あ行

アーネスト・ルイス
ユーリエフの略帽によって拘束されてしまったショーン・マッカラム部長に変わり第1875特殊作戦司令部の部長に任命された人物。
規律に厳しく、上司の命令に対しては絶対服従の意思を貫く。
マッカラムが拘束された際も上司から命じられるがままにアブラクサス分遣隊を逮捕することとなる。(ep3)


アイゼン・メイガス
ミルチア、ダブリー鉱山に暮らす老人。
元々はミルチアが共和国となった後の別星系からの労働移民で、息子であるテスラと共に鉱山労働者として働いていた。
しかし、鉱山の発掘権がミルチア政府からU-TIC機関に移行したことに伴う労働条件の悪化から、
次第にU-TIC機関への不満を募らせることとなる。
その結果U-TIC期間に対する半レジスタンス的組織の中心人物となる。
その後、組織はU-TIC期間によって壊滅させられることになるが、鉱山を愛するアイゼンは、
現在も孫娘であるマイと共に鉱山の復興を願い、その場所に居座っている。
労働移民であるがゆえ、教主国から共和国へというミルチアの変異を知らないアイゼンらは、
自身の置かれた環境を嘆くのに精一杯で、いささか視野狭窄の状態で世の中を見ていたようである。(ep3)


アオイ・ウヅキ
シオンの母親。連邦主星にほど近いバシリス星系の出身であるが、この星系には移民船団からの居住者も多く、
アオイもアブラクサスのゾハルの民と同様の因子―ウ・ドゥへの親和性―が潜在的にあったものと思われる。
その潜在的特性によってウ・ドゥの観測対象となってしまったアオイは、
やがてその負荷に耐え切れなくなり昏睡状態に陥ってしまう。(ep3)


アスラ27式
トランスジェニックタイプのひな形であるフェブロニアのデータを基に、
ケビン・ウィニコットによって制作された次世代戦闘用レアリエン。
従来の戦闘用レアリエンよりも高い判断力と環境適応力を要しており、
独自の判断であらゆる局面に対応できるよう設計されているが、
その反面調整が難しく、実用段階まで至ってはいない。
ミルチア紛争時に、調整が不十分のまま前線に投入され、その結果暴走を引き起こし、
敵味方の区別なく多くの死傷者を出す結果となった。(ep3)


アトラクト・インヒビター
ゾハル エミュレーター活動阻止装置。
生化学用語では酵素の働きを阻害する物質(Inhibitor)を指す。(ep1)

ヨアキム・ミズラヒ博士により建造されたゾハルエミュレーターには、
ゾハルの膨大なエネルギーを様々な分野に活用する機能が搭載されている。
しかしその一方でオリジナルゾハルと同様に暴走事故によって局所事象変異が発生した事例も確認されている。
アトラクト・インヒビターとは、そのゾハルエミュレーターの暴走を未然に防ぎ、
活動を抑制するための装置である。生化学用語で”Inhibitor”とは酵素の働きを阻害する物質を意味する。(ep3)


アニマの器
ゾハルと同時期に発見されたと言われている謎の物体。形状は人の脳髄に似ており、
外装を取り付けることでE.S.の様に兵器として利用されているが、本来の用途については不明。
ちなみに「アニマ」とはユングが提唱したアーキタイプの一つで、男性の無意識に存在する女性的要素を指す。(ep2n)

アニマの器とは言わばケイオスの半身であり、ケイオス自身はこの宇宙のフェイルセイフ的能力―つまり宇宙の意識が暴走しかけた時、
宇宙ごとそれを安全に消し去る能力を持っており、アニマとはその力が発露したものである。
太古、マリアによってケイオスの半身であるアニマはアニマの器として分断化され、宇宙消滅の危機は回避されるが、
マリア自身の半身アニムスも集合的無意識の場―つまりU.M.N.に拡散してしまうこととなる。(ep3)


アビー
アルベドとの死闘後、Jr.がデュランダルのブリッジで飼い始めた真っ白な小型犬。
「アルビノだから」という理由で名付けられたが、そこにはアルベドを意識したと思われるJr.の心情が伺える。
Jr.やシオンにはよくなついているが、ガイナンだけには懐かずにいる。(ep3)


アビス
直訳すると"深淵"。
深い穴、地獄を意味する言葉。
劇中では、旧ミルチア宙域に発生した二重ブラックホールのことを指している。(ep1)

日本語訳すると「深淵」「奈落」など、底が知れないほど深いものという意味。
シオン達は、旧ミルチアを封印していた二重ブラックホールのことを指してアビスと呼称していた。
ブラックホールは一定以上近づくと重力場によって中心部に引き寄せられ、二度とそこから出られなくなるという特性を持っている。
この出られなくなるという特性をアビスに例えたのである。(ep2n)

旧ミルチアでの局所事象変異後、同宙域近傍に発生した二重ブラックホール内の特異点を指す名称。(ep3)


アブラクサスの血
惑星アブラクサスは移民船男系の人間によって構成された惑星国家だったため、その移民船団の血を引く人間の意として使われている。
ユリウスやセルギウスといったオルムスの教皇たちもアブラクサスの血を受け継いでいる。(ep3)


アベル
プロジェクトゾハルが行われている統合先進技術試験場に幽閉されている少年。オメガの専属パイロット。
アベルは、上位領域存在ウ・ドゥ(個という概念はない。あくまで認識する側の主観によって定義される)の、
下位領域観測端末として物質(実数)側の姿であり、意識(虚数)側の姿は方舟となる。
ゾハルを主エネルギー源とする、オメガの操作デバイスとしての能力を持つ。
ユーリエフはこのアベルを使い、神に対抗する兵器としてオメガをその手中にする。
ウ・ドゥがアベルとしてこの形態をとったのはロスト・エルサレム時代であり、
ネピリムの出現(消失)と同時期であるため、両者には何らかの関係があったと思われる。(ep3)


アベルの方舟
アルベドによる局所事象変異が消滅した直後、巨大波動を伴って出現した最大級のグノーシス。
オリジナルゾハルを取り込んだあとにロストしたアベルの方舟は、戦艦のような外見をしており、
中心部には惑星のように見える何かを抱え込んでいた。
ヴィルヘルムがアルベドを「アベルの方舟へと至る扉を開く」存在と評していたように、
方舟出現の先にこそヴィルヘルムの目的があると思われる。
旧約聖書にはアダムの息子としてアベルが、アベルから7代目の子孫に当たるノアが乗った方舟が記載されている。(ep2n)

上位領域であるウ・ドゥ(アベル)の意識(虚数)側が、下位領域に具現化した際の知覚現象。
知覚現象という意味合いではグノーシスのそれと同様であるが、存在そのものは全くの別物である。
旧ミルチアの崩壊時、アルベドの意識を観測したアベルの方舟は以降、
より確実に下位領域を観測するため、その接点となっているゾハルを取り込んだ。
シオンの覚醒後、人の意識を反映した方舟は虚数化現象を加速。
太古に作られた対上位領域システムであるツァラトゥストラの可動を検知し、ミクタムをその内部へと取り込む。
この行為は、ツァラトゥストラを破壊、もしくは消去するための行動ではなく、
純粋に下位領域の意識の動きを観測しようとしたからに他ならない。(ep3)


嵐の中は暗く-
"It was very dark, and the wind howled horribly around her"L.F.ボーム作「オズの魔法使い」(A.D.1900)より。(ep1)


アルコーン宇宙港
ミクタム最大の都市であるアルコーン特区に建設された港湾施設。
マスドライバーを使った大型の宇宙港であり、アブラクサスがミクタムと改名されてからは惑星のメイン宇宙港として利用された。(ep3)


アルコーン大聖堂
旧アブラクサス時代に移民船団によって建設されたゾハルを祀るための大聖堂。
元々、この星に流れ着いた移民船団の祖先たちが、地上に出来た巨大な亀裂の奥に、
ゾハルとの関連性があると思われる地下遺跡を発見し、その遺跡とゾハルの研究のために施設を建設したのが始まりとされている。
地上施設は、移民船団の民のための信仰の場所となっているが、地下ではオルムス系の研究者たちによるゾハルの研究施設があり、
近い席の最深部には、オルムスの枢機卿のみが入出を許可されたクリスタル状の物質で形成された部屋が存在する。
ジギーにとっても因縁の深い場所であり、ヴォイジャーのテロの標的にされ妻子が殺された。ジギーが自ら命をたった場所でもある。(ep3)


アルコーン特区
惑星アブラクサス最大の都市。ギリシア語で支配者・統治者を意味し、
グノーシス主義においては悪霊・偽りの神を意味する言葉である。(ep3)


アルビテルコード
ゾハルエミュレーターの封印を解除するためのコードのこと。
ミルチア代表であるヘルマーは、ゾハルエミュレーターの暴走事故やテロの危険回避のための措置として、
回収したゾハルエミュレーターをケージ内に封印し、その解除コードをゴドウィン姉妹の意識内に埋め込んだ。
彼女二人の解除コードが無ければガイナンやJr.であってもエミュレーターを起動させることは出来ない。(ep3)


アルベド・ピアソラ
T.C.4741年生まれ。26歳。
C.G.ユング「心理学と錬金術」より、錬金術における白化のプロセスを指す。
乳白色の髪を持つ、U.R.T.V.固体ナンバー667の愛称。(ep1)

