魔王「……まあ、なんだかんだで風邪をひいていたときは世話になったからな。感謝してやろう。感謝するがいい」
勇者「言ってることおかしくないか?というか、お前が宿を半壊させたおかげで俺ら今文無しなんだからな。
感謝する前に謝れ」
魔王「あ!あれは貴様が我におかしなことをするからだろうが!寝ている婦女子の衣服を脱がそうなどと武人として恥の極みと知れ!
べ、別に不安と期待が入り混じった乙女ちっくミキサーを明後日の方向にブン投げられて行き場のない怒りに駆られたからじゃないんだからな!」
勇者「悪かったよ。お前寝てたみたいだし、なんか顔も真っ赤で汗もいっぱいかいて苦しそうだったし。早く元気になってもらいたいって思ったんだよ」
魔王「………許す」
勇者「早いな!」
魔王「ところで、この酸っぱいコメと肉はなんだ?」
勇者「俺の故郷の料理を作って売るんだ。ホントは魚貝類をネタにするんだけど、山の中だしな」キュッ キュッ
魔王「お、おおぅ!?」
勇者「ほら、食べてみろ」
魔王「はむ。ンまい!!」
勇者「だろ?」
魔王「貴様はすごいな………」
勇者「ん?」
魔王「我にはできぬ。こんな美味い料理はおろか、人を喜ばせるような事など何も知らぬ。
我は魔王。全ての魔の頂点にあり、常闇の災いを司るモノ……」
勇者「……………」
魔王「我は、おまえといると楽しい。我にも、いつか破壊以外のなにかができる気がしてくるからな。
勇者とは我とは反対に、光で心を照らすものなのだな」
勇者「………ホレ」
魔王「?」
勇者「だったら、いつかと言わず今やれ今。作るだけなら簡単な料理だから、お前にもできるさ。人を笑顔にするような、美味いスシがな」
魔王「勇者………」
勇者「それにな、俺もお前といて結構楽しいぞ」
魔王「………ぐす。フ、フン!楽しい楽しくないの問題ではあるまい!
我は貴様の道楽に付き合っているようなものなのだから、感謝して我に生涯尽くすがいい!」
勇者「はいはい、わかったよ」
魔王「………ふふふ♪」ギュ
, - 、::`::)
’、(;;;; (:⌒::) ,□
’、( (´;^`⌒)∴⌒:`.・ //
・ 、´⌒,;y'⌒((´;;;;;ノ、"'人 /
、(⌒ ;;;:;´'从 ;' ;:;;) ;⌒ ;; :) )、 、
( ´;`ヾ,;⌒)´ 从⌒ ;) `⌒ ) ) \ ◇
′‘: ;°. ´⌒ (,ゞ、⌒) ;;:::) ヽ,/
男「料理下手ってレベルじゃねーぞ!!」
最終更新:2007年07月27日 00:46