神殿から出たのは良いが剣と衣服しか所持品のない堕勇者こと堕者。霊山から降りて最初にした事は
生まれて初めての「労働」だった。知識はあるが全く彼が実践した事の無い「強盗」を最初に行ったのだ。
堕者「少しお尋ねしたいのですが、よろしいですか?(ニッコリ)」
村娘「は…はい…(ポッ)」
堕者「この村は××…神の信仰が厚いと聞いております。その信徒の集まる場所は何処に?」
彼がまず目指したのは、神々の内の一柱を信仰する神殿。その神と親しく、直接教えを受けた事もある
堕者に取って見れば協力を簡単に得られる相手と認識していた。顔を真っ赤にしてどもりながら答える
村娘に内心不思議がりながら礼をいい、教会を目指す堕者が目にしたのは…××の教えに不釣合いな
豪壮な建築物だった。
堕者「清貧に生きるのが信仰の在り方と××は自慢していましたが…この壮麗な建物は一体…?」
??「い、嫌ぁぁぁぁぁぁぁ! 離して、離してぇ!」
彼が扉を押し開け中に進むと…あろうことか大神官の手によって手折られそうになっている半裸の娘を
目にした。娘は明確な拒否をしている。彼は迷わず情欲に狂う大神官の鼻先に剣を突き出し制止した。
娘は堕者の背に隠れ、しがみついている。大神官の粗末なモノを見て、彼は顔を顰めた。
堕者「大神官ともあろうものが何をしているのです? この娘は明らかに嫌がっているでしょう?」
彼は己の言葉に矛盾と罪悪感を少し覚えた。育ての母でもあり姉でもあり厳格な師でもあったあの女神も、
『最初』は自分を拒否して制止したのではなかったのか? …最終的には謝りながら彼の上になって陶然と
なってぎこちなく腰を振っていたのを思い出し、彼は我に還る。…悪い事はしていない。誰も困ってなどいない。
女神は泣いていたが、何故かは自分にはわからない。途中からでも本気で女神が抵抗すればやめたのだ。
神官「フン、この娘の父親はワシに借金を返せなかった。その代価に初花を貰おうと言うだけだ」
堕者「××は僕に良く言っていた。金銭は人を縛る者ではない、と。××の教義に貴方は従わないのか?」
神官「何を青臭いことを! そこを退け! 今なら穏便に事を済ませてやるッ」
堕者「ならば貴方は背教者だ。××に仕えるに値する者では無い。××の姿も見た事もないのだろうな」
神官「貴様、何様のつも…ぎゃああああああああ!」
堕者は迷わずその剣を振るい、断罪した。あっけなく大神官は倒れ、床に臓物を撒き散らし死んだ。神殿内を
見渡し、溜息を吐く。贅沢な彫刻、銀器、金器がずらりと並べられた荘厳な内装も、××に直接接していた彼には
全てが無駄な、虚飾の塊に見えた。奥の部屋に進むと、備蓄された食糧や信徒のための旅の予備品があった。
旅に使えそうなモノを物色している彼に、声を掛ける者がいた。
娘 「あ、あの…ありがとう…ございます…」
堕者「早く帰りなさい。…どうしました? どこか具合でも悪くなりましたか?」
娘 「はい…。体の震えが…止まらなくて…」
彼は手を止め、娘の背後に廻りそっと背中から抱きしめる。彼が落雷に脅えた幼少のみぎり、女神がよくこうして
なだめてくれたのを思い出したのだ。余程怖かったのだろう。娘の心臓の鼓動がだんだん早く、高くなってきている。
堕者「落ち着きましたか? 」
娘 「いいえ…まだ…。でも…お礼をしないと…」
堕者「? くおっ!」
娘が向き直り、彼のズボンを下着ごと押し下げて陽物もまろび出させ唇を這わせた。彼にはわからなかったが、
娘の陽物を握る手付きは初々しく、そしてその舌による技巧は稚拙だった。歯も当たっていた。だが、彼の心の
どこかをその行為は刺激した。彼は娘の頭を押さえ、無理矢理上下させる。涙をにじませて苦悶する娘の顔に
興奮してしまう。そして…彼は精を放つ。
堕者「う…あぁ! 」
娘 「んぐっ…んぅ…ん…(ゴックン)…まだ…お礼が残って…いますから(よいしょ)」
堕者「歯を食い縛っていて下さい。痛いですよ…それっ!」
娘 「いっ…あああああああああああああああああ! ああ…好きぃ…」
死体になった大神官の目が、獣のごとく情欲のままに絡み続け、蠢き続ける二人の淫猥な姿を映していた。
最終更新:2007年07月27日 01:07