C.G.ユング「心理学と錬金術」より、錬金術における白化のプロセスと指す。
U.R.T.V.個体No.667。乳白色の髪を持つ変異体。
ナノマシンでも実現不可能な速度での生体組織の再生能力を持ち、事実上不死身とも言える存在。
Jr.と同じく対ウ・ドゥ用に生成されたU.R.T.V.部隊の生き残りの一人で、ミルチア紛争時にウ・ドゥの波動に汚染され、
精神に変調をきたし仲間であるU.R.T.V.部隊を壊滅させた。
Jr.と共に癒着性双生児として生まれ、切り離された今でも、お互いが自分の体の一部だと強く認識している。
彼がウ・ドゥに汚染されたのは、ウ・ドゥの暴走に恐怖したJr.が心を閉ざした事による、精神連鎖の崩壊が原因であり、
その際、実の兄弟で自分の半身であるJr.に裏切られ、切り捨てられたと強く思い込む。
Jr.に対する偏執狂(モノマニア)的な接し方はこの時受けた精神的なショックによるものである。
彼のその狂気じみた性格は、ウ・ドゥに汚染されたことが原因ではあるが、
元々不死身の肉体を持ったことによって他者の痛みや死への恐怖心というものが理解できなかったようである。
だが逆に、その反動からか人から拒絶され孤独になることを恐れ、病的なまでに他者との関係を持とうとした。
ミルチア紛争後、ネピリムの歌声の中央シャフト下で倒れている所を、
歌声を浮上させ、ミルチアからの脱出を試みようとしていたセラーズに発見される。
この時アルベドは瀕死とも言える状態で、これはU.R.T.V.のフェイルセイフ―処刑人としての力を持つ
ニグレドから放たれた波動をその身に受け消滅しかかったことによるものと思われる。
やがて回復したアルベドはU-TIC機関にその身を置き、ヨアキム・ミズラヒが残したY資料を手に入れるため、
セラーズ、マーグリスらと行動を共にするが、その目的はウ・ドゥとの完全なるリンクにあった。
処刑人の力をもってしても死ぬことの出来ないアルベドにとって、
ウ・ドゥとの完全なる合一こそ自身の望み―消滅願望を叶えてくれる唯一の手段であると気付いたからである。
Y資料を手に入れ、ミルチアに眠るゾハルを復活させるため、マーグリスらと手を組み執拗にモモを追い詰めた。
彼のモモに対する異様なまでの執着心は、Y資料を奪取するという目的のためだけでなく、
モモの基となった少女サクラ・ミズラヒとJr.の関係も原因の1つとしてあげられる。
サクラとJr.が親しく振る舞うことによって、孤独感、疎外感を味わったアルベドであったが、
やがてそれはどうしたらあのように他人と接することが出来るのだろうという羨望へと変化する。
しかし、他者の痛みが理解できない故、心を触れ合わせる方法がわからないアルベドはその感情を歪んだ形でしか表現できなかった。
モモだけでなく、キルシュヴァッサーに対する一見非道ともとれるその振る舞いもそうした心のふれあい、
合一に対する羨望の感情が歪んだ形で発露したものだろう。
Y資料を手にし、ミルチアを復活させ、ついにウ・ドゥとの再リンクを果たしたアルベドはウ・ドゥに取り込まれ、
その波動と同質となることでJr.の手による消滅を望んだ。
アルベドの真の望みはJr.との合一であったが、
死の選択はそれが唯一の現実から逃れる方法―Jr.との合一が無理ならせめて消滅を、という思いからであろう。
ウ・ドゥの特性を自身の一部に取り込むことで、Jr.の手による消滅を果たす―それは彼にとってJr.と心を通わせる最良の手段であったに違いない。
U.R.T.V.の力を行使してウ・ドゥとの単独対消滅も出来たはずだが、敢えてJr.の手を借りてという彼の選択がそれを示唆している。
だが、消滅によって部分的に望みは叶ったものの、それは現実からの逃避に他ならなかった。
ヴィルヘルムとの取引でJr.との合一を提示されたアルベドは自身の真の望みに気づき、テスタメントとして復活する。
テスタメントとなったことで、一度はそれを果たそうとしたアルベドであったが、
オメガを介してウ・ドゥと同一化したディミトリとの対消滅の道を選ぶ。
Jr.を守るため、彼はテスタメントのちからを使いディミトリとの対消滅を試みるが、
寸前のところでガイナンに取って代わられ、結果的にその真の望み―Jr.との合一を果たした。(ep3)


アレクセイ・ツィオルコフスキー
反U.M.N.組織V.L.V.を統率する人物で、情に流されやすい典型的な熱血漢。
エンジニア的な技術は天性の感ともいうべき才能を発揮する。
また、実行部隊として持ち前の行動力が組織のメンバーから信頼される所以でもある。(ep3)


アレン・リッジリー
T.C.4743生まれ。24歳。
ヴェクター第一開発局、KOS-MOS開発計画総合オペレーションシステム開発室副主任。
ボロメオ大卒後、T.C.4764年ヴェクター第一開発局に入局。
シオンより二歳年上だが、ヴェクターでは一年後輩にあたる。
実家は資産家のようだが、本人はあまりそれに触れたがらない。趣味は釣り。(ep1)

元ヴェクター・インダストリー第一開発局所属。KOS-MOS開発系かつ統合オペレーションシステム開発室副主任。
ボロメオ大卒後、T.C.4764にヴェクター第一開発局に入局。
元同局開発主任であるシオン・ウヅキよりも2歳年上だがヴェクターでは1年後輩。
シオンがヴェクターに在籍中は副主任という立場で、常にシオンをサポートし、
真面目な勤務態度から仕事に関してのシオンや部下からの信頼は厚い。純朴といった言葉がピッタリの好青年。
シオン退社後は開発主任としてフィフス・エルサレムの統合先進技術試験場へ出向となった。
シオンに対して好意を抱いているが、シオンとその元恋人ケビンとのあいだにあった過去の出来事や、
そのケビンに対して男として引け目を感じているせいもあり、自分の思いや感情を表に出すことがあまり無い。
実家は資産家のようだが、本人はそれに触れたがらない。
趣味は釣り。
シオン達と行動を共にすることにより、自らも徐々にではあるが成長し、
最後にはシオンとKOS-MOSを利用していたケビンに対し、啖呵を切るほどの男らしさを見せシオンの心の迷いを振り払った。
ミクタムでの一件以来、確実にシオンとアレンの心の距離は縮まったが、
今後さらにシオンとの距離をどのように詰めていくのか、彼の男としての真価が問われるところであろう。(ep3)


アンドリュー・チェレンコフ
T.C.4731年生まれ。36歳。連邦軍海兵隊中佐。巡洋艦ヴォークリンデの副長を務める男。曰くありげな男である。(ep1)

星団連邦政府海兵隊中佐で、U-TIC機関員でもある。惑星アリアドネ消失事件調査部隊・巡洋艦ヴォークリンデの副長を務めた。
殺人罪を犯したとして、人格強制措置を施されても殺人衝動が抑制されなかったアンドリューは、
マーグリスに見出されU-TIC機関に所属することになる。エルザに乗り込むがグノーシス化したためにシオン達に倒された。(ep2n)

表向きの所属は星団連邦軍海兵隊中佐。惑星アリアドネ消失事件調査のため巡洋艦ヴォークリンデに副長として乗艦していた。
しかし、彼の本当の顔はU-TIC機関の工作員である。ツォアル事変勃発の翌年に、
ライフリサイクル法によって戦争の道具として生み出されたが、戦場においても自分の存在意義を見出すことが出来なかった。
やがて戦争が終わると彼は社会に適応出来ずに孤立し、重犯罪を犯すようになっていく。
三度の人格強制処置も受け付けず、裏切られたという思いから妻とその娘を殺害。
更に多くに人間を殺めた彼の行く手には常に死んだ者達の幻影がつきまとっていた。
しかし、マーグリスに見出されU-TIC機関に身をおくようになると彼は見違えるような変貌を遂げる。
KOS-MOS強奪のために惑星カリオカのヴェクター研究施設を襲撃、
惑星アリアドネを消滅させた連結実験を指揮するなどマーグリスのためならどんな任務もこなした。
ヴォークリンデでのグノーシス襲撃以降、U-TIC機関のスパイとしてシオン達と行動を共にしていたが、
聖堂船内で巨大グノーシスに変異し、シオン達に襲いかかった。
最後の瞬間、彼は拒絶してきた世界と自分自身をようやく鑑みてその生涯を終えた。(ep3)


アンドロイド
人造人間。
アンドロイドという名称は、フランスの作家ヴィリエ・ド・リラダン(1838~1889)作、
「未来のイヴ」に登場するアダリーという名の人造人間に対して使われたのが最初と言われている。
劇中の仕官は「レアリエン全盛のこの時代、機械仕掛けの人形を創っている連中の気が知れない-」という意味で使ったと思われるが、
彼は、人間の体組織とほぼ同様の構造をもっているレアリエンも、広義にはアンドロイドにカテゴライズされるという事実を認識していない。
むしろ、人の手による完全なAIの創出を断念し、自然発生的なネットワーク成長に頼った"疑似"AIが
コンピュータ産業の中核を成しているこの時代、あえてそれに挑戦し、
実践しようとしているヴェクターの技術力の高さが伺える一コマである。(ep1)

人間の姿をしたロボット、あるいは人造人間を意味し、ロスト・エルサレム時代に書かれたSF小説でよく用いられた。
ヴェクター・インダストリーで開発されたKOS-MOSは、女性の姿をした対グノーシス兵器であり、
まさにアンドロイドと呼ぶにふさわしい個体であるといえる。
しかしながら、レアリエン全盛期である現代においてアンドロイドであるKOS-MOSの存在を時としてアナクロニズム、
すなわち時代錯誤ではないかと嘲笑する者もいる。
例えその開発過程が古の技術であったとしても両者は人工物という広義で捉えれば同じアンドロイドであり、
むしろKOS-MOSはレアリエンをはるかに凌駕するスペックを搭載しているのである。(ep3)


アンプリファイアー
艦船に搭載される、ヒルベルトエフェクトの増幅器。
百式観測器から発せられるヒルベルトエフェクトの波頭を増幅し、周囲に展開する。
展開限界範囲は100キロメートル程度のため、空間戦闘時の使用は、複数の艦艇の連携が必須とされる。
また、そのシステム重量は数十トン~数百トンに及ぶ為、大型の艦船か都市といった質量の制限を受けない場所にしか設置できない。
T.C.4766年以降に製造された連邦軍艦艇には標準的にこのシステムが搭載されている。
ヴォークリンデにも当然このアンプリファイアーが搭載されていたが、百式観測器が配備されていなかった為、
戦闘初期に甚大な被害を被ってしまった。(ep1)

