裁判について

自分はアメリカの制度について良く知らないのでほとんど抜粋になるのだが仕方ない。


マイケルの弁護士が雇った私立探偵Anthony Pellicanoに、少年の実父(CHとします)が、 少年の義理の父(SC)に(当時、少年の実母はすでにCHと離婚していて、再婚したため少年は 実母と義理の父と生活していた)マイケルを陥いれて金を巻き上げてやるという計画を電話でしゃべりそれを、義理の父が録音していたもので、その録音内容が公の記録になっています。


CHとSCの電話録音記録

実父CH「俺はマイケルとは仲が良かったんだ。友達だった。彼が好きだったし、尊敬してもいた。 彼が俺に電話をかけてくるのを止めた理由などないはずなんだ。 この間マイケルに電話し、彼との関係から俺が何が欲しいのかをはっきりと告げてやったんだ。 もちろん何を言うべきか、何を言ってはいけないか何度も練習したさ。」

義理の父SC「君をそんなに怒らせるとはジャクソンが一体何をしたって言うんだ?」

CH「彼は、俺の家族をばらばらにしたんだ。俺の息子はやつの力と金に魅せられてしまっている。 俺は、マイケル・ジャクソンに対して行動することに決めたんだ。 もうすでにすべて計画されている。他の人間も関わっている。皆準備万端、自分の位置について俺からの電話を待っている状態だ。俺がやつらに金を支払ったんだ。 俺だけの計画ではなく、やつらとの共同でのある計画に従って、すべての事が運ばれるだろう。 俺が電話しさえすれば、この男(CHの選んだ弁護士Rothman)は視野にいるすべての人間をやつが出来うる限りの悪魔のようにひどく汚い冷酷な方法で、破滅させるだろうよ。 俺はやつにそうする権利を完全に与えたんだ。これを、やりおおせたら大もうけさ。 俺が失敗することはあり得ない。すみからすみまで、この計画をチェックしたんだ。 俺は欲しい物すべてを手にする。反対にやつらは永遠にすべてを破壊されるだろう。 元妻は、息子の親権を失い、マイケルのキャリアーは終わりだ。」

SC「それが子供のためになる事なのか?」

CH「的外れな事を言うな。この計画は誰もを打ち砕き、破滅させるだろうよ。
もし俺が欲しい物を得られないなら、皆殺しさ。」

Redemptionによると、CHはマイケルが自分の家に息子と遊びにきたりしていた時はたいそう愛想が良く、何回目かの訪問時にマイケルに「そんなにこの家が気に入っているなら自分と息子のために新しい大きな家を買ってくれませんかね?」と言ったそうで、その事をきっかけにマイケルはこの父親に疑問を持ち、彼の家を訪れる事をやめコンタクトも止めたそうです。 少年とは実母と一緒の時に遊ぶようにしていたそうで、それがCHに息子や家族をマイケルに盗られたという嫉妬を生み、金欲しさもあいまって恐喝の計画を思いついたそうです。

ここらへんは有名なのかな?それで

93年8月4日CHとロスマン、少年が、私立探偵ぺリカノとマイケル本人に会い、性的虐待の容疑をマスコミにぶちまける代わりに、$20Million支払えと言う要求をしましたが、マイケルはこの要求を、即拒否しそのかわりに急遽、弁護士や私立探偵らの法律チ-ムを結成しました。

8月9日に再びロスマンの事務所でロスマンとぺリカノが会い、マイケル側は「少年と実父が過ごす時間を自分がいくらか奪ったことに対して償う気持ちとして、親権裁判を解決する手助けとして$350000だけは払ってもいいが、性的虐待の容疑は一切自分には覚えがないことなので、$20Mなどは支払うつもりはない」と主張し、交渉は決裂。

恐喝と分れば、反対にCHが刑務所行きですから。 この他にもぺリカノらが集めた無実の証拠はものすごい数で、少年自身のマイケルとの間になにも変な事は起きなかったと言う証言さえ含まれていたのに、どうしてマイケル側は示談を決断したかですが、これには非常に複雑なUSの法制度が関わっています。

