迅速ACTH試験(ラピッド・テスト)
- コートロシンは合成ACTH製剤であり、副腎皮質を刺激しコルチゾールを分泌させる。
- 副腎不全を疑う場合…低Na(高K)、意識障害、好酸球↑
- スクリーニング目的に朝の採血でコルチゾール基礎値を測定してからでもよい。
- 基礎値は朝7時~9時ごろが良いため、負荷前=基礎値と代用するのであれば、朝ご飯を延食として、その時間帯にこの試験を行うとよい。
コートロシン(0.25)1A、
血清スピッツ3本(負荷前、30分後、60分後)
EDTA2Na 3本(負荷前、30分後、60分後)
(以下、コートロシンの添付文書より)
方法
(1)注射前少なくとも30分は安静とした後、前採血(a)する
(2)コートロシン注射用0.25mg 1アンプルを筋注又は静注する。
(3)注射後30分及び60分に採血(b)する。
(4)a とb の血中コルチゾールを測定する。
判定
(1) aの約2倍以上(又はaより10μg/dL以上)増加した場合を正常と判定する。
(2) 増加がみられないときは、副腎皮質分泌予備能が低下しており、副腎皮質機能不全が疑われる。
(3) ただし、迅速ACTH試験だけでは原発性副腎皮質機能不全と続発性副腎皮質機能不全の鑑別はできない。
(4) これらを鑑別するためには、コートロシンZ筋注0.5mgによる続発ACTH試験を行うか、迅速ACTH試験での血中コルチゾール測定と同時にACTHの基礎値を測定することで鑑別が可能である。
最終更新:2011年02月09日 10:15