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260話「船長」

ズズズズズズズズズ


咲希「あの・・・俺・・・」

シン「どうした?」

咲希「動けないんですけど・・・」

リュウ「章吾達来ないしな・・・どうする?」

ハル「・・・じゃあシン、あんた残ってショーと道流を待って、私はリュウと咲希ちゃんと船連れて戻って来るからさ」

シン「了解した」

リュウ「分かったよ」




道流「こちら・・・道流・・・章吾と合流したんで東端へ向かうぞ」

シン「了解した、待ってるぞ」



1分後


道流「・・・ップハー・・・ハァ・・・ハァ・・・戦闘後に章吾背負ってスイミングは・・・きっついぜ・・・」

シン「ったく・・・お前何してたんだよ」

道流「俺の通信機壊れちゃってな・・・章吾は戦闘後ダウンしてたんでこいつの通信機借りてお前に連絡したんだよ」

シン「章吾は大丈夫なのか・・・珍しくヤバい感じだけど・・・」

道流「ヤバい感じってお前医者だろ、何とかしろ」

シン「何とかってハルが船連れて来てくれないとどうにもなんねえぞ」

ハル「来たよーーーーーーーーーー‼‼」

道流「よし、咲希連れて来い、この柵の穴縫合するぞ」

ハル「それがダウンしちゃってて・・・」

リュウ「グルグル巻きでいいならやってくるぞ」

道流「仕方ない、俺が足抑えててやるよ、おい忍、さっさと治療行って来い」

ザッパーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン





道流(思ったよりでかく開いてるな)

リュウ(いいから黙って足抑えてろ)




