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世界観

地震で神社が倒壊してから数ヶ月。
神社の建て替えはすっかり終わりいつもどおりの日常が戻った。
季節は秋になり冬が近づきつつある・・・

ー博霊神社ー

「どうして枯葉なんかあるのかしらね・・・色は変わって綺麗だけど、落ちてきては困るわ・・・」
いつものように文句を言いながら境内の掃除をする。幻想郷の巫女、博霊霊夢。
一通り掃除は終わり、枯葉の山が築かれている・・・

強風。

それは、枯葉の山を吹き飛ばし、境内中に枯葉を撒き散らす。
「もうっこれじゃやり直しじゃない!」
そういいつつ上を見上げる、宙を舞う枯葉の中に紙が混じっていた・・・

霊夢の足元にそれが落ちる。拾い上げてみてみると・・・

‘「天則演義」めざせ!幻想郷統一。(統一者には賞品があります。) ’

とシンプルに書かれたビラのようなものであった。

ただのいたずらだろう。燃やしてしまおう。ついでに焼き芋でも焼こう。
これ以上掃除するつもりはなかったがはずだが掃除の手が進む霊夢であった・・・

ー紅魔館ー

「そろそろ行動に移すべきか・・・」
紅魔の吸血鬼、レミリア=スカーレットはテラスから外の景色を眺める・・・
いや、眺めるというよりはある一点をじっと見つめているというべきであろうか。

「レミィ、そろそろいいんじゃないかしら?」
図書館の魔女、パチュリー=ノーレッジが部屋に入りながらそういった。
「もう書き終わっている。あとは咲夜に届けさせるだけ。」

「お呼びでしょうか、お嬢様。」
何時からいたのか、紅魔館のメイド長、十六夜咲夜が姿を現していた。
「これを届けて頂戴。くれぐれも友好的な態度でいきなさい。承諾したら行動開始よ。」

その言葉が終わると同時に咲夜は姿を消していた・・・

ー魔法の森ー

「今日からここまでは白玉楼の領地です。」
周辺の妖怪たちを片っ端から斃し、白玉楼の庭師、魂魄妖夢がただ一人立っていた。

「まったく・・・騒がしいったらありゃしないわ。もっと静かにしてくれない?」
七色の魔法使い、アリス=マーガトロイドがあきれたように近づいてくる。

・・・臨戦対戦だ。

「勝手にやるのかかまわないけど、迷惑なのよね。」
「それだと、やるなと一緒じゃないですか?」

その言葉と同時に弾幕があたりを埋め尽くし、まばゆい光があたりを交錯する中、戦いが繰り広がった。

ー永遠亭ー

「ウドンゲ、戦争に一番必要なものは何かしら?」
「兵器の技術・・・でしょうか?」
永遠亭の八意永琳は鈴仙・優曇華院・イナバになにやら問答をしているようである。
「答えは‘健全な’人よ。兵器を発明し作り使いこなす人がいなければ戦争どころではないわ。」
「はい、師匠。」
「さて、その‘健全な’人を維持するために何が必要だと思うかしら・・・?」
笑顔で質問する永琳、この笑顔には何かある・・・
背筋に寒さを覚える優曇華院であった。
「もうわかっているようね。じゃあこの騒ぎを利用してどんどん稼いでもらいましょうか。そして長く騒ぎが続くよう操作しなさい。」

ー幻想郷上空ー

「どこから調査すればいいのやら・・・」
「天則演戯」の影響で魂の管理に乱れが出、調査を命じられた渡し守の小野塚 小町であったが何をすればいいかわからない。
「なんか楽しそうだねぇ・・・」
調査するどころか参加したくて仕方がない小町であった・・・

ー守矢神社ー

「へぇ、それで協力してもらいたいわけね。」
山ノ神、八坂 神奈子は書簡を読みつつ、幻想郷のブン屋、射命丸文をなめるように見る。
(どうやら嘘ではないようだな・・・本当に信仰に問題が出るかもしれないわね・・・)
「返答は・・・?」
文はあせっていた。少しでも早く協力を得なければこちらが危うい。
しかし協力が得られなければ・・・
「・・・わかったわ。信仰がなければ我々は生きてゆけない。協力しましょう。」
そして神奈子はさらりと書面を書く。
「早苗。」
「はい。」
「これを地界に、宛先も書いてあるからすぐわかるはずよ。」
「わかりました。」
風祝、東風谷 早苗は静かに部屋を出る。
「あのぅ・・・あれはいったい・・・?」
当然文からは疑問の声が出る。
「一種の暴れん坊将軍にも協力してもらうわ・・・」
神奈子からは不敵な笑みがこぼれていた。

ー天界ー

「本気ですかっ統領娘様!」
「ええ、本気よ。」
「そんなことをしたら幻想郷はむちゃくちゃですよ!」

竜宮の使い、永江 衣玖は非想非非想天の娘、比那名居 天子に詰め寄る
「これがあるから大丈夫よ・・・」
そういって黒い箱のようなものを出す。

それはしっかり札で封をされておりさらに何色ともいえない輝きを放つ緋色の紐で固く結ばれている。
「どうして・・・そんなものを・・・」
それはありえないことであるはずだった。

衣玖は動揺を隠せないでいる。
「こんなもの盗まれたなんて聞いてたらどうするんでしょうね~しかも私の手にあるなんて。」
「そ、それは・・・」

「誰かが監視しないといけないんじゃない?」
「・・・」
「こっちには鬼がいるわ、負けるはずがないわ。そしてあなたはこれを守らなければならない。」
「うう・・・はい・・・。」

ー紅魔館ー

すっかりと日が沈みあたりは漆黒で支配されていた。
紅魔館の住民は全員出払い、紅魔館の門番、紅美鈴ただ一人が守備を任されていた。
「ふう、異常無しですね。」

一通りの見回りが終わり、少し休憩しようと思ったその時ッ
「統一だ!」
その声共に湖の氷精、チルノが美鈴めがけて弾幕を放ってきた。

「どうしてこんな時間に・・・」
「早起きは三文の得よ!」
今やっていることは明らかに逆なことなのだが、美鈴は気にしない。

今は紅魔館のすべてを任されている。
氷精ごときに遅れをとるわけには行かない。
ここにも戦いが繰り広げられるのであった・・・

ー博霊神社ー

「霊夢。」
幻想郷の管理者であり境界を操る妖怪、八雲紫が突然現れたのである。
「まったく・・・何もこんな真夜中に来なくてもいいじゃないっ」

「それどころではないわ、すぐに動きなさい。」
「なんなのよっもう!」
「最近、変な紙を見なかった?」

「あのふざけたいたずらがどうかしたの?」
「これを見なさい。」
昼に見たもの同じサイズの紙。そして同じ表紙なのだが・・・

余白に状況という欄が増えており、増えており膨大な情報が書かれている。
博霊神社を除いてどこもかしこも何らかの動きがあるようである。
「確かに普通じゃないわね・・・」

その紙を一通り読み、霊夢は外へ飛び出す・・・
一人紫だけが取り残される形となる。
紙を拾い上げ、白玉楼の欄を見る。

着実に領土を広げているようである。
紫は空を眺める・・・
(幽々子はいったい何を考えているのかしら・・・)


一人、この状況を見て喜ぶものがいた・・・
最終更新:2009年11月06日 14:17