黒泉(発端の章)
その1
「なぁ古泉」
「何でしょう」
「これって、俺宛のラブレター…だよな?」
「ほう、誰からでしょう。みせてくださいね」
「ああ。意外な奴だ。まだなかは見ていないんだが…」
「封筒とはまたまたご丁寧な……」
封筒の表紙「朝倉涼子」
ビリビリッ
「あ……」ポカン
「カス同然の文章でしたね」
「中読んでないじゃないか…」
その2
「あれ、俺のカバンは?古泉、知らないか?確かここにおいてたはず……」キョロキョロ
「中にラブレターが入っていたのでそれごと燃やしちゃいましたよ。先程中庭で」
「え……」
その3
「あのう、古泉君、ここ分からないんだけれど、よかったら教えてくだしゃい…、上級生なのに、私ってば、駄目よね……」
「…その胸の栄養全て頭に回せばもう少し良くなるんじゃないですか」
「ひぇっ……?こいずm」
「ああ、脂肪だらけなので回しても無駄でしたね。すみませんでしたンッフ」
「………」
その4
「おい、お前って俺のこと嫌いなのか?」
「好きと言ったら語弊がありますね。かといって嫌いではアレですし……どっちでも良いんじゃないですか?」
「……」
その5
「……」ジー
「長門さんではありませんか。どうかされましたか?僕をこんな所(屋上)へ呼び出して」
「彼に謝って」
「ンッフ、彼とは?」
「とぼけないで。ここ数日、あなたは彼に対してとても酷い仕打ちをしている。その件について」
「ああ、そのことでしたら、すでに謝って…」
「謝ってない。何故、あなたは彼を邪険に扱う?それは、あなたにとって有益なこと?」
「……さあ?」
「………あなたの考えていることが私には理解できない」ドンッ
「うわあ」ゴロゴロゴロドスン
「…最低」タッタッタ
「……困ったものです」ブシャー「おや、血がこんなにも」ダバダバシュワー
「……別に好きでやってるわけではありませんよ」シャワワー
その6
「古泉!」
「…何ですか」
「って、その頭の包帯は何だ!?」
「……あなたには関係ないk」
「…っ、いい加減にしろ!」ボコォ
「ぐっふ!!?」ドサ
「お前…ここ最近なんかおかしいぞ…!どうしたんだよ、一体…!」
「ぐぇ…えふっ…おぅえ……」ビクビク
「言ってくれよ…、なあ、古泉!」
「う……、死ぬ…ミゾオチに入った…」ゴホゴホ
「…古泉…言わないってのか…?俺達、仲間じゃないか…」
「その仲間にこんな事…あなた…鬼ですか…」ブルブル
「つうか、寝てないで立ってくれ」スッ
「誰のせいですか…」ガシッ フラフラ
「さあ…、どういうことか、聞かせてもらおうか」
「ここまでされたら、後が恐いですね(いろんな意味で)。仕様がない、予定が狂いましたが、いいでしょう」
「予定…?」
「実は――…」
「キョーンー!帰るわよー!」テマネキテマネキ
「あっ。ハルヒだ。すまんかったな、ハルヒ。今行くさ」タタタタ
「あっ…。行ってしまいました…」ポツン
「…どうしてこう…無性に悔しいのでしょうか……」イライラ
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