船上


ハル「大丈夫・・・なの?」

シン「うっせえ‼黙ってろ‼‼‼」

ハル「何‼‼?手伝う?」

シン「じゃあとりあえず咲希の怪我見とけ‼‼あと解毒剤ありったけ持ってこい‼‼‼‼」

ハル「わ・・・分かった・・・」




リュウ「ちゃんと結んで来たぞ・・・」

道流「あれ・・・シンは?」

ハル「ピリピリしながら治療中、何か大変みたいよ」

道流「お前が負けるってのも斬新だな・・・」

ハル「負けて無い‼‼‼」

リュウ「とにかく船を出そう航海士、政府がいつ気付くかも分かんないぜ」

道流「よし、ひとまず出航しろ、航路の指示は後でやる」

ガタ


シン「ふぅ・・・治療終わったぞ」

ハル「大丈夫なの?」

シン「とりあえず章吾の解毒、咲希の応急処置を終えた、お前らも診てやるから座れ」

道流「強さの順でハル、リュウ、俺だな」

リュウ「ふざけんな‼‼俺が最後だろ‼‼‼」

ハル「道流は航路の指示があるんだから一番先でしょ‼‼‼」

シン「誰でもいいからさっさと座れ‼‼」






ケイン島、カーゴイルアジト応接間


佐吉「若も一緒だったのですか・・・」

道流「ああ、やっぱあいつの独断か」

佐吉「若はご無事なのか?」

ハル「んー・・・どうなの?」

リュウ「知らねえよ、シンは今章吾の治療中だ」

佐吉「珍しい・・・若が自分の意志で動かれるとは・・・」

ハル「あの子本当に自分の気持ちとか言わないし・・・」

佐吉「サンドにいた頃から言わない方でしたが政府に捕まってからは一切聞いた事無い・・・」

道流「あのガキ色々抱えてやがるんだな・・・よく分かんねえけど」

ハル「あんた話聞いてたでしょ‼‼‼?」

道流「忘れちゃったよ・・・んな事」

リュウ「ああ・・・まだ章吾も咲希ちゃんも目覚めないんだな・・・」

右近「皆の衆、新聞に凄く書いてありますぞ」

道流「どれどれ・・・・・・・・・読めねえや」

ハル「貸して‼‼‼・・・昨晩、西の海の政府科学施設が海賊に襲われた」

ハル「部長コイル含む全人間が行方不明、開発中のDNAなども海へ沈んだ」

ハル「犯人は閃光海賊団、先日コードネーム0を落とした一味だ、政府は事態の収拾を急いでいる」

道流「えらい言われようだな・・・まるで俺たちが好きで沈めたみたいじゃんか」

ガチャ


シン「よおお前ら‼‼何してんだ?」

道流「・・・テンション高いな・・・どうした?」

シン「2人とも目が覚めてようやく解放されたんだよ・・・テンションも高くなるだろ」

右近「若が起きられたのか‼‼?」

シン「起きたけど入るなよ、お前らと一緒にいる事であいつのストレスとか溜まってるんだぜ?」

佐吉「何?どういう事だ?」

シン「精神的に何年も窮屈な思いをしてきた奴の体はそもそも弱ってたんだ、すぐに治療する策はあるから待っとけ」

右近「んん・・・分かった」

シン「ってな訳でしばらくこの島に停泊してもいいか?章吾はOKしてくれたけど」

リュウ「章吾がいいのに俺らがダメって言う訳ないじゃん」

ハル「いいよ、あの子の為ならね」

道流「今さらダメって言って章吾の意思が変わった試しがねえだろうが・・・」

シン「よし、じゃあ俺まだやる事あるんで戻るわ」

リュウ「おう、お疲れさん」





船室


シン「・・・お加減どうだい?」

章吾「ああ・・・だいぶいいよ、ありがとな」

シン「何だよ・・・気持ち悪いな」

章吾「悪いんだけどみんなを集めてくれないか・・・話したい事がある」

シン「分かった、ちょっと待ってろ」




30分後、同部屋


章吾「悪いなお前ら・・・」

リュウ「いいけど・・・何だよ急に」

章吾「さっきそこにあったシンのこの本読んでたんだ」

シン「お前何を勝手に‼‼」

道流「海賊の・・・基本?」

ハル「あんた結構勉強熱心なのね」

シン「恥ずかしいわ‼」

章吾「前々から思っててそれにも書いてあったんだけど・・・俺が船長でいいのかな」

シン「・・・急になんだよ・・・」

章吾「船長ってのはお前ら船員を引っ張って・・・導いて行くリーダーだ、俺にその役目は果たせているのか?」

章吾「リュウみたいに狙撃ができるわけでも・・・ハルみたいに料理ができるわけでも・・・」

章吾「シンみたいに医術を持っているわけでも・・・道流みたいに航海術を持っているわけでもないこの俺が・・・」

リュウ「へぇ、お前でも悩む事とかあるんだな」

章吾「そりゃ俺だって人間だ、人並みに悩みだってあるぞ」

道流「意外だな・・・しかしながらそんな事考える必要・・・無いんじゃねえの?」

章吾「え・・・どういう事?」

リュウ「どういう事って・・・お前が言ってんのは一般的な船長像だろ?」

ハル「そうよ、私別にあんたに引っ張って貰ってるとなんか思ったことないよ」

シン「同感だ、お前に導いて貰った記憶は一切無い」

道流「お前らしい新しい船長像ってのは船員と同等の立場で仲間として接する船長だと俺は思ってきたぞ」

章吾「何だよ・・・俺の気にしすぎだったのか・・・」

リュウ「大体お前が心配するようなことじゃねえっつうの♪」

道流「その通りだ、お前は自分の怪我の心配だけしてればいいんだよ」

リュウ「あ、しばらくここに停泊するんだろ?」

シン「そのつもりだけど・・・何?」

リュウ「この島の反対側に会いたい人がいるんだ、行ってきてもいいか?」

章吾「んじゃ道流、ついてってくれ」

道流「なんで俺が?」

シン「この通信機じゃこのでかい島の端から端まで届かないんだ、お前一人じゃ帰って来れないかもしれないだろ?」

道流「ち・・・わかったよ」

リュウ「じゃ、行ってくる」





ケイン島、南側


道流「へぇ・・・随分と大きな都市だな、北側はのどかな田園風景が広がっているってのにこっちは大都会だ」

リュウ「俺の政府で唯一連絡の取れてた男がここに来てるって言うんでな、一度会っておきたかったんだ」

道流「なるほどな、その施設に着いたら俺はその辺のカフェで時間潰してるよ」

リュウ「あれだあれ、表向きは建築業者を装ってるんだな」

道流「でかいな・・・お前の知り合いっていうと政府の人間なのか?」

リュウ「そういうわけだ、ここで待っててくれ」



政府施設(表向きは建設社)スリラー・コーポレーション


?「何・・・俺に客?・・・ダミー会社じゃなくて政府か?」

部下「ええ、どうなさいますか?」

?「この覇気は・・・いいぞ、二人きりにしてくれ」



リュウ「久しぶりだなユッキー」

?「結城だって言ってんだろリュウ坊」

リュウ「この間の電話は偽物だな?」

結城「忙しかったんで部下に話させた、悪かったな」

リュウ「別に構わねえよ、俺が近くにいるのわかってたんだろう?・・・相変わらず凄い目だな」

結城「この島の中の強者は把握してるさ・・・この「サーチ・アイ」でな」

リュウ「どうだ?俺の仲間も分かるか?」

結城「北の港の船に一人、この下に一人・・・それ以外は探知できないな」

リュウ「俺は?」

結城「その二人に比べれば弱いんじゃねえか?」

リュウ「ち・・・まあ薄々感じてはいたがな・・・どれくらい時間がある?」

結城「今日は本当は休みなんだけど俺の他数人が面談とかで出勤中なんだ、忙しいんで明日にできないか?」

リュウ「わかった、出勤者がいる割には人に会わなかったな」

結城「ほぼ全員が外に出てるからな、明日の朝11時でどうだ?」

リュウ「了解、じゃあまた明日な」





リュウ「ってわけで明日までこの辺にいなきゃならない」

道流「そんな事だろうと思ってたよ、そこの公園でいいんじゃねえか?」

リュウ「いや・・・ホテルでもとろうかと思ってたけど・・・」

道流「そんな事に金使ったらうちのお財布番長にぶっ飛ばされるぞ」

リュウ「ハッハッハ・・・そうだな」

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最終更新:2012年12月05日 14:11
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