勇者になるため神々の手により厳しく鍛えられたが、人間達の利益の絡み合いのために選定されなかった若者。
人間の手により選定された勇者が冒険する先々で活躍する話を聞くのだが、彼は神々の切り札として残される。
だが彼は、飽くまで人間のために戦いたかった。そして彼はついに神々の手を離れ旅立つ決意をするのであった。
女神「気を落とさないで…貴方は来るべき日のために闘う者」
若者「そんな日など関係無い! 僕は苦しむ人々のために闘いたかった」
女神「真直ぐで、優しい子に育ちましたね…」
若者「そこをどいて下さい! 僕は行く」
女神「なりません。人間達の勇者は未だ健在。貴方はニセ勇者の汚名を被りたいのですか?」
若者「勇者とは与えられる資格なんかじゃない! 自分で為る者でも無い! 無名の人々から認められる者だ!」
女神「私に剣を向けるのですか? 今まで勝てた事が無いと言うのに? 無駄なことはお止めなさい」
若者「自分のためだと思うと勝てなかった。だが、今は違う! 僕は苦しむ人達のために貴女と戦う!」
母でもあり姉でもあり厳格な師でもあった女神との戦いは一昼夜に及ぶが、出藍の誉を見せつけ勝利を収める。
激しい戦いで女神の纏った鎧や衣服はボロボロになり、肌もあらわな状態になっている。若者は生唾を飲み込んだ。
弱々しげな女神に抱いた感情は、雄としての劣情だった。そんな彼の内心を知らず、双乳を隠して女神は微笑む。
女神「強く…なりましたね…さあ、お行きなさい。貴方ならきっと勇者と称えられる者に為る筈です。この私が…?」
若者「う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! 」
女神「な、何をするのです! や、やめなさ…ああ…んぅッ! あああああああああああ! 痛い、痛いいいいい!」
若者は女神を押し倒し、純潔を奪い、互いが満足するまで犯し続けた。罪の意識に泣き崩れる女神を背に、彼は旅立つ。
嵐の中、神殿の扉が開け放たれる。雷光が閃き、稲妻が目の前に落ちる。照らされた彼の顔は陰惨な笑みに彩られていた。
新ジャンル「最も邪悪なる者はあと一歩の所で聖者になれなかった者である」堕ちた勇者、略して堕者
最終更新:2007年07月27日 01:06