百式観測と呼ばれる対グノーシス用索敵レアリエンの発するヒルベルトエフェクトの波長を増幅して周囲に展開させるシステム。
限界半径は100km程度。T.C.4766以降に建造された連邦の艦艇には標準的にこのシステムが搭載されている。
しかし、その重量は数十tから数百tに及ぶため、大型の艦艇でなければ設置することが不可能である。
ただしKOS-MOSだけは例外で、アンプリファイアーを使用しなくても数百万天文単位の領域に存在するグノーシスを
一度のヒルベルトエフェクトによって物理固着化することが可能である。(ep3)


E.S.
A.M.W.S.よりもはるかに高い性能を誇る人型端末兵器。
E.S.にはアニマの器が搭載されており、その高度な機動性からカナンに「普通の人間はあれに乗ることは出来ない」と言わしめた。
複座式の機体が多いが、E.S.アシェルやE.S.シメオンなどは単独のパイロットでも運用できるようだ。
またE.S.ゼブルンやE.S.ディナといったヴェクター・インダストリー製のほかに、別の兵器開発会社によって開発されたものも存在する。
しかし、E.S.アシェルとE.S.イサカルとの間に生じた共鳴現象からも、いまだに多くの謎が残されている兵器であることは確か。
ちなみに現在確認されているE.S.シリーズには、それぞれイスラエル十二部族の祖であるヤコブの子供たちの名前が付けられてる。(ep2n)

Ein Sof(エイン ソフ)の略で、神なるもの、という意味。
アニマの器が搭載された人型機動兵器の総称。
コクピットは単座型と複座型の二種類があり、その違いはパイロットとコ・パイロットを分けて火器管制をする必要があるかないかで、
多数の火器が装備された機体の殆どは副座型となっている。
オルムスの機体は機能特化されているため単座型となっている。
E.S.の機体サイズ事態は標準的なA.M.W.S.と大差はないが、その戦闘力はケタ違いのものがあり、
武装とパイロットの組み合わせによってはA.M.W.S.一個師団に匹敵するだけの戦闘力を秘めている。
最たる理由としてあげられるのが可動に必要なエネルギーの質とその供給方法が全く異なっている点であろう。
A.M.W.S.はA.G.W.S.同様、母艦からのパルスエネルギー転送で可動しており、それはU.M.N.との通信状況や母艦の状態に大きく依存し、
必然的に単位時間あたりのエネルギー供給量は限定されてしまう傾向にある。
特に戦闘によって母艦が轟沈してしまうと、基本的には内蔵コンデンサや補機として搭載されている
コジェネレーターで稼働するより他に方法がなくなってしまう。
しかし、搭載されている火器やロジカルドライブなどは、あくまでも母艦からの
高パルスエネルギー供給を受けていることを前提として設計されているため、それらをフルスペックで稼働させることは不可能となってしまう。
対してE.S.のそれは、アニマの器を媒介としてゾハルからのエネルギー供給を受けて稼働しているため、
原理的にその供給量は無限であり、また母艦の状態にも場所にも依存しないので、その戦闘行動半径や武装には事実上制限がない。
(もっとも機体のマスバランスや機動力を大幅に低減させるような度を越した巨大武装が使用されるケースは稀だが)
ただし、アニマの器をぞ貼るとリンケージさせるには搭乗者にその適性がないと不可能で(要するに起動すらできない)、
また適正者の数も星団全体でも極少数であることから、自然とその運用は戦術レベルのものに限定されているようである。(ep3)


E.S.アシェル
ケイオス、Jr.の搭乗機。Jr.用にカスタマイズされた機体である。
地上戦、空戦双方をこなす万能機で、武装もほぼすべての局面に対応できるものが用意されている。
14年前のミルチア、ラビュリントス地下でアシェルのアニマの器がその場になかったことから
エルデカイザーのジェネレーターを補器として装備する。
補器とは言うものの、元々はエルデカイザーフル稼働用にフルチューンされたジェネレーターの出力は破格で、
アニマの器を介さずとも支障なく全ての兵装をフルスペックで運用できる。
ツァラトゥストラからの脱出の際、アニマの器を失ったアシェルが再起動していたのも
このジェネレーターによるものである。またジェネレーターには機密保持の目的から自爆装置が実装されている。(ep3)


E.S.イサカル
ペレグリーの搭乗機。エアッドを利用した全方位、複数同時攻撃を主体とした機体で、空戦能力はオルムス中随一の性能を誇る。
エアッドの接続基部はフレキシブルシールドとしての運用も可能。通称クレスケンスハンド。近接防御用としてスピアを装備する。(ep3)


E.S.ガド
リヒャルトの搭乗機。その華奢な外見に似合わず、砲撃戦に特化された機体で、大型大出力の火器を装備する。
装甲の薄さを機動力で補っている。(ep3)


E.S.シメオン
時点ではその名称及び詳細データの一切が不明の機体。
10メートルを超えるそのサイズや、D.S.S.S.等が見受けられない点や、数千メートル級のグノーシスを一撃で葬り去る点から見ても明らかにA.G.W.S.とは別種の機体であり、その主機関も通常のジェネレータや転送型ジェネレータの類ではないように思われる。(ep1)

アルベドの搭乗機。ロジカルドライブの機能を持った長大なているスタビライザーを装備し、高機動戦闘を得意とする。
遠距離近距離を問わず様々な選曲に対応できるオールマイティーな機体。
ミルチア、ラビュリントス内の工廠で建造されていた。
テスタメントとなってからはアニマの器を新たな機体に移し替えて使用されているが、名称、基本的な機体特性は同様である。(ep3)


E.S.ゼブルン
ジギー、モモの搭乗機。モモ用にカスタマイズされた機体である。多数の火器を内蔵した遠距離砲撃戦専用機。
他のE.S.より機動力が劣る分、エアッドによる全方位攻撃がその欠点をカバーしている。
あまりにも多いその搭載火器は副座型とはいえ通常のコ・パイロットによる制御はまず不可能で、
百式観測器モモだからこそなせる技と言っても過言ではない。(ep3)


E.S.ダン
ヴォイジャーの搭乗機。可変型の巨大シールドを装備し、ヴォイジャーの空間歪曲能力と相まって、その防御力は絶大なものがある。
シールドを畳んだ巡航形態時の機動力はシメオンに匹敵する。(ep3)


E.S.ディナ
KOS-MOSの追加兵装としてケビンによって建造された機体。シオンの搭乗機でもある。
敢えて正規の登録は行われておらず、当然ヴェクターの社内の扱いもKOS-MOS開発計画におけるデータ収集用の一機材の域を出るものではなく、
機材としての減価償却も既に終了していた。
その為、シオンの独断運用も看過されることになるが、物がE.S.であるだけに、
後日公式にヴィルヘルムからクーカイ・ファウンデーションに貸与の申し入れが行われた。
機体特性としては航宙クルーザー並の長距離航行能力と、高速起動戦闘能力があげられる。
火力面でも充実しており、特筆すべきはKOS-MOSとの連動運用した祭に使用可能となるXBUSTERがある。
これはKOS-MOSとのXBUSTERのスケールアップ版ともいえるものである。
複座型ではあるが、KOS-MOS非ドッキング時は機体コントロールから火器管制までシオンが全て一人で行っており、
下段シートは単なるナビシートと化しているようである。頭部内にタブバイクドッキングコネクターを有する。(ep3)


E.S.ナフタリ
バージルの搭乗機。砲撃戦に特化された機体。機動力は他のE.S.より若干劣るものの、内蔵された無数の火器による攻撃がそれを補っている。
巡航形態への可変機構を持っている。(ep3)


E.S.ユダ
ケビンの搭乗機。近接起動戦闘を得意とする機体。
装備された二本のナイフは、U.M.N.の物理事象面の構造体に直接アクセスし、物質であればどんなものでも両断してしまい事実上防御は不可能。
唯一の対抗策はケビンと同様にU.M.N.の構造体にアクセスし、”そちら側”で防ぐことだがそれが可能なのはその能力を持った限られた者―つまりE.S.に適正を持ったもののみということになる。
このようなことからもE.S.同士の戦闘は、物資事象(実数領域)での直接的な戦闘行為というよりも、
本質的には意識世界(虚数領域)での攻防が主体となると捉えることが出来る。(ep3)


E.S.ヨセフ
ヘルマンの搭乗機。巨大な棍による近接戦闘を得意とする。
リヒャルトのガドとは常にツーマンセルで行動し、装甲の薄いガドの防御盾的な役割も担う。(ep3)


E.S.ルベン
ジンの搭乗機。ジン用にカスタマイズされた機体である。近接戦闘に特化された機体で二振りの実剣を装備する。
高次元機動戦闘を重視した結果、装甲は薄く、盾のたぐいも装備していないが、実剣による攻防一体のジン特有の戦闘スタイルがそれを補っている。
他のE.S.に装備されている様な重火器のたぐいは持たないが、ルベンはジンの剣技―剣から発せられる衝撃波による特殊攻撃が可能で、
離れた敵に対して実効的な攻撃手段を持っている。(ep3)


E.S.レビ
マーグリスの搭乗機。本来は遠近双方の戦闘をこなす万能機として設計されたが、
搭乗者であるマーグリスの意向でその遠距離兵装の全てが外され、代わりに一振りの長剣が装備される。
威嚇用として、クナイ型の投擲武器と小型の投擲爆弾を装備する。
展開形の大型ロジカルドライブは格闘戦用のクローとしても使用可能である。(ep3)


ECM
"Electronic Counter Measure"の略。
電磁波による電子機器妨害システムのこと。
劇中では、対グノーシスに用いられていることから、単なる電磁波による妨害ではないと思われる。(ep1)

