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262話「加入」

ガチャ


咲希「え・・・何で海上に?」

ハル「出航してたのね」

シン「ああ・・・」

咲希「ど・・・どういう事ですか‼‼‼?」

道流「咲希への説明は後だ、ひとまず結城、あんた説明しろよ」

結城「俺は政府の諜報隊長だ、昨晩焼き討ちをされた・・・政府の施設に辿り着くまでこの船に乗せてもらう」

リュウ「そういうわけだ、別にいいだろ」

章吾「よくねえな」

リュウ「・・・何でだ?」

章吾「政府の施設に着いて俺たちを陥れるかもしれない、その施設で降ろす訳にはいかねえぞ」

結城「成程、行動を聞いている限り頭の悪い男だと思っていたが・・・素晴らしいな」

リュウ「じゃあ章吾、どうする?」

章吾「リュウの知り合いなんだろ?ならいいじゃねえか、この船に乗ってけよ」

シン「ん?どういうことだ?」

章吾「悪い奴でも無さそうだしいいじゃねえか、仲間になれよ」

結城「ほお・・・さすがあれだけ色々な事をして来ただけの事はある」

リュウ「で・・・誘われてるけど・・・どうする?」

結城「当然だが乗らせてもらうよ、結城瑠依だ、歳はあんたたちと変わらないBUTAGE世代だ、よろしく」

道流「あんた船大工出来るか?」

結城「任せとけ、高校の時設計学を取ってたんだ」

咲希「あの・・・そろそろいいですか?」

章吾「何だよ」

咲希「俺・・・何も聞いてない‼‼」

結城「あ、誰だ?」

ハル「え‼‼?政府の人‼‼‼」

リュウ「俺の知り合いでな、まあ大丈夫だ」

咲希「・・・どういう事ですか‼‼‼」

シン「お前は長い時を経て大きな疲れが体中に出ていると判断した、特に昔からの部下には気を使って精神的疲労が来ている」

シン「このまま放っておけばお前は無意識の内に自分の意思に蝕まれていくだろう、佐吉と相談してお前を連れ出した」

咲希「勝手に決めて・・・勝手に連れ出して・・・何で・・・」

シン「昔から自分の意思を出すことが苦手だって聞いたよ、お前は様々な状況が重なって長い間疲労を蓄積して来た」

シン「俺は医者として保護者に許可を貰って患者を預かってるだけだ、患者本人にとやかく言われる筋合いはねえよ」

道流「歓迎するぜ、新田咲希」

ハル「いくらでも頼ってくれていいのよ」

リュウ「俺たちは仲間だ、何でも言えよ♪」

結城「思い出した・・・サンド・プリンスか」

章吾「お前の考えた作戦はマジで凄かった」

リュウ「え・・・あれは俺が考えたんだけど・・・」

章吾「リュウの言ったままじゃガサツでとても成功なんてしなかったよ・・・お前をうちの戦略家として迎える、よろしくな咲希」

咲希「・・・何でそこまで・・・」

シン「俺らはどうにもならない事を無法者にしか出来ないやり方で解決するのがモットーだ」

章吾「んじゃ、早速なんだけど結城って言ったか?あんた船を直してくれるか?」

結城「任せとけ、誰か一人手伝ってくれるか?」

リュウ「俺じゃないほうがいいだろ」

結城「ああ、お前は人の手伝いとか絶対出来ないだろ」

道流「一応俺は今までこの船を修理して来た、手伝おう」





咲希「ハァ・・・」

シン「悪かったな・・・勝手な事して」

咲希「今さら何でそんな事言うんですか・・・甲板では・・・」

シン「あいつらの前では・・・何ていうかそれが当然だと言って来たしな・・・」

咲希「・・・でも嬉しいですよ・・・俺の為だけに佐吉達と話し合ってくれて・・・」

章吾「もういいぞシン、みんなわかってる」

シン「ち・・・聞いてたか」

章吾「面と向かっていうのは恥ずかしいけど・・・お前はこの船で一番気の使える奴だと思う」

シン「当然の事だよ・・・ハルもお前もいま精神的にも肉体的にも不安定だってことは医師の俺が一番分かってる」

シン「そんな中勝手なことして悪かったなんて俺は言えねえよ、お前らも好きでやったみたいになっちまうだろ」

咲希「・・・俺・・・何か悪い事しちゃいましたね・・・」

章吾「バカ野郎、俺らは仲間なんだから多少の事は気にするな、くどい様だけどな」





道流「あんたやるなぁ・・・」

結城「ま・・・諜報隊長になる前は軍艦整備のバイトみたいなのもやってたんでな」

道流「へぇ・・・あんたしかし若い頃から政府にいたんだな」

結城「まあな、祭海陣の息子のリュウと小学校に上がる前からの付き合いだからな」

道流「なるほど・・・どうやってそんな若い頃から政府に入ったんだ?」

結城「掘るなぁ・・・まあ簡単に言えば俺は孤児なんだ、政府に預けられてた訳だ」

結城「で、実力を買われて雇われた訳よ・・・よし、出来た・・・あとは何処を直せばいい?」

道流「とりあえずはそこだけど俺の素人応急処置で合ってたかどうか見てくれ」

結城「分かった、任せろ」





道流「おい・・・やっぱお前休んどいた方がいいんじゃないか?」

章吾「ハァ・・・大・・・丈夫だよ」

シン「ち・・・早えっつうの」

ハル「何?どうしたの?」

シン「章吾、休んどけ」

章吾「・・・分かった」






道流「咲希、この刀返すよ」

咲希「え・・・でも持ってないんですよね」