「示談」は有罪の事ではない。

それはアメリカは、民事訴訟の場合普通の市民が裁判官の指導のもと、法廷で検察、弁護双方の証拠を検証し裁定する陪審員制度は多くの危険をはらんでいる。陪審員も人間であり感情があるわけで、特に民事の場合は最終目的がお金なので、陪審員も被告の命や人生が懸かるような刑事の判決とは違って、金持ちの有名人や大企業が被告の場合、どうせ金持ちなんだから少しくらい払えばいいさと同情し、原告有利に裁定する事が多い。
 しかも民事は刑事と違い、あらゆる証拠証人を法廷に持ち込む権利が原告側にある。(刑事は本当に重要な証拠だけを裁判官が法廷に持ち込むことを決定する)(つまり民事の場合いくらでも嘘の証人を呼ぶことができる)

さらに刑事では状況証拠のみで有罪にすることは許されないが、民事ではOKなので、持ち込まれた証拠がすべて状況証拠に結びつき圧倒的被告不利である。(やられたといわれたらそれで終わりと言っても仕方ない)
有罪判決が刑事は12人全員一致でなければならないが、民事は51%の陪審員が同意すればOKである。*したがって弁護士は民事では極力裁判まで行く事を避け、示談で済ませようとする傾向がある。

裁判で負けて膨大な額払うより、示談で払う額のほうが圧倒的小額だからです。
 この間のマイケルの示談書のリークでも分るように「金は払うが罪を認めたわけではない」と示談時にはっきり明記しているので、示談=罪を認めたことにならないのは法律関係者の間では常識です。
民事での有罪は刑事に比較し格段に簡単で、しかも子供の性的虐待容疑では陪審員の同情は当然幼い子供に向けられます。



ほかにも
マイケルの場合は民事訴訟を最初に起こされて、それも小児虐待容疑という刑事にも関わる深刻な訴えなので、民事のあとに刑事訴追が待っています。通常は「刑事と民事が同時に同じ問題で起こされた時は、被告は刑事裁判が終了するまで民事裁判の開始と、民事における証拠開示を避ける権利がある」のに、マイケルの場合はそれが無視された。

1. 刑事裁判で証言する事をなぜ拒否したのか?
民事訴訟で示談にしても、刑事裁判で少年や実父が証言する権利はあった。それなのにどうして彼ら家族は示談金だけもらったら、刑事裁判で証言する事を拒否したのか?
検察はむしろ、土下座したいほど家族に証言して欲しかったのだから、刑事裁判をして徹底的に自分の子供を性的に虐待したような犯人を追い詰め、牢屋に入れ、正義をくだす絶好のチャンスだったのにCHはそれを拒否した。正義より金を求める親がいるだろうか?
マスコミはこの10年繰り返し、マイケルは金で家族を黙らせたと言うが、上記の理由で、家族の方が自分で選択して沈黙したのだ。刑事裁判で証言できたというのに。


2. 始めの$20Mをマイケルがなぜ拒否したか?
もし、マイケルがこの家族を金で黙らそうとしていたら、どうして最初に極秘のうちにロスマンから$20Mの申し込みがあったときに拒否したのか?
もしマイケルが自分にやましい事があったら、この時点で払っていればそれですべて終わりだったはずだ。それなのにマイケルは即座に拒否し、その結果全世界に報道され、検察に自分のプライベートな部分の写真を撮ることに同意するというような、マイケル自身も世界中に「自分の人生で最も屈辱的な経験に耐えねばならなかった。」と発表した程の屈辱に耐えてまで、なぜ裁判で闘う意志でいたのか?もし示談金ですべて済ますつもりなら、こんな屈辱を経験する前に示談にしたはずではないだろうか?


3. マイケルは刑事裁判を望んでいた
マイケル弁護団が、あくまで闘うつもりで民事が最初だと圧倒的に不利だから、刑事裁判を最初にしてくれと裁判官に申し立てていた事実をどう説明するのか?
どこの世界に自分が本当に犯罪者だとしたら、示談にできるのに刑事裁判を先にしてくれと言う人がいるか?それこそ、マイケルが無実だった証明ではないか?