Electronic Counter Measureの略で、敵艦艇の電子機器を妨害するシステムのこと。
ECMから発せられる電磁波が、敵勢力のレーダーを始めとする電子機器を妨害し、
撹乱させることによってそれらの能力の低下や無力化を図ることが出来る。(ep3)


ECCM
Electronic Counter Counter Measureのことで、直訳すると対電子対策となり。電子機器への妨害を図る兵器ECMに対し、
その電波妨害排除能力を持って妨害を無効化し機能の回復を図るシステム。
ぜのコミではデュランダルに侵入したハカセが使用したECMに対し、KOS-MOSがECCMを仕掛けたが打ち破ることは出来なかった。(ep3)


EPRパラドックス
量子力学的相互関係にある二つの粒子-例えば電子-があったとする。
この二つの電子(電子A・電子B)は右回りか左回りのスピンを持ち(どちら向きかは観測されるまで判らない)そのスピンの和はゼロであるとする。
この電子を互いに正反対の方向へと放出する。
放出された電子が十分に離れたところで、片方の電子のスピンの向きを観測機によって観測する。
そのとき、電子Aが右回りのスピンであったと観測されたならば、二つの電子のスピンの和はゼロであるのだから、
もう片方の電子Bのスピンの向きは左回りであると一瞬のうちに-たとえ数光年の距離を隔てていても-確定される。
量子力学は"観測されるまではなにものも決定されず在るのは確立のみ"という理論であるので、
上記結果は電子Aから電子Bへと瞬時にして(光の速度を超えて)情報が伝わったことを意味する。
これをEPRパラドックスという。
EPRとは、アインシュタイン、ポドルスキー、ローゼンの頭文字のことで、
上記パラドックスは三人が共同論文内で考案した思考実験の一例である(論文では光子であったらしい)。
後に実験室でもそれが確認されている。(ep1)


EPRレーダー
高速限界を超え、遥か数万光年先までの索敵が可能なレーダーの事。
EPRパラドックスを応用している。(ep1)


イェォーシュア
YHVShVa
ヴィルヘルムがケイオスに使った呼称。この言葉はヘブライ語で、
後にギリシア語風表記「イエスース」から転じて「イエス」の語源になったとも言われてる。
また旧約聖書にはモーセの後継者の名前として登場し、彼がイスラエルにあるカナンという土地を征服したという記載がある。
なおカナンという言葉は劇中で登場したカナンの名前であると主に、
星団連邦政府のロゴマークにある一文"Cannan, our land is there"にも見られる。(ep2n)

ヴィルヘルムがケイオスを呼ぶときの呼称。(ep3)


意思領域の防壁
いわゆる心の壁。
他人に知られたくない"真実の感情"。
念話者同士の会話において、この制御を怠ると、例えば「腹が減った」とか、
「トイレに行きたい」とか、「こいつ馬鹿じゃないの」といった普段は表に出すことの無い感情まで筒抜けになってしまう。(ep1)


位相空間
位置を座標に取った「実空間」と、速度を座標に取った「速度空間」を直積した空間。一般的には6次元と言われている。(ep2n)


育児プラント事件
T.C.4667、惑星アブラクサス、ドレーバーにある政府要人育成用の育児プラントで発生した大量殺人事件。
現場の状況から反抗はヴォイジャーによるものと思われる。
ヴォイジャーが何を目的として胎児の大量虐殺を行ったかは定かではないが、
犯行後胎児の遺体からは脳の特定の情報が大量にロストしてしまっているという報告が残されている。(ep3)


異端審問官
オルムス赦律省特務局に属する組織。
省の名前が付いているが、事実上教皇庁からは独立した組織で聖遺物―ゾハル、アニマの器など―の守護、異端者の裁断を執り行っており、
T.C.4600年代には、事実上星団連邦一方面軍に匹敵する軍事力を持つ組織へと成長した。
当然教団組織の中でも得意なポジションにあり、その長となる枢機卿は教皇に匹敵する発言力、影響力を持つと言われている。
階級面では、軍事組織として活動している時の一般的な階級と、オルムス内での階級の二つが存在し、
オルムス内での階位は審問官長、僧兵体調、司祭長等がある。聖遺物の研究を行う秘跡省とは密接な繋がりを持つ。(ep3)


異能者
アレンは「ミュータント」と呼んでいるが、決して外見上、人間と異なる存在ではない。
ライフリサイクル法全盛の頃に、身体機能の向上や脳の増量等の"人為的な処置"を施された人々、またはその子孫がこう呼ばれている。
現行の連邦法では、それらの人々への差別は固く禁じられているが、実際はさほど浸透しておらず、各宙域で根強く残っている。
クーカイ・ファウンデーションではそれらの人々を保護し、生活の場を提供している。(ep1)

ライフサイクル全盛時代に、身体や脳に人為的改造処置を施されある種の特殊能力を持った人間、またはその子孫がこう呼ばれている。
アンドリューやゴードン姉妹がそれに該当する。
ミュータントという呼び方をされることもあるが、人間と異なる容姿をしているわけではない。
現在、異能者に対する差別は連邦法で厳しく禁じられているが、現実的にはどの宙域にも未だに差別や偏見が蔓延している。
クーカイ・ファウンデーションでは、ライフリサイクル法の被害者である彼らを保護し、生活の場を提供している。(ep3)


イマージナリーポケット
直訳すれば「虚数の窪み」で、劇中では虚数領域と実数領域の時空間の狭間のことを表現している。
時空転移に巻き込まれたエルザがレンヌ・ル・シャトーと共に閉じ込められていた空間であり、
徐々に縮小しやがて虚数領域へと変換され実数空間からの干渉が不可能になる。(ep3)


移民船団
ロスト・エルサレム消失の際、地球圏を脱出した宇宙船団の一つ。
長きに渡る放浪生活により、船団の規模は拡大、分化され、分化した船団はそれぞれ新たに発見された場所へと移住をしていった。
T.C.4000年台初頭、地球圏を脱出した別の船団―既に星団連邦として統合国家化されたグループと再会を果たし相互交流を始めるが、
その歴史的背景や文化的な差異は埋め難く、何より移民船団がゾハルを所有していたこともあり、
戦争、休戦といった歴史を幾度と無く繰り返すこととなる。
劇中では移民船団=オルムスという認識が強いが、必ずしもそうではなく、
分化した移民船団の中にはオルムスの教義が影響力を薄められ独自の自治を始めたグループも多く、
そういったグループは連邦との融和策を進め、やがては連邦組織に与していった。
移民船団の全てがオルムスに忠義を尽くす敬虔な信徒というわけではないようである。(ep3)


移民船団隔離研究所
アルコーン大聖堂の地下に建設されたオリジナルゾハルと地下遺跡の研究が行われていた施設。
オルムス系の研究者たちが、この場所で研究を行っておりヨアキム・ミズラヒもこの研究所の出身である。
星団連邦に加盟してからは連邦政府に接収され、彼らの手動による研究が行われることとなり、その結果ゾハルの暴走を招いた。
ミクタムを脱出した研究員達の多くはミルチアで組織されたミズラヒ脳物理学研究所に参加している。(ep3)


インターコネクション
劇中では、VR-2000を使用して非局所的(non local)連結を実行することを意味する。
これは空間的な距離-つまりは物理的な制約を受けることなく、瞬時にデータの相互間のやり取りを可能とする技術で、
理論的には数万光年の距離を隔てていても、タイムラグ無くデータを送受信することが出来る。
U.M.N.のと特性でもあるEPRパラドックスを応用している。(ep1)

劇中ではKOS-MOSのメインフレーム内へダイブする際に利用された技術で、相互間の非局所的連結の実行を意味する。
これは物理的な制約を受けること無く、瞬時に相互間のデータの送受信を可能にする技術で、
例え天文学的な距離を隔てていたとしても理論的にはタイムラグが発生すること無い。(ep3)


インターリンク
二者間で、物理的接続による意思の疎通を行うこと。
通常は体内にインプラントされた制御デバイスを介し、U.M.N.の回線を使用して行われる。(ep1)

「記憶連結」とも呼ばれる、二者間を物理的に接続して行うコミュニケーションのことで、記憶及び表層意識を共有できる。
インターリンクは通常、体内にあるインプラントされた制御デバイスを介し、U.M.N.の回線を使用して行われる。
ヨアキムは娘であるサクラの為に人間に近いレアリエンを作り、彼女の感覚とインターリンクできるように研究を進めていた。
なお、上記の研究の時期がミルチア紛争までだったことから、
サクラの言っていた「人間に近いレアリエン」とはモモのことを指していると推測される。(ep2n)

人体にインプラントされた制御デバイスを介して二者間で意思の疎通を行うことが出来るシステム。
また、インプラントされたジャックとコンピューターをつなぎ、
流れてくるデータを短期記憶として蓄えながらインターリンクによって相手に転送することも可能である。
容易に持ち出すことのできないデータでも、記憶として送受信して共有することが出来る。
しかし、あくまでもインターリンクは記憶の連結である。記憶という形状の変わりやすいものである以上、
表層心理や深層心理もノイズとなって影響したり、長期記憶となると確かな情報をお互いに共有できるとは限らないのである。
また、シェリィとメリィは、インターリンクによって結ばれているが、
在は原種保護法により人体へのデバイス及びジャックのインプラントは禁止されている。(ep3)


ヴァンダーカム少佐
U-TIC機関の指揮官の一人。
ゾハル確保のため、ヴォークリンデに乗り込んでいた-らしい。
シオンを怒鳴りつけた少佐と同一人物かは不明。(ep1)


V4野
視覚野の一つ。
この部位が両側とも損傷すると、完全な色盲になる。
脳には、30あまりの視覚野があるといわれている。(ep1)


ヴィルヘルム
星間コングロマリット「ヴェクター・インダストリー」の創設者にして総帥。
十年ほど前まで、星団連邦枢機院会議議長の職に就いていた。
ケイオス同様、その出身、経歴の一切が謎に包まれている。
緋色の外套の男が側近として常に付き添っており、その執務室には常にワーグナーの楽曲がかかっている。(ep1)

