲んだことないならないって言えよホントによぉ!!」
女「男ぉ~~、われはホントはお前がらいすきなのらぁ~~~」
男「はいはい酒臭いぞ。宿に戻って休もう、な?」
女「おろかなるニンゲンどもよ!われわ魔王らのに男に惚れ抜いているのら!!
らのにこの男はちぃっともわれを大切にしてくれなんら!!ちゅ~~」
男「臭い臭い臭いって言ってるだろう。捨ててくぞ」
女「……ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええん!!
男がいじめたァああああああああああああああああああ!!!!」
男「ああ、もう!泣くな!お前それでも魔王か?ほら、おぶってやるから!」
女「ひくっ、うぅ…………く~~」
狐男「………なんだありゃ。……あ、あれって確か」
狐女「……………うん。魔王でありんす。信じられないけど」
狐男「………行くか」
狐女「で、ありんすな」
最終更新:2007年07月27日 00:44