<Blink Reflex>
[意義]
角膜反射は三叉神経第1枝→三叉神経脊髄路→両側顔面神経の反射である。三叉神経に電気刺激を与えると、その刺激は橋を興奮させ、顔面神経が興奮し、眼輪筋の収縮がおこる。これをR1という。また刺激は三叉神経脊髄路核を興奮させ、両側顔面神経を興奮させる。これをR2という。この一連の検査をBlink Reflexと呼ぶ。
[検査方法]
左側(Ch1)、右側(Ch2)と二つ用意。
両側とも、頬骨に+、目の下に-極を設置。
眼窩切痕に-極をあて(押し付けると痛い)、+は眉を挟んでその頭側にあてる。
最初は5~7mAで刺激。刺激が十分でなければ左右に移動する。
ためし打ちは消去し、10mA程度で5回刺激して波を重ねる。
すぐに慣れが生じるので、1回のStimのあとにStop、Store。
そのあと10秒くらい待ってから次の刺激を加える。
[MarkSet]
最初に反応が見られるのがR1。R1は刺激側にしか出ない。
その後複数の波が見えるのがR2。
刺激と同側を"i"(Ipsi)と名付け、対側を"c"(Contra)と名づける。
aがR2波の始まりで、bがR2の終わり。
つまり、iR2aというと、同側のR2波の始まりを意味する。
R2bにあまり意味はない。R1とR2aで評価を行う。
[評価]
R1:基準値10.6±2.5msec
13msec以上の延長もしくは1.2msec以上の左右差があれば異常
R2:Ipsi(同側) 31±10msec
Contra(対側) 32±11msec
R2aが40msec以上延長しているか、5msec以上の左右差で異常
刺激側別の左右差の上限は8mec
最終更新:2011年05月02日 12:02