2011/09/04
通常筋は複数の神経根支配を受けているが、
長母趾伸筋はL5の神経支配を強くうけている
(神経内科ハンドブック)
----腰椎の変性疾患
椎間板症、ヘルニア、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症、変性すべり症など
椎間板ヘルニアの症状
L5/S1=S1神経根障害
[運動障害]足関節の背屈障害、つま先立ち困
難[感覚障害]臀部から大腿外側、下腿外側、外顆に放散する痛み
L4/5=L5神経根障害
[運動障害] 母趾背屈障害、足関節背屈障害
[感覚障害] 大腿外側、膝関節下部から母趾への放散する痛み
[腱反射] 変化なし
L3/4=L4神経根障害
[運動障害] 大腿四頭筋の筋力低下
[感覚障害] 大腿部の前外側から膝部の痛み・しびれ
L5,S1の神経根障害を坐骨神経痛と呼ぶ。
Lasegue兆候=40度医所の股関節の屈曲で下腿後面に痛みが走れば陽性。
femoral nerve stretch test=(L2),L3,L4の神経根障害または大腿神経の圧迫で出現。伏臥位で膝を曲げ、さらに股関節を伸展させると大腿前面に痛みが出現。
(参考:Clin Neurosci Vol27、No.6 p616)
頚椎症に対する手術
<Clinical Neuroscience Vol.27 No.6 627~660(34)>
- 頚椎症の治療。『前方除圧固定術』。
- 首の前方から切開し椎体を前方からドリルで切除
- 除圧だけに留める方法『前方除圧術』もある。固定しないから可動性が保てる。
ただし適応は限られる。
- 前方からのアプローチの弱点は固定した時に、その上下のヘルニアの障害が
出やすくなること。可動性がなくなること。
- 前からのアプローチは出ているものを取る治療。後ろからのアプローチは
広げる方法。神経根改善の点では両者に差はない。
- 後方からのアプローチは傷が大きい、筋障害による疼痛が強い、再発がある、
が十分な除圧が可能。
- 後方からのアプローチは椎間板を温存できる。直視下に除圧できる。
- 後方からのアプローチで内視鏡的なのもあるけど、視野は狭く適応は限られる。
最終更新:2011年09月04日 18:51