星間コングロマリット「ヴェクター・インダストリー」の創設者にしてCEO。
U.M.N.と呼ばれる全宇宙を連結する巨大なネットワークを創り、超空間航法を行うための設備を建設し、
事実上文明全体の核となる事業や技術のすべてを掌握している。
かつて、星団連邦枢機委員会議議長の職についていた時期もあるが、その出自や経歴の一切は謎に包まれている。
また、表の顔とは別に、謎の外套者”テスタメント”達を使役し、シオンやKOS-MOS達の運命に鑑賞しようとする裏の顔も持ちあわせている。
何故彼がシオンやKOS-MOSにこだわるのか、その目的や行動理由を理解しているのはテスタメントだけである。
ただ、その彼らでさえもヴィルヘルムの真意を理解しているかは定かではない。
彼の執務室にはワーグナーの楽曲が流れているという。
ケイオスを”イェォーシュア”と呼び、”秩序と混沌の羅針盤”の動きを読み取り、世界のあるべき形を変えようと画策する。
神によって定められた羅針盤の動きを自らの望む結末へと導こうとするその姿は、さながら神に対する反逆者といえるだろう。
彼がこの宇宙で何をなそうとしているのか、それはかつて幼いケビンに語った”永劫回帰”という言葉から読み取ることが出来る。
数千年前、当時の人々の意識がケイオスの持つアニマの力―宇宙のフェイルセイフ―と呼応したことによって、宇宙はその崩壊を運命づけられた。
ヴィルヘルムは、その崩壊を食い止めるために”ツァラトゥストラ”による永劫回帰―過去へと時間を巻き戻すことで、
その時間の連環の中を永遠に繰り返し生き続けること―を選択したのだった。
ヴェクター、オルムス、テスタメント、そしてKOS-MOSとシオン―必要となるファクターが完全に揃う”その時”を彼は待った。
今回のこの回帰が何十回目の、いや何百回目の永劫回帰なのかは定かではないが、
その繰り返しによって生まれる歪が、徐々に人々の意識を変えていった。
そして、人はついに彼の力を否定し、実力の意志で未来に進むことを選択したのだった。
シオン達が選んだ道とは異なるがヴィルヘルムにもこの世界を救おうという思いがあったことに間違いはない。
だが、もしかしたら彼が本当に望んなものは、この繰り返しによって生まれる、人の意識の変革だったのかもしれない。(ep3)


うーくん
星団全域でその名を知られるうさぎをカリカチュアライズしたキャラクター。
元々はT.C.4630年代に惑星テセドアの童話作家が書いた作品に登場したキャラクターだったと言われているが真偽の程は定かではない。
著作権が曖昧になってしまっているために様々な企業がその独特な愛くるしさを持ったキャラクターを利用して
マーチャンダイジングを展開、数多くの富を生み出した。
当然T.C.4700年代後半になった現在でもその人気は陰りを見せることはなく、
TOYS UNIVERSE等のフランチャイズ展開を行っている玩具では、オリジナルのうーくんに加え
独自のバリエーションのうーくんの生産も行われている。
シオンも幼い頃からうーくんの大ファンであり、うーくんのジョウロや自らのコネクションギアのプロキュレーターとしても使用している。(ep3)


うーくん等身大ぬいぐるみ
「ぜのコミ」で、Jr.がモモへのプレゼント用に購入したうーくんのぬいぐるみ。
以前、モモとファウンデーションコロニーでショッピングをした際にモモが欲しがっていたものらしい。
ちなみにサクラ・ミズラヒも同じぬいぐるみを持っており、モモがこのぬいぐるみに愛着を覚えるのも、
サクラの意識との共感性によるものと考えられる。(ep3)


V.L.V.
「ウェーリタース・リベラービト・ウォース」の略。
惑星アブラクサスを拠点に活動している非合法の反U.M.N.組織。
組織の名称を直訳すると「心理が汝らを開放せん」となる。
U.M.N.を始めとした過度のオーバーテクノロジーに対して過度の信頼を寄せていたために
真理を見失ってしまった人類に対しての皮肉を込めて付けられた名前と思われる。
後のこの組織とメリス・オルタスが中心となって、全星団連邦規模の反U.M.N.組織「スキエンティア」が結成される。(ep3)


ウェーブライド
ハイパースペースの内壁と船体のシールドとを干渉させることによって高機動を得る操船方法。
境界面ギリギリを飛行させる為、常人のそれを遥かに上回る操船技術が要求される。(ep1)


ヴェクター・インダストリー
Vector Industries
食品、薬品、各種ソフトウェア、ハードウェア、果ては兵器や通信に至るまで、
およそ文化文明に関する全ての物の生産流通を手がける連邦最大の巨大企業体。
多数の部門に分かれており、その中核を成すのが第一~第三開発局である。
その歴史は古く、連邦発足当時にまで遡る事が出来る。(ep1)

食品、薬品、各種ソフトウェア、ハードウェア、果ては兵器や通信に至るまで、
およそ文化文明に関するすべてのものの生産流通を手がける連邦最大の巨大企業体。
多数の部門に分かれており、その中核をなすのが、第一開発局、第二開発局、第三開発局である。
最高責任者はCEOであるヴィルヘルムで、その拠点は全長1000km及ぶ自由機動コロニーの曙光。
U.M.N.の構築やレアリエンの開発、A.G.W.S.、KOS-MOSを製造するなど、軍事と通信を掌握しており、
CEOであるヴィルヘルムはかつて枢機院議長を務めていたこともあり、連邦政府や各自治体に対して強い発言権を持つ。
ヴェクターの歴史は古く、遥かロスト・エルサレムの時代にまで遡ることが出来る。
トゥルカナ湖で行われたゾハルの発掘もヴェクター出資で行われており、
その後のオリジナルゾハルの解析もヴェクターによって行われてた。
その当時から、総帥としてヴィルヘルムという名前が記載されているが現CEOとどのようなつながりがあるのかは一切不明となっている。(ep3)


ヴェクター艦船部
ヴェクター第二開発局内に存在する、宇宙艦艇を主に製造している部門の事。
ヴォークリンデもここで建造された。(ep1)


ヴェクター特殊技術推進部門
政府と共同で運営されていたヴェクターの技術部門。宇宙規模のネットワークの構築を研究し、U.M.N.の基礎を開発した。
U.M.N.の管理運営を連邦政府に譲渡してからはそのサポートを他の部署へ委任し抹消されたはずだった。
だが、グノーシス・テロが引き起こされた際、その部署の名を語る何者かによってグリモアが潜伏していたS-Dvisionの管理が行われており、
意図的にグリモアを手助けしていた形跡がった。
実際、今現在も何者かによってS-Divisionの幾つかが管理されており、ヴェクターの上層部もこれを黙認している。(ep3)


ヴェクター第一開発局
ヴェクター内での略称は"一局"。
元々は官民共同でU.M.N.の管理事業を手がけていた部門。
企業の一部門に局名がついているのは、その当時の名残である。
U.M.N.管理事業が政府側に移管されたからは産業用の超AIといった各種コンピュータチップと
それに付随するソフトウェアの開発が主な業務となっている。
シオン達が担当しているKOS-MOSの開発も、その制御プログラムである情報系ソフトウェアの開発が主である。
KOS-MOS開発計画の総括責任者であったケビンが一局の人間であったことから、ヴェクター内での主な仕切りは一局が行っている。(ep1)

シオン達が担当しているKOS-MOSの開発やKOS-MOSを制御するプログラムである情報系ソフトウェアなど、
各種ソフトウェアを研究開発するための部門。通称一局。
元々は官民共同でU.M.N.の管理事業を手がけており、
その次代の統括者であったカーネギーにより考案された構築法によりU.M.N.はさらなる発展を遂げた。
その後U.M.N.管理事業が政府側に移管されてからは、産業用の超A.I.や、各種コンピューターチップ、
それに付随するソフトウェアの開発が主な業務となっている。(ep3)


ヴェクター第二開発局
各種ハードウェアの開発を担う部門。
連邦艦船やA.G.W.S.の開発、製造もこの部門が担っている。(ep1)
連邦艦隊所属となる艦やA.G.W.S.の開発、製造を行うための部門。通称二局。テスト段階にある兵器を戦技研から受け取り、それらの試作の機体や艦艇に取り付ける作業もこなす。第二ミルチア到着後のシオンにKOS-MOSを二局へ移管させ、かねてから開発中であったKOS-MOS第三種兵装を施した。(ep3)


ヴェクター第三開発局
レアリエンの開発、製造、教育、販売までを一手に担う、ヴェクター三大主要部門の一つ。
その動機は明らかとなっていないが、シオンはこの開発室勤務を志望していたらしい。(ep1)

レアリエンの開発、製造、教育、販売を行うための部門。通称三局。
販売されたレアリエンもカウンセリングを受けるべく定期的にここを訪れメンテナンスを受ける義務がある。(ep3)


ウェルズの宇宙人
作家H.G.ウェルズが創作した、タコの様の体躯をした宇宙人(火星人)のこと。
劇中で、アレンの頭の固さに閉口しシオンが、その様をタコ頭の宇宙人に準えて言った台詞。
しかし、"あの"火星人の頭、とても固そうには見えないのだが、当のシオンは固いと思ったーらしい。(ep1)


ヴェルグンデ
ラインの乙女を搭載したヴェクター製新造艦。ヴォークリンデ級巡洋艦の三番艦。(ep3)


ヴォイジャー
黒い外套の男を見てジギーが叫んだ名前。かつてジギーの家族が失われたこととヴォイジャーが関係しているらしいことは、
彼の回想シーンや激昂する様子から察することが出来る(ep2n)

