689 名前： ７７４ＲＲ [sage] 投稿日： 2008/05/16(金) 17:54:46 ID:WSptkyoc
別に泣ける話でも無いんだけどちょっと書いてみる。
俺30にもなってNﾁﾋﾞ買ってきて喜んであちこち乗り回してるんだけどさ。
親父が凄いうるさいんだよ。
気をつけろ、これは命落とすぞ、早く売り払っちまえって。
車の免許取る前にスクーター乗ってた時もしつこく言われた。
親父にはこの楽しさっつか男のロマンが分かんねーんだろうな、ツマンナイ人だ。とか思ってた訳。
ある日走りに行こうと思って庭からNﾁﾋﾞ出してきて家の前に置いといたら
親父がミラーをゴシゴシ拭いてるんだよ。汚れてると後ろ見えないから危ないとか言って。
（拭くんなら濡れタオルで拭けよ、傷だらけになっちゃうだろ・・・）
でいつもの説経。
気をつけろ気をつけろって。
あ～ハイハイって聞いてたんだけど、どうも親父もNﾁﾋﾞに興味があるようだ。
跨がってみれば？
って言って、ちょっと得意げにこれはちっこいけどレースでも使われてる本格派のレーサーレプリカで・・・
とかなんとか説明してたんだよ。今考えるとちょっとイタい奴だがｗ
そしたら親父から意外な一言。
わしも学生の時ホンダのCB乗ってたんや、と。
へ～、この親父にもバイク趣味があったのか、初めて知った。
で続けて予想してもいなかった話が出てきた。
ある日学校が終わって、バイク仲間数人と遊びに行こうと走り出した。
それぞれのペースで走り、目的地に着いたんだがいつまで待っても仲間の一人が現れない。
何やってんだと思って皆で引き返して探しに行ったら、彼が変わり果てた姿で道に倒れてた。
転倒して滑った際、運悪く走行中のトラックの下に潜り込んで頭を潰されて即死だったそうだ。
ほんの数十分前に仲良く談笑してた友達がいきなりこの世からいなくなった。
初めてバイクの危険さを知った親父はそれ以来一切バイクには乗らなくなった。
自分がああなっていたかもしれない、もう誰かがバイクで死ぬのは見たくない。
だから心配なんや、いつお前があいつみたいに突然死んでまうか気が気でないんや、と。
あんなに口うるさくしてたのにはそんな理由があったのか・・・。
心から心配してくれる人がいる事の有り難さが分かった。
今も相変わらずNﾁﾋﾞ乗ってあちこち行ってるし、手放すつもりはこれっぽっちももないんだけどｗ、
無茶な走りはしなくなったし遠出したら土産買ってきたりしてる。
お前が今までそんな事したためしがないのに。
って親父は不思議がってるけど
いつも心配させてるせめてもの罪ほろぼしだ。
でも土産渡すと、
こんな遠くまで行ってきたんか！行くんなら車で行け、車で！早よバイクなんて手放してまえ！
ってまた口うるさく言われるんだけどねｗ
最終更新：2009年01月20日 23:46