4. 検察はなぜ起訴しなかったのか?
検察は、証人無しでも証拠や他の証人がいれば、マイケルを刑事で起訴できたのに、どうしてCH親子が拒否したから起訴できなかったというのか?それこそ、例のプライベートの写真と少年の証言書類を証拠として使えばよかったではないか?
小児性愛者と呼ばれる者達は精神医学上、常に行動しその被害者は相当な数にのぼると言うのが定説なのに、なぜ検察はたった一人の証人しか見つけられなかったというのか?
何百万ドルと言う膨大な捜査費用を使った大捜査の後で、たった一人とは。

写真は事実はまったく一致しなかったそうで、ヘラルドも番組でマイケル担当弁護士のジョニー・コクランから聞いたと述べていましたし、他の新聞も一致しなかったことを当時スクープしています。

当時マイケルの警備員や、元メイドたちがマイケルが子供たちと不適切な事をしているのを見たとタブロイドやTVでしゃべったりしていましたが、すべて金目当てで、正式な証人にさえなりえないことが証明されましたし、後に彼らとの裁判でもマイケルが勝利し、彼らは賠償金を払う羽目になり、自己破産して責任を逃れました。
 またどうしてこれほどSB DAがマイケルを目の敵にするかというと、DA(検察)はこの93年の大捜査で、マイケルを犯罪者として起訴できると予想していたのに、調べてみたら何も出てこなくて、大捜査で何百万ドルという州民の税金を浪費してしまい引っ込みがつかなくなったから、マイケルを無実とは認めず、限りなく灰色に近いような発言をこの10年繰り返してきたと言われています。


 SB検察から不当な起訴をされたDr.サンドラムも、DAがSBのパーティで、「あのNi****(黒人を侮蔑する差別用語)を、サンタイネイツから追い出してやる」と話していたのを聞いたとMJJFのインタビューで答えていますし、白人高額所得者が圧倒的なSB(サンタバーバラ)で、マイケルのような大金持ちの黒人が居住している事が気に食わないのだとか、ネバーランドの広大な土地がSBの主要産業であるワイン畑に最適だとかで、SBワイン産業の重鎮達と組んで、ネバーランドをマイケルが離れることを希望しているとも噂されています。
Dr.もインタビューで答えていましたが、DAやSB検察は93年の捜査の結果マイケルが無実である事を知っていて、今回の起訴をしたということです。

FBIを除き警察に対する評価はきわめて低い。

捜査が異常であった。

マイケルの両親宅の捜査は祖父の葬儀列席の留守宅を狙ったものであり、家の中はメチャメチャにされ、事件とは全く関係のない物までが押収された。

全裸写真を強要するなど興味本位とも思われる捜査が続いた。

13歳の少年の証言だけで刑事事件として起訴しようとした。

証拠がないため関係者に対する過剰とも思われる取り調べがされていた。


アメリカには日本のような検察制度はない。日本では起訴・不起訴は検察という専門家が決定し、起訴された場合はほぼ有罪。それだけ検察の責任が重いのである。
(ちなみに日本ではマイケルの場合のように確実な証拠がなければ起訴すらできないであろう)
アメリカでは起訴・不起訴は陪審員が決める。刑事事件としての捜査が始まれば陪審が開かれ、検察側だけが証拠を並べ起訴・不起訴の決定を陪審に図る。
被告側の反証は一切許されないので、実際は検察の意図で左右されてしまうのである。起訴されても無罪が多いのはそのためである。
つまり、検察には責任がないので日本とは全く異なる

制度上の違いから検察官も有名人になりたがる。検事が政治家としてよく立候補することからも日本の感覚とは異なる。
このマイケルの件で起訴ができれば(無罪であっても)法廷の様子がTVに流される事から有名人になれるチャンスだった。強引な捜査を強行した背景にはこういった要素を見逃がせない。
少年の和解によって一番悔しがったのは検察と言われている。真実が明らかにならなかったというだけの理由ではない事は言うまでもない。



アメリカの弁護士事情(高額報酬を得るためなら手段を問わない点がある)

成功報酬として和解額の3割以上をとってしまう。アメリカで和解金が高額化しているのもこういった事が含まれる。

真実発見よりも弁護士のための訴訟が社会問題となっている。


裁判所への不信

民事訴訟は通常1年以上待たされて開始されるのに本件では数ケ月で始まった。異例の取扱と言われている。

通常、民事事件の証言が刑事事件に不利にならないよう配慮されるが、この件では並行する事態となっていた。

金目当ての証人の続出

金銭の支給を条件に法廷の証人として出廷する人が多い。日本では2万円もらったという事で証人としての信用性が否定されているが、アメリカでは莫大な金額が飛び交う。

疑惑発覚当初から金銭トラブルのあった人々によりマイケルに不利な証言が続出した。
最終更新:2008年01月14日 15:32