ヴィルヘルムに従う人物。テスタメントと呼ばれ幾度と無くシオン達の前に現れる。
テスタメントとなる以前はエーリッヒ・ウェーバーという名の連邦警察捜査官であった。
U.M.M.ネットホリックであったエーリッヒは、ウ・ドゥのもたらす終末の恐怖に触れ、その接触が飽くなき力への渇望をもたらしてしまう。
自らをヴォイジャーと名乗り、他人の意識を自身のネットワーク世界へと取り込み、支配することで快楽を得ていたヴォイジャーは、
いずれはウ・ドゥと同様の存在に消化することを望んでいた。
だが、人としての殻に束縛される限りそれは果たせないと悟ったヴォイジャーは、自らの身体を捨ててテスタメントとなる道を選択した。
ジギーとの戦いを通じて、その心の渇望を抉りだすことで悦びを見出している。(ep3)


ヴォークリンデ
Wolglinde
全長約1000メートル。
ヴェクター社によって建造され、連邦軍海兵隊に貸与された、対グノーシス専用としては初の戦闘艦。
公開試験運転を兼ねて、ヴェクターから急遽その"指揮ブロック"と"推進器のみ"が連邦軍海兵隊に配備されたため、
その艤装の8割が未装のままである。
公試運転中であるため、連邦軍海兵隊の徽章、飾章等はなく、ヴェクター社のロゴが舷側に描かれている。
上下に二分割された独特の船体構造を持っており、上部がその指揮ブロックとなる。
下部船体は新式のロジカルドライブのテスト運用の為、汎用の資材を集めて急遽建造されたものであり、ヴォークリンデ本来の船体ではない。(ep1)

精錬連邦軍第一一七海兵隊師団隷下。ヴェクター社によって建造され、連邦軍海兵隊に貸与された。
対グノーシス専用としては初の戦闘艦。全長約1000km。
公開試験運転を兼ねてヴェクターから急遽その指揮ブロックと推進器のみが連邦軍海兵隊に配備されたためその艤装の八割が未装のままである。
公開運転中であるため、連邦軍海兵隊の徴章、飾章等はなく、ヴェクターのロゴが舷側に描かれている。
上下に二分割された独特の船体構造を持っており、上部が指揮ブロック、
下部船体は新式のロジカルドライブのテスト運用のため汎用の資材を集めて急遽建造されたものである。
本来ならば対グノーシス用戦闘艦として百式観測器及び百式システム用のアンプリファイアー等が標準装備されるはずであったが、
これらの配備も間に合わすことができず、A.G.W.S.部隊のみが辛うじて間に合った。
これらの装備の不備を埋めるため、ヴェクターから試験中の対グノーシス用戦闘アンドロイドの貸与が行われた。(ep3)


ヴォークリンデⅡ
ラインの乙女を搭載したヴェクター製新造艦。ヴォークリンデ級巡洋艦の二番艦。(ep3)


ウ・ドゥ
U-DO
ネピリムがシオン達に見せた未来の映像中、旧ミルチアから発せられた巨大な波動の事。
ガイナンやヘルマ-、そしてヴィルヘルムらの台詞から推察するに、何らかの形で十四年前の出来事に関係あると見て間違いない。
ネピリムが言うには、それは意識体らしいが・・・・・・。(ep1)

Unus Mundus Drive Operation
ウーヌス・ムンドゥス・ドライヴ・オペレーションの略。
ウ・ドゥはU.M.N.の核として機能するゾハル制御システムを指しているが、その実態についてはほぼ全てが謎。
「危険な波動を帯びた人工意識体」という説もあるが、実際には人間の手によるものではないようだ。
反ウ・ドゥ波動を持っているU.R.T.V.は、この反存在として生み出された。
ミルチア紛争の際、旧ミルチアに投入されたU.R.T.V.部隊は、暴走を引き起こしたウ・ドゥによって狂気の淵に追いやられることとなった。(ep2n)

ウーヌス・ムンドゥス・ドライブオペレーション・システム。
元々はU.M.N.のナビゲーションデバイスとして生み出された制御A.I.と言われているが、その実体を隠すための偽装だと思われる。
ヨアキム・ミズラヒの手によってゾハルの統御デバイスとして援用されていた。
ヴェクターの記録によればウ・ドゥとの接続実験の歴史はロスト・エルサレム時代にまで遡り、
U.M.N.が整備されるはるか以前より、波動存在として認識されていたようである。
今以ってその詳細は明らかにされてはいないが、我々とは別次元に存在する意識体であり、
ゾハルとその暴走によって引き起こされる局所事象変異に深い関わりがあると考えられている。
特定の人物が波動存在と接触を持つことが出来ることを知ったU-TIC機関は、それと接触可能な被験者たちを集めゾハルの可動実験を行っていた。
彼らはこれをウ・ドゥシステムとして完成させようとしていたが、結局ゾハルの暴走を招く結果となってしまった。(ep3)


ウーヌス・ムンドゥス
ラテン語で「統一世界」や「一なる世界」という意味。
心理学者ユングは、自分が提唱した「超越的な上位構造体」をこのように命名した。
彼はウーヌス・ムンドゥスを精神と物質の区別が消滅、融合した究極的な世界であり、それは無意識領域にも存在するものだとしている。
また、これがあらゆる事象によって共有されていることを前提に、
心と心、こころと物質といった相互の補完や連結する関係を説明しようとした。(ep2n)


ウ・ドゥシミュレーター
ユーリエフ・インスティテュートで製造された、エンセフェロン内に擬似的にウ・ドゥ波動を生み出すシステム。
主にU.R.T.V.の連結実験に使用された。このシミュレーターを使いU.R.T.V.の反波動の調整も行われていた。
あくまで擬似的にウ・ドゥ波動を生み出すシステムなのだが、
エンセフェロンでの演習中に何度かU.R.T.V.標準体が汚染される事故が発生している。
システムのもととなったウ・ドゥの波形サンプルは施設の責任者であるディミトリ・ユーリエフによってもたらされたものである。
だが、彼がいつこのサンプルを手に入れたのかは明らかにはされていない。
ディミトリ・ユーリエフは、かつて行われていた生体の転移実験の被験者であり、その際にウ・ドゥと接触をしている。
彼はその時のデータから波形サンプルを手に入れ、システムの設計を行った。(ep3)


永遠の連環
ヴィルヘルムが白い外套の男に呼びかけた言葉。
これを「ツァラトゥストラ」と読んでいる点から、哲学者ニーチェの著書
「ツァラトゥストラはかく語りき」で唱えた根本思想である「永劫回帰」を意味すると思われる。
この思想は「一度合ったことが寸分違わず、無限に繰り返される時間観」のことで、
思想の意味からも永遠に連なるリングという表現が当てはまるというわけだ。(ep2n)


A.G.W.S.
"Anti Gnosis Weapon System"の略。
エイグスと読む。
対グノーシス用に開発された戦闘兵器体系のことを意味し、よってその形態は必ずしも人型に限定されていない。
神出鬼没のグノーシスに対処する為、それまでの標準的な兵器より、大幅な小型化が成されており、その重量は大型乗用車並となっている。
主要駆動機関はTransmit Generator(転送型ジェネレータ)と呼ばれる物だが、これにはエネルギー発生器も燃料も組み込まれておらず、全ては母艦、または母機からの駆動エネルギーの直接転送によって賄われている。
よってジェネレーターという呼称は便宣的なものである。
空間機動用のプロペラントも同様に、転送によって常時供給されるため、母艦、母機の影響範囲内であれば、実質的にその活動時間に制約は無い。(ep1)
A.G.W.S.はその用途別に、様様な機体が存在する。
連邦軍で正式に採用されているA.G.W.S.は状況への即応態勢を確立する為、全タイプ共通規格のコクピットモジュールが採り入れられ、四肢やバックパック、武装を換装することによって、速やかに多用な状況への対応が可能となっている。ヴェクター製のA.G.W.S.は正式に量産されているものではなく、民間への販売を目的として事前トライアル中のものである為、現在のところ、政府の特殊機関や軍の一部部隊で試験的に運用されているにとどまっている。
デュランダルで使用されているヴェクター製のA.G.W.S.も上記ルートから特別に供給されているものである。(ep1)

軍隊に普及しているA.G.W.S.はハイアムズ重工業製の量産型で、
ヴェクター・インダストリー製は民間への販売を目的としてトライアル運用中のものであり、
スペックではヴェクター社製のA.G.W.S.の方が高い性能を持っている。(ep2n)


A.M.W.S.
Assault Maneuver System
強襲用機動兵器体型の略称。母艦、護衛機、支援火器として連動して目標を制圧する人型兵器システムの総称。
それぞれ大きなシェアを占めていたA.M.W.S.を対グノーシス戦闘用として小型化、改良したものがA.G.W.S.である。
しかし汎用性やコスト面に置いてはA.M.W.S.の方が未だに優れているため、
現在でも星団連邦政府や様々な自治州政府、移民船団など勢力を問わず、対グノーシス戦以外ではA.M.W.S.が広く実戦投入されている。(ep2n)


A.M.W.S.【ジン搭乗機】
ハイアムズ社製のVRA-1800Bを元に、情報部の特務用にチューンされたA.M.W.S.。
ミルチア効果作戦時にジン・ウヅキ大尉が搭乗した。ウヅキ大尉の希望により、格闘用兵装として専用の実剣を装備している。(ep3)


A.M.W.S.【ドゥクトゥス搭乗機】
スキエンティアによって製造されたドゥクトゥスの搭乗機。コードネームはアストライア。
ただ、その設計コンセプトはA.M.W.S.というよりE.S.に近い。スキエンティアがどのようにしてE.S.の設計データを入手したかのかは不明。(ep3)


A.M.W.S.スキュータム
ハイアムズ社製のA.M.W.S.でラテン語で「盾」という意味。オルムスの異端審問官用に特別に調整されている。搭乗者はヘルマン。
オルムス機動要塞にてシオン達との戦闘後、大破している。(ep3)


A.M.W.S.パイラム
ハイアムズ社製のA.M.W.S.でラテン語で「投槍」という意味。オルムスの異端審問官用に特別に調整されている。搭乗者はリヒャルト。
オルムス機動要塞にて、ナグルファルの主砲を転送し要塞の内壁を撃ちぬくほどの攻撃力を見せるが、シオン達のE.S.に敗れ大破した。(ep3)


