通信の仕組み
-
DCE(データ回線終端装置)
-
データ通信において、コンピュータなどの機器から送られてきた信号を通信回線に適した信号に変換したり、その逆を行ったりする装置です。
-
アナログ回線に接続するためのDCEが「モデム」
-
デジタル回線に接続するためのDCEが「DSU」
-
スプリッタ
-
一つの電話回線で、電話とADSL接続を同時に利用するために、音声信号とデータ信号を振り分ける装置
-
ADSL
-
既存の電話回線を利用して、インターネットサービスプロバイダ(ISP)からユーザへの下り方向で最大50Mbps、上りで最大3Mbpsという高速通信が可能
-
アナログ電話とデータ通信とで使用する周波数帯域を分けることによって、両者の同時利用を可能にしている
-
DSU(加入者回線終端装置)
-
ISDNや高速デジタル回線を用いるとき設置されるDCE。デジタル信号や速度の変換を行う。
-
DTE(データ端末装置)
-
DCEを通じて、実際に通信を行う機器のことをいう。
-
通信機能を備えたコンピュータ
-
ルータ
-
通信端末
-
電話
-
FAX
-
同期制御
-
データを正しく伝送するために、送信側と受信側の間でタイミングをとることを同期という。
-
非同期式
-
調歩同期方式
-
送信する文字ごとに先頭にスタートビット「0」、末尾にストップビット「1」を付加して伝送する方式をいう。
-
1文字8ビットの場合、2ビット付加するので、合計10ビット必要になる。1文字単位で伝送するため低速通信で用いられる。
-
同期式
-
キャラクタ同期方式
-
送信する連続データの前に、同期を示す「SYN」という制御キャラクタを付加して伝送する方式。
-
通常、同期の認識を確実にするために、2個以上のSYN符号を付けて伝送する。
-
ベーシック手順の伝送制御手順に用いられる
-
フラグ同期方式
-
伝送するデータブロックごとの最初と最後にフラグパターン「01111110」を付加して、データの区切りを示す方式。
-
伝送データは、文字だけでなく画像データなどほかの異なったビット長の符号も送ることができる。
-
HDLC手順の伝送制御手順に用いられる
-
誤り制御
-
データ伝送を行うと、その間にさまざまなひずみや雑音が生じる。
-
その影響でデータの値が変化してしまい、データに誤りが生じることがある。
-
これをビット誤りといい、これを見つけるための誤り検査や誤り訂正の方法がある。
再送訂正方式
ビット誤りを検出し、再度データを伝送する方法として「パリティチェック」と「CRC」がある。
-
パリティチェック
-
伝送されるデータ(ビット列)にパリティビットを1ビット加え、各データ列の「1」のビットの数が偶数、または奇数になるうようにパリティビットを調整する。
-
伝送するビット列の「1」の個数が奇数になるようにパリティビットを調整することを奇数パリティ、偶数の場合、偶数パリティという。
-
CRC
-
伝送されるビット列にある桁数のビットを加える。(このビット列を冗長ビットという)
-
この検査によって、1ビット誤りだけでなく、連続誤り(バースト誤り)を検出することができる。
その他、、
-
ECC
-
メモリに間違って記録されている値を自動検出し、正しい値に訂正することによって、システムの正常な動作を保つ
-
メモリアクセスの信頼性を高めるための方式
自己訂正方式
水平垂直パリティチェック
-
垂直パリティ
は、各データ列に1つのパリティビットを付加する方式
-
水平パイティ
は、伝送するブロック単位ごとに各データの同じ位置
-
1つのブロックに1文字分のパリティデータが作られたことになる。(このデータをBCCという)
-
1ビットの誤りならば検出し訂正可能だが、2ビットの誤りは検出できるが訂正はできない。
|
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
|
データ1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
|
データ2
|
1
|
1
|
0
|
0
|
0
|
1
|
0
|
0
|
|
データ3
|
0
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
|
データ4
|
0
|
0
|
1
|
0
|
0
|
1
|
0
|
1
|
|
データ5
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
|
データ6
|
0
|
0
|
0
|
1
|
0
|
0
|
1
|
1
|
|
データ7
|
0
|
1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
0
|
1
|
|
データ8
|
0
|
0
|
1
|
1
|
1
|
0
|
1
|
1
|
ハミングコード
-
情報ビットのほかに数ビットのチェック用のビットを付加することで、所定の計算を行い、ビット誤りを起こした位置を検出し自動訂正する。
-
2ビットの誤りは検出できるが、訂正はできない。
伝送制御
-
同期制御(前述)
-
誤り制御(前述)
-
回線制御
-
モデムやDSUといったDCEの監視制御、交換回線における回線の接続と切断を行う
-
データリンク制御
-
通信相手を確認し送受信者との間に物理的な伝送路(データリンク)を確保して、データ伝送ができるようにする(データリンクの確立)
-
伝送制御手順
1.回線接続(回線制御)
2.データリンクの確立(データリンク制御)
3,データ転送(同期制御、誤り制御)
4.データリンクの解放(データリンク制御)
5.回線切断(回線制御)
--伝送制御手順は、3のデータ転送の手続きのこと。
ベーシック手順
10種類の伝送制御キャラクタを使用したキャラクタ同期方式。
-
「SYN」という制御キャラクタをデータの先頭から2つ以上連続して伝送することで、送信先と同期をとる。
-
また、データ内の文字はブロック単位で伝送し、受信側は、正常であれば「ACK」、異常であれば「NAK」の応答を行う。
-
コンテンション方式
-
ポイントツーポイント方式で接続されている場合に用いられる
-
送信要求を早く出した方が主局となる
-
送信側が受信側に「受信可能か」を問い合わせ、受信側から「受信可能」を受信したときデータを送る
-
ただし、偶然双方が同時に送信要求を出した場合、データが衝突するため、時間差をつけ再度送信し、衝突を避ける
-
ポーリング/セレクティング方式
-
マルチポイント方式のように1本の回線から多くの端末が接続されているときに用いられる
-
ポーリングは、ホスト側が背鵜族されている各端末に「送るデータがあるか」を聞いてまわる方式
-
セレクティングは、ホスト側からある端末に送りたいデータがあるとき、その端末に「受信準備OK」を確認する方式
HDLC手順
-
フラグ同期方式で同期をとり、高速なデータ転送を行う。
-
データはフレーム単位で伝送する
-
CRC方式による高度な誤り制御を行うので、コンピュータ側のデータ伝送の信頼性はベーシック手順より高い
-
データの連続送信ができ、複数相手と同時通信も可能
無手順
-
非同期の調歩同期方式で、打ち込んだデータがそのまま通信回線に流れる
-
ビット同期方式で各文字列の先頭と末尾にスタートビットとストップビットを付与し、1文字単位で伝送する
-
誤り制御を持たないため、「たれ流し」
-
打ち込んだデータがそのまま流れるため、会話型のサービスに適している
最終更新:2009年08月24日 23:18