道流「まあ無いけど借りっぱなしじゃ悪いしさ」

咲希「いえ、俺は使わないんで持ってて下さい・・・っていうかあげます」

道流「おお・・・ありがとよ」






ハル「どういう事なの?早いって?」

シン「章吾の毒は完全に消えて無いんだ・・・まあ毒病にかかったという説明が一番正しい気がするな」

リュウ「つまりさっきのはその毒病の発作って解釈でいいのか?」

シン「そういうことだ、完全に解毒するにはとある秘薬を使わないといけないんだが市場に出回って無いんだ」

ハル「どうするの・・・ってか新入り二人見ないね」

リュウ「咲希ちゃんは章吾と寝に行ったよ、ユッキーは風呂入りに行ったけど」

シン「風呂か・・・凄い自由人だな」

結城「ああ、俺は自由人だよ」

リュウ「さて・・・その秘薬ってのはどうやって手に入れるの?」

結城「その薬の名前は?」

リュウ「どうした・・・お前薬詳しいのか?」

結城「政府ってのは薬品の管理もやってんだ、薬品の調査依頼ってのもあったぞ」

シン「通称「ラング・レイ丸薬」、とある島の洞窟内にのみ生息する藻から取れるエキスで作る」

結城「ラング草だな‼‼‼それならコズミック・アイランドに行けば取れるぞ‼‼‼‼」

ハル「それどこ?っていうか場所知ってんのに何で市場に出回らないの?」

シン「島は分かってもそう簡単には取れないってことなんじゃないか?」

ガチャ


道流「コズミックか・・・ここからだと1週間もあれば行けると思うぜ」

結城「お、新聞・・・ちょっと見せてくれ」

道流「ああ、いいぞ」

結城「シューティング海賊団復活・・・今さら記事になってんのか」

リュウ「今さら?」

結城「やっぱ西の海は情報が遅いな・・・政府じゃもう2週間前くらいから知ってたぞ」

シン「じゃ、とりあえずコズミック・アイランドへ行くか‼‼‼」

道流「任せろ、進路は北東だ、野郎ども動け‼‼‼‼」

リュウ「了解」




治療室


咲希「んん・・・」

章吾「な・・・なぁ・・・咲希が凄い辛そうなんだけど」

シン「お前も辛そうだから心配いらねえよ、咲希は今まで大きな怪我はしてこなかったんだな」

章吾「ハァ・・・そうか」

シン「お前の毒を完全に抜くために今コズミックとかいう島に向かってる」

章吾「すまんな・・・迷惑掛けて」

シン「いいんだよ別に・・・」





5日後


リュウ「ふぁーーーーー・・・いい天気だなぁ・・・」

結城「島が見えたぞ」


シン「よし、じゃあ章吾と咲希は船に残れよ」

道流「頭の回らねえ野郎だな、ここ攻められたらまずいじゃねえか」

シン「どう見ても無人島じゃねえか‼‼‼一体誰に攻められるっていうんだよ‼‼カス侍ごときが頭使ってんじゃねえ‼‼‼‼」

道流「んだと‼‼‼たかがクズ忍のくせに俺に意見すんな‼‼‼」

ハル「私が残る、ショーだって全く戦えないわけじゃないから十分でしょ」

結城「なるほどな・・・じゃあ行きますか♪」

リュウ「ヒャッホー‼‼‼冒険だぜ‼‼‼‼」

シン「確かに・・・ここまで胸が騒ぐ冒険なんてのも海賊じゃないと出来ないよな」

道流「いいなぁ・・・章吾の薬探しとはいえ楽しそうだ」






島内西側


結城「・・・とまれ」

シン「・・・何だよ」

結城「あれは・・・家なのか?」

シン「まあ・・・そんな風に見えるな」

結城「突入するぞ」

シン「・・・仕方ない、行くぞ」

カチャ


結城「失礼、世界政府の者だ・・・少々よろしいか?」

・・・・・・


シン「留守・・・か?」

結城「そもそも家がひとつしかないってのは変だよな・・・」

シン「確かに・・・聞いた話だけど人がいるかどうか目でわかるんだよな・・・なら突入する意味無かったよな」

結城「いや、確かに人影は見えたんだが・・・何かに妨害されてるのかはっきりは見えない」

シン「そうなのか・・・ならここに何かいるんだな」

結城「間違いない・・・怖いこと言ってもいいか?」

シン「いや、やめてくれ」

結城「家の外にもたくさん気配を感じる」

シン「やめろって言っただろ!!!!!」






島内東側


道流「おかしいな・・・」

リュウ「どうした?」

道流「植物が一切見つからない・・・生物も一切いない・・・こんな島に藻が本当にあるのか?」

リュウ「さあ・・・どうだろうな、確かにこの時代に植物すらいない島とは珍しい気がする」

道流「洞窟みたいなところがあれば藻くらいはあるかもしれないけど・・・・」

リュウ「じゃあ洞窟を探そう、それしかない」

道流「確かにな・・・仕方ない」

リュウ「こちらリュウ、応答してくれ」


シン「何だよ」


リュウ「島に植物がないから外にはおそらく藻は生えてない、だからそっちも洞窟をさがしてくれ」


シン「確かにな・・・こっちは結城が色々な人の気配を感じるけど実際には人影は一切無いんだ」


リュウ「なんだそりゃ・・・怖いな・・・じゃ、またな」

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最終更新:2012年12月08日 08:53
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