AGシリーズ
ハイアムズ社製のA.G.W.S.。
連邦に供給されているが、基本的なフレーム構造、トランスミッター、コンデンサ、駆動系部品、制御プロセッサーのほとんどは
オルムスで運用されているA.G.W.S.と同じ部材が使用されている。
モジュールの換装で様々な戦局に対応できるように設計されている。(ep3)


エーゼル
連邦政府や軍部、ヴェクター・インダストリーのような、公の機関に携わる企業体についていない、一般的な市民をエーゼルと呼ぶ。
カメールの様に仕事に従事することで特権や資格は得られないが、連邦政府に属する惑星に済む殆どに人間がエーゼルである。
自営業や農業。一般企業などに従事する者、あるいは職に就いていないものもエーゼルとされる。(ep3)


エーテル
ETHER
"Especial Theory of Rudimentary"の略。
直訳すると"特殊根本原理"となる。
超常的なモノも含んだ個人の持つ特技から、ナノマシンによる治療、転送技術を応用した特殊な空間制御まで、その範囲は広く、広義な意味での特殊能力といったところ。
シオン、KOS-MOS、ジギー、モモが主に使用するエーテル技は、転送技術応用系か、もしくはナノマシンによる特殊技にカテゴライズされる。
現実世界におけるエーテルとは、光の伝播を媒介する特殊な触媒として仮定されていたもの。(ep1)


エーリッヒ・ウェーバー
惑星アブラクサス出身。幼少の頃から前頭前野に障害を持っていた。
それを補うためにU.M.N.にワーキングメモリーを増築する方法をとっていたが、その結果がネットホリックいう副作用を生み出していた。
T.C.4667当時、ID上は28歳となっていたが、実際の年齢は150歳を超えていたものと思われる。
表向きの職業は警察官であり、U.M.N.を介して仮想空間にダイブしたメンバーをオペレーターとして外部からサポートする役割を担う。
また、支援用のロボットであるバグスのオペレートも彼の主任務の1つであった。(ep3)


S.M.Sの識別シグナル
"Somatically Monitoring System"の略。
U-TIC機関員の個別活動監視システム。(ep1)


S-Division
エスラインディビジョン。エスラインとも呼ばれる。
U.M.N.に存在するヴェクターのデータ管理区域の名称であり、その重要度によりS、A、B、C、の4ランクにカテゴライズされる。
中でもエスラインは最重要区域であり、ヴェクターの機密情報が保管されている。
その為、CEOの許可なしにアクセスすることは出来ない。(ep3)


エマージェンシーレベル3
緊急即応態勢レベル3を意味する。
全回線がCIC(戦闘情報センター)に割り振られた点から見て、グノーシスとの戦闘時に執られる緊急態勢のようである。(ep1)


エミュレーター
ある特定のコンピュータのシステムを、異なるハードウェアやソフトウェアで擬似的に作動させること。
劇中ではゾハルエミュレータのことを指す。
"ゾハル"を"エミュレーション"する、と言うことが何を意味するのか、また、どういった目的でこれが作られたのか、現時点では不明。(ep1)


M.W.S.
エム・ダブリュ・エスと読む。
"Multiple Weapon System"の略。
シオンの後輩であるミユキが設計、製作した個人携帯型多用途兵器システム。
本体内には格闘専用ナックル、帯電ロッド、体グノーシス用ビームランチャーといった様々な武器が格納されている。
空間の位相変換を応用したシールド機能も搭載されており、攻撃面でなく、使用者の防衛面についても、ハイレベルの対策がとられている。
また、自重の相殺と打突時の威力増を目的とした暫定的ロジカルドライブが組み込まれている為、
たとえ非力な人間であっても、陸戦兵器と対等に戦うことが出来る-らしい。(ミユキ談)(ep1)

Multiple Weappon Systemの着で、エム・ダブリュー・エスと読む。シオンの後輩であるミユキが設計、制作した個人携行形多用途兵器システム。
ナックルや帯電ロッド、対グノーシス用ビームランチャーなど、様々な武器が本体内に格納されている。
空間の位相変換を応用したシールド機能が搭載されているため、武器としてだけでなく、使用者を防護する機能も備わっている。
また、自重の相殺と打突時の威力増を目的とした暫定的ロジカルドライブが組み込まれている為、
女性でも十分使いこなせるよう設計されている。(ep3)


M.W.S.改
ミユキが設計、制作した個人携帯型多用途兵器システムの改良型であり、
もともと使用していたM.W.S.を更にシオン用にカスタマイズしたものである。
特に防御面での改良が施されており、位相空間シールドの出力は3倍以上を誇っている。
ゴツゴツとした重厚なイメージの強かったM.W.S.にくらべ、体術を得意とするシオンの戦闘スタイルのじゃまにならぬように
コンパクトでスッキリとしたデザインにまとめられている。(ep3)


mtDNA
Mitochondria DNA の略称。
細胞質のミトコンドリアに含まれているDNAのことで、細胞核にある核内DNAよりも個体差が大きいという特徴があり、
近年の進化研究においても注目視されている。
また、mtDNAは母親からのみ遺伝するため、次の世代にわたって保存するには女性の存在が不可欠となる。
その為、生みの親であるユーリエフはmtDNA保存を重視したU.R.T.V.女性体を創りだしたのである。(ep2n)


MT野
側頭葉MT野の事。
この部位に損傷を受けると運動盲-視力は正常だが、運動体(走っている人や車)を連続的な動きとして捉える事が出来ず、
ストロボ撮影みたいな状態-になる。
人との会話も転送速度の遅いTV電話のようになるという。(ep1)


エルザ
ELSA
全長166メートル。質量8400トン。
ローエングリン級高速航宙クルーザー。
以前は、とある犯罪組織が所有していた高級船舶であったが、マシューズの手に渡ってからは、
貨客用に改造され、現在はクーカイ・ファウンデーション船籍の船として運用されている。
マシューズによって、船体のいたる所に無許可の隠し武器が艤装されているが、外観からはまず判別できない。
また、その主推進機関は、最新のロジカルドライブ(論理推進装置)に換装されており、そのスピードは宇宙一を誇る-らしい。(トニー談)
エルザとは、歌劇「ローエングリン」に登場するヒロインの名。(ep1)

第二ミルチア効果の折に回収作業が行われており、その時に船体及び船内のレイアウトに変更が加えられた。
特に船体下部にあったA.G.W.S.格納庫が、複数のE.S.が同時に整備可能なほどまでに大型化された。
ちなみに、その回収作業の指揮をとったのはハカセである。白鳥の姿を彷彿とさせるマシューズの愛船だが、
現在クーカイ・ファウンデーションへの借金の担保となっている。(ep3)


エルデカイザー
天才科学者であるハカセが創りだした巨大ロボ、エルデカイザーシリーズの記念すべき処女作。
エルデカイザー自体がシリーズ化された現在では敬意を込め、オリジナルエルデカイザーと呼称するのが相応しいだろう。
ハカセいわく、その設計コンセプトは”愛、勇気、友情、正義、その他諸々…”という空前絶後に欲張りなもの。
だが、一見非常識なそれは枝葉末節まで骨太に貫かれており、掛け値なしに強力無比な絶対性能を誇るから実際大したものなのである。
最大の特徴はファイター、ドラゴン、タンク、カッターといった4つの部位に相当するメカが組み合わさることにより
エルデカイザーの姿が完成するという”合体”機構である。(機会としての真のコンセプトはこちらであろう)
絶対王者の風格を帯びたオレンジ色のその期待は日輪の輝きを思わせ、最大の必殺技「真・無双雷神剣」は月をも砕く威力を誇る。(ep3)


エルデカイザーΣ
ハカセの宿命のライバル、ブラックハカセが己の命と引き換えに完成させた史上最大、宇宙最強のエルデカイザー。
Σの何はエルデカイザーを総括する、究極のエルデカイザーたれ…というブラックハカセの熱い想いが込められている。
そのΣの最大の特徴は”意志を持っている”ことで、それにより、敵との会話も自在にこなし、
威嚇、説得にとどまらず、おごったり、小馬鹿にする事すら出来るのだ。
世間から模造品のレッテルを張られたブラックエルデカイザーは、最後まで烈のコピーというイメージを払拭できなかった。
しかし、Σは完全なるオリジナルであり、製作者の自己存在そのものである。
以上が、当の製作者ブラックハカセ本人によるΣの触れ込みである。
しかし実は転移前のハカセのロボットアカデミー(当時はクーカイ・ファウンデーション)に並ぶ
いくつかの試作機の中にΣとよく似たエレメントDXという機体があったことは以外に知られていない。
ゴシップはさておき、真に語るべきはその性能で、烈との比較において全てのパラメータ値が3倍以上、
攻撃力に至ってはなんと5倍(!)というケタ違いの進化を遂げている。
オレンジベースのトリコロールカラーをまとったその姿は、まさにキング・オブ・エルデカイザーを襲名するにふさわしく、
その屈強なボディーから繰り出される究極奥義「皇帝侶断」は時空をも刈り取る奇跡を見せる。(ep3)


エルデカイザー烈
ハカセが創りだしたエルデカイザーシリーズの2号機にして、最高傑作との呼び声高い、次世代のエルデカイザー。
初代エルデカイザーを一瞬で過去のものにしてしまったその高性能は、
ハカセの掲げる宇宙最強、絶対正義というスローガンをリアルに具現化したと言っても過言ではないだろう。
烈の開発コンセプトはカスタマイズが可能ということであり、各部位のパーツを組み替えることによってその姿がガラリと変わり、
それにより、剣による近接攻撃(ソードカスタム)、ドリルによる特殊攻撃(ドリルカスタム)、射撃による遠隔攻撃(キャノンカスタム)と攻撃パターンが多彩に変化する。
この馬鹿げた発想力とそれを実現させた実行力はまさに宇宙一のマッドサイエンティスト・ハカセの真骨頂と言えよう。
絶対王者エルデカイザーの名を継ぐものにふさわしく、鋼の機体はオレンジを纏い、最強の必殺技「真・無双冷神剣」は星をも砕く破壊力を持つ。(ep3)


