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静かに銃を構える。

そして、音を立てないよう引き金を引く。

ドンっと音が鳴ると、標的は倒れた。


任務完了。


今日の任務はこれでおしまい。


でも、頭に当てられた銃を感じピタリと止まる。

人が来ないうちに、静かに去る。これがいつもの帰り方だった。

しかし今日はなにが間違ったのか、こんな状況に陥ってしまった。


「あれ?」


しかし、その銃口はこの声と共に離れた。

声から察すると、どうやら男のようだ。


「確か標的は男だったはずなんだけど……」


私は、銃口が離れたので、すぐさま男から離れようとした。

だが、下を向いた私の顔を男が覗いた。


「あれま、おっさんじゃなくてかわいこちゃんだった」


ニヤリと深みのあるように笑った。






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最終更新:2010年05月17日 00:49