アッシャ王国

 政治形態:王政
 国家元首:アッシャ23世
 総人口:約35万人




概要:

大陸の南東に位置する中規模国家。
国の歴史は古く、成立年代だけで言えば世界でも有数の歴史を誇る。
気候は温帯夏雨気候に属し、夏は降水量が多く高温湿潤、冬は乾燥するが寒さはそれ程厳しくない。低地では照葉樹、高地では加えて落葉樹、針葉樹もみられる。
南東は湿地帯となっており、リザードマン種族の群棲地があり、基本不可侵ながらも時折交流がある。
住民の気質は基本的には質素かつ朗らかであり、異種族にも寛容である。但し、現在は戦争直後という事もあり、多少よそ者に対する警戒心が強くなっている。

政治:

基本は世襲の王政であり、王は代々一族の中でシャーマンとしての能力が高いものが、「王の選定」と呼ばれる試練を受けることで決定される。(試練の内容は不明だが、毎回少なくない数の王族が命を落としている)
しかし、必ずしも世襲に拘りを見せず、適したものが現れない場合養子等が跡を継ぐ事もある。
この国に於いて王は象徴的な意味合いが強く、実際の政治を行っているのは官僚や貴族たちであるが、王の発言権は強く、例えそれが莫大な利益を生む行為であろうとも、王の一声で中止となる事は少なからず存在する。

経済:

 主な収入源は農耕と林業であり、平時の自給率は180%を超える。また、アッシャの麓にある鉱山では、比較的豊富な金属が採取される。
 それ以外では、エイジル山脈の固有種である巨大蛾の繭から取れる糸で編まれた織物は、アッシャ絹と呼ばれる最上級の布地として、高額で取引されている。
 経済状況はけして裕福とはいえないが、この自給率の高さが先の戦争では軍事的に有利であった隣国の侵攻を食い止める一つの要因となった。

軍事:

 白の騎士団と呼ばれる重装騎兵騎士団と、黒の騎士団と呼ばれる皮鎧で身を包んだ軽装騎士団が中心となる。
 白は主に王都と王城の警備が任務であり、黒は王都西に広がるエイジル山脈のアッシャ絹の産地、及び聖域と呼ばれる禁則地の警備を行うのが任務である。
 その他、先の戦争で武勲のあった一介の傭兵が叙勲を受け立ち上げた、アッシャ遊撃隊と呼ばれる部隊が、戦後の国内の治安の一端を担っている。
 専属の軍隊は少数であるが、民衆の自分たちの土地や森を守ろうという気概は強く、指揮は高い。
 ちなみに白黒の呼称は、シャーマン能力者の多い重装騎兵騎士団の鎧が銀製であることと、主に森で活動する為に、匂い消しと虫予防に薬草に浸された皮鎧が、黒く見えることに由来する。 

宗教:

 国教は存在しないが、土地柄マーファ信仰が最も広く信仰されている。
 しかしそれより多いのが、時に女王信仰とも呼ばれる精霊信仰であり、その所為かこの国ではシャーマンの素質を持つものが生まれる率が他地域より格段に多くなっている。
 とは言えその性質から他宗派にも寛容であり、王都にも同じ規模の5つの神殿が存在している。

建国:

 かつてこの地には広い砂漠が広がっており、其処には一匹のエンシェント・ドラゴンが存在していました。
 神話の時代に起こった戦に参加していた竜は、その時受けた神々の呪いで永遠に命を永らえ、病で体を蝕まれ続けると言う罰を受けていました。
 竜の苦しみと怒りは大気を焼き、大地を枯らし、その周囲を死の砂漠に変えていきました。
 そんな折、一人の偉大なシャーマンが竜のいる地へ赴き、竜の心を開きその病を癒したと言います。竜は安らぎを得ると同時にその命を終え、その遺骸はシャーマンにより、エイジル山脈に葬られ、シャーマンは竜を弔う為、その地を守護するものとなりました。
 その後砂漠だった土地は、見違えるほど肥沃な土地となり、やがて砂漠に追いやられていた人々が集まり、今の国になったと言われています。


重要人物:


○アルベルト・クリューガー(四十代前半・男性)
 外見年齢30代後半。身長188センチ。短髪の黒髪と黒い瞳の、体格の良いがっしりとした男性。
 アッシャ王国第3騎士団(通称・アッシャ遊撃隊)の隊長を務める、元傭兵団長。
 豪快かつ大らかな性格で人当たりも良いが戦士としての腕は確かで、先のシエルク王国との戦闘に於いては、シエルク第2重装騎士団の騎士団長を一騎打ちで下し、その功績により騎士として叙勲を受けた。

○シャスター・ブルーム(32歳・男性)
 外見年齢30代後半。身長172センチ。薄茶色の髪と緑色の瞳の、中肉中背の男性。
 アッシャ王国第三騎士団の副隊長にして、マイリーの神官戦士。
 温和で落ち着いた風貌で性格も外見通りではあるが、戦いに確固たる信念を見出しており
、設立から現在までの遊撃隊の性質を決めた大きな要因の一つとなった。
 神官戦士としての腕もさることながら知識も豊富で、集団戦に於ける指揮にはかなりの腕を持つ。ちなみに趣味は料理。

○ネル(年齢不詳・女性)
 外見年齢20代後半。身長182センチ。長いストレートの金髪に浅黒い肌、菫色の瞳の、背の高い女性。
 アッシャ王国第三騎士団の副隊長にして、僻地戦、ゲリラ戦を得意とする。
 寡黙で物憂げな美女であるが嗜虐趣味があり、知らずに声をかけた男性が朝泣き濡れつつ街へ逃げ戻る風景はそろそろ日常茶飯事となっている。


○国王アッシャ23世(92歳・女性)
 70年以上アッシャを治める、老女王。丁寧に結わえられた白髪と、黒い瞳の女性。
 自然との調和と安定を旨とする、アッシャに似つかわしい優しげな風貌の老人であり、寛容で包容力のある懐深い人物であるが、戦いに於いて躊躇を見せる程易しい人間ではない。
 かなりの高齢でありながら知性の衰えはなく、その強大なシャーマンの能力で国内における絶対的な発言権を維持し続けている。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年02月01日 22:03
添付ファイル