LPS
"Local Positioning System"の略。
艦内での各課員の状況(一樹法や身体機能のモニタリング)をCIC(戦闘情報センター)に知らせるシステム。
全課員の情報量を遥かに超えるキャパを持っている筈のLPSが輻輳を起こした理由としては、A.G.W.S.によるD.S.S.S.の並列使用が考えられる。
索敵、固着用の百式観測器が無い状態では、A.G.W.S.は自力でグノーシスの干渉タイミングを弾き出さなくてはならない。
その為、常時A.G.W.S.のD.S.S.S.をバックアップしているCICのメインフレームに負荷がかかったと考えられる。(ep1)


エンヴァイラメンタル・バグ
閉塞した空間をクリーンに保つナノマシン。ヨアキム・ミズラヒの遺した技術の一つ。(ep1)

宇宙船内などの閉塞した空間を清浄、土中バクテリアの殺菌、発生した炭酸ガス量、酸素濃度などを調整するナノマシンで、
環境虫と呼ばれることもある。
現在星団全域で使用されているタイプの多くはヨアキム・ミズラヒが設計したバグを基にしている。
穏やかに空中を漂い、暗い場所では集合体となって発光するので、
一見するとホタルのようにも見受けられる。ナノとは十億分の一に相当する極微小単位である。(ep3)


エンセフェロン
ギリシア語で脳の意。
ここでは、KOS-MOSの主ネットワーク内に構築された疑似空間のことを指す。(ep1)

ギリシャ語で「脳」という意味。U.M.N.に行動記録をアップロードしている人々の記憶を元に構築された擬似空間を指す。
なお、この空間にアクセスすることをエンセフェロンダイブと呼ぶ。(ep2n)

エンセフェロンとは、極めてリアルな仮想現実空間のことであり、U.M.N.のロケーション情報と、端末にアップロードされた人の記憶、
及び行動記録を構造モデルとして構築されている。
データさえあればあらゆる時代や場所を状況に応じて再現することが可能である。
また、エンセフェロンダイブとは、そのエンセフェロン内部に構築された仮想現実空間に入り込むことを指し、
ダイバーの記憶に依存する領域を自由に探索することが可能である。
これは、U.M.N.データがダイバーの記憶情報の足りない部分を補い、未踏の場所を情報として保管して再構築するためである。
しかし、あくまでエンセフェロンは記憶に依存する不安定な領域であるため、エンセフェロンダイブした際に、
時間と場所を共有したダイバーの記憶が共鳴し、意図せずに再生されてしまう現象も確認されている。(ep3)


オーテック
U-TIC機関が使用する自動戦闘マシン。単機でのゲートジャンプが可能であり、
機体後部のコンテナ内に十機程度の小型戦闘端末を格納している。(ep1)

自立行動型戦闘兵器の総称で、パイロットを必要としない。対G限界がなく、その機動力は有人機のそれを超える。
反面、その戦闘パターンはごく単純であり、行動の予測が容易であるため、熟練したパイロットが乗る有人機の戦闘力には遠く及ばない。(ep3)


オメガ・イド
オメガ・ウーニウェルシタースのジェネレーター出力が上昇した際に機体の耐久度を上昇させるためにオートマティックでこの形態に変形する。
ジェネレーターの出力の上昇はパイロットの精神パルスを読み取って実行される。(ep3)


オメガ・ウーニウェルシタース
星団連邦政府が移民船団国家から入手した、恒星間戦略統合兵器の開発コンセプトをもとに、独自の路線で開発を行ったオメガタイプの試作機。
ミルチア紛争時は、連邦管轄の兵器工廠からロールアウト直前の機体がU-TIC機関によって接収されている。
機体を小型化することによって連続稼働時間の延長に成功したものの、
搭載ジェネレーターの最大出力は機体の耐久度をはるかに超えるものとなってしまい、
結果として開発当初に想定していた連続稼働時間には及ばないものとして完成した。
機体の脆弱さを改良するために、ジェネレーターの出力向上に伴い、機体自らがその出力に耐えうる形態に変形するシステムを搭載している。
このシステムは搭乗者の精神パルスを読み取り、機体への反応速度が上昇するに従って
オートマティックに機体の変形を実行するといった革新的なシステムとなっている。
しかしながら、機体のポテンシャルが搭乗者の精神状態に左右される上、
精神パルスが不安定になった場合機体の暴走が起こるという危険もはらんでいたために、
現在は搭乗者の模擬人格を搭載した無人機として統合先進技術試験場の特殊兵器開発区に拘留されている。(ep3)


オメガシステム
未知の物体。本来の存在目的は不明で、ヨアキムが先導するU-TIC機関により現在の姿となる。
当初、教皇はゾハルの制御システムを媒体としてオメガシステムを起動させるつもりだったが、
ゾハルを直接取り込まざるを得なくなる。このためにオメガシステムは暴走し、最後は旧ミルチアを破壊するまでに至った。(ep2n)


オメガ・メテンプシューコーシス
ゾハルを取り込み、Y資料から得られたデータを完全に復元した結果、その姿を変異させたオメガの究極形態。
神の遺物の1つ。ゾハルを取り込んだ際の外見の変化は、元々オメガの持つ自己変革機構がその長い眠りから目覚めたことによるもので、
オメガはロスト・エルサレム時代にこの形態に近い形で存在していたものと思われる。
ゾハルを介して直接流れこんでくる高次元の力を、この次元宇宙で安定化させる必要性から、
そのコア―制御デバイスにアベルが組み込まれている。Ωmetempsychosisを直訳すると「オメガによる輪廻」となる。(ep3)


オメガ・レース・ノワエ
ミルチア崩壊時に回収されたプロトオメガをベースにディミトリ・ユーリエフが対移民船団用として再生、部分回収した機体。
オリジナルゾハルこそ格納されていないものの、コアモジュールとしてアベルを使用しているため、
その出力はプロトオメガを大きく上回るが、エクステリア自体に大きな変異はない。
ただ、補器としてエミュレーターの模造品を使用しているため動作が不安定であり、100%の性能を引き出せていない。
Ωres novaeを直訳すると、「オメガによる革命」となる。(ep3)


オリジナルゾハル
謎のエネルギー機関。
A.D.20xx年に考古学者のマスダによってこのゾハルが発掘された直後から、人々が謎の消失を遂げる事件が多発するようになる。
コレが最初に起こった局所事象変異と考えられており、事態を重く見た人類は地球を脱出せざるを得なくなった。
それから4000年後、U-TIC機関の施設である旧ミルチアのラビュリントスに安置され、ヨアキムによる研究が行われる。
その後、勃発したミルチア紛争でウ・ドゥが暴走し、ゾハルはミルチアごとアビスに封印されたが、
アルベドによってその封印が解かれることとなった。
現在は「アベルの方舟」と呼ばれる巨大グノーシスに取り込まれ、ロストした状態である。
ちなみに「ゾハル」の語源は錬金術や神秘学の基となったとされる秘密の知識「カバラ」にあり、
大教典の一つ「光輝の書(sefer ha zohar)」にその名前が見られる。
この書物の命題を一言で言えば「永劫回帰」。コレがニーチェの思想にインスピレーションを与えている。
考古学者のマスダによって地球で発見されたゾハルの呼称。
後にヨアキム・ミズラヒが開発した「ゾハルエミュレータ」と区別するためにこのような呼び方になった。(ep2n)

A.D.20xx、ケニアの遺跡発掘作業中に突如出現し、その後ヴェクターにより回収され、研究が続けられる。
研究者の一人であったグリモア・ヴェルムによる連結実験の失敗により事象変異が引き起こされ、
その結果ロスト・エルサレムは消滅してしまうこととなる。
後に、ヨアキム・ミズラヒによって再び研究がなされ、様々な人物が関わっていくこととなる。
15年前、旧ミルチアに封印された状態にあったが、Y資料の流出により再び出現し、オルムスの教皇セルギウスの手に落ちる。
だが、その後引き起こされた局所事象変異に巻き込まれ、アベルの方舟に飲み込まれたまま、現在も行方不明である。(ep3)

デュランダルのゾハルエミュレーターを手中に収めたディミトリ・ユーリエフにより、オメガとともに高次元に昇るために利用されるが、
その場に現れたアルベドによりアベルと共に回収され、最終的にヴィルヘルムの元へ渡っている。


オルグイア
オルムス教皇セルギウス17世直属の戦闘用サイボーグ。
本来はU.M.N.転移実験用の特殊サイボーグであったが、実験中の事故により精神分裂を引き起こし多重人格となった。
その後、彼女の攻撃的な人格を活かし教皇直衛の戦闘用サイボーグとして再調整が行われた。
普段はおとなしく従順な性格であるが、戦闘になると強制的に攻撃的な人格を覚醒され狂戦士となる。(ep3)


オルムス
移民船団を統べる教団の総称。中世バチカンに似た組織構造を持っている。
その設立は古く、ロスト・エルサレム時代、西暦40年ころには組織として既に存在しており、
救世主の遺した神の言(ことば)、聖遺物を護ることを主目的とし、後に分派下世界宗教とは異なる教義を持ち、
独自の秘跡(サクラメント)を執り行っていた。(ep3)


オルムス機動要塞
全長十数kmに渡る自由起動型の要塞であり、プレロマを放棄した後のマーグリス達異端審問官の拠点の1つとして利用されていた。
ミルチアの回廊が開かされた際に、回廊内の連邦艦隊との戦闘に投入される予定だったが、
急遽回廊を突破しようとするエルザに対する防衛戦として使用された。
だが、シオンらのE.S.によって内部から破壊され、最後はアビスへと飲み込まれていった。(ep3)

ストーリー的に大した必要性も、山場も、見せ場も無い上にDS版ではバッサリカットされている不遇の要塞。

 

最終更新:2014年09月23日 09:26