AmazingGrace|ジョンニュートン

「キリスト教人物伝:ジョン・ニュートン」 


「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」ヨハネによる福音書3:16

Amazing Grace How sweet the sound
すばらしい恵み  なんてやさしい響きなのか
That saved a wretch like me
その響きが私のような惨めな人間を救ってくれた
I once was lost but now I’m found
一度は道を踏み外してしまった私が今救い出され
Was blind but now I see
生きる意味を見出せた


 この詞は、誰でも一度は耳にしたことがある“Amazing Grace”というGospelです。世界中の人々から愛されている賛美歌ですが、それがどのように誕生していったかは知られていません。

 あの有名な讃美歌「アメージング・グレイス」を作詞したジョン・ニュートンという人を紹介します。
この「アメージング・グレイス」という讃美歌は、ドラマ「白い巨塔」のテーマソングになったり、白血病のために亡くなられた歌手の本田美奈子さんが熱唱したことでもよく知られるようになった名曲であります。この讃美歌を作詞したジョン・ニュートンの母親は、熱心なクリスチャンでありました。彼女は息子が牧師になることを願い、3才の頃から聖書を教え始めたと言います。けれども、彼が6才の時に彼の母親は亡くなってしまいました。大きなショックを受けた彼は、反抗期を迎えると共に、非行に陥り、学校も退学、船乗りになり、 放蕩にふける青年期を送ったそうであります。そして、乗船する船を次々に変えて、ついに行き着いたところが奴隷売買という仕事であった、と言うのです。1748年3月10日、彼はアフリカからイギリスへの帰路の途中、大嵐に出会い、船が難破寸前という状況に遭遇します。その時、彼は自分の口から想像もしなかったような言葉を発したのでした。「神様。あなたが本当におられるのなら、この私を助けて下さい。私の生涯を全てあなたに捧げます」こう必死に祈っていたそうであります。嵐が去り、彼は助かりました。その後、彼は奴隷船の船長に昇格したそうですけれども、まもなくその仕事から離れ、クリスチャンとなり、嵐の中で祈り誓ったように、その後の人生を、ただひたすら神様に捧げる決心をしたのであります。実際に彼は、39才の時に英国国教会の牧師となり、イギリスで神様の恵みを取り次ぐ者として神様から用いられたのでした。この「アメージング・グレイス」という讃美歌は、罪の中に陥っていた、救いようのない自分を、罪の中から引き上げて下さった驚くべき神様の恵みを歌った賛美歌であります。

 この「Amazing Grace」という賛美歌は、日本語にも翻訳されて、聖歌や讃美歌第2編、あるいは讃美歌21にも納められています。直訳すると、こういう歌詞であります。「アメージング・グレイス。おどろくばかりの神の恵み。なんと、うるわしい響きだろう。この恵みは私のように挫折し、滅びようとしている者までも救う。私はかつては失われていた者、しかし今は見つけていただいている。かつては目が見えていなかった者、しかし今は見えている。」

 この讃美歌は、こんな自分が救われた、その驚き、恵みを歌っているのです。そして、これはジョン・ニュートンだけの歌ではなくて、私たちの歌でもあると思うのです。私たちもかつては神様と無縁の生活をしていました。神様の愛を踏みにじり、滅びの道を歩んでいたのであります。けれども、ある日、不思議な仕方で神様のもとへと呼び戻されたのです。滅びから救いへと、暗闇から光へと導かれたのであります。これが神様の愛なのです。本当に驚くばかりの恵みとしか表現できません。

 晩年になり、彼はいつも口癖のように語っていたことがあったといいます。それは、
「私の記憶は、ほとんど薄れてしまった。しかし、2つの事だけははっきりと記憶に残っている。一つは私が途方もない罪人であったという事。もう一つはキリストは途方もなく偉大な救い主であるという事。」
 彼は驚くべき神様の恵みを証ししつつ、82才の生涯を閉じて天に召されました。しかし、彼の詩は、今も私たちに新鮮な感動を与え、神様の恵みを語り続けています。

 もしかすると、あなたは、今、神様から遠く離れて、神様と無縁の生活をしているのかもしれません。今、人生の嵐の中で、救いを求めて、必死で藻掻いているのかもしれません。自分自身を見つめて、「こんな罪深くては、もう自分は駄目ではないか」と人生を諦めかけているのかもしれない。けれども、今からでも大丈夫です。神様は驚くべき恵みで、あなたを包み込んで下さいます。「あなたの罪を贖い、あなたを滅びから救い出すために私は御子を十字架に送った。私にとってあなたは、それほどまでに価高く、尊く、絶対に失われてはならない、誰にも替えがたい宝物のような存在なのだ。もうあなたは過去の失敗や汚れや罪に、くよくよしながら生きなくてもいい。それらは全部、御子の十字架によって洗い流された。だから、あなたは勇気を出して、諦めないで、もう一度、やり直してみなさい。私のもとで新しく生きてみなさい。」神様は、驚くべき恵みで、私たちを包み、励まして下さるのであります。あなたも、この神様のもとに、思い切って飛び込んでみませんか。


ソンソルナム氏



ノ・ムンファン ゴスペルシンガー

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最終更新:2012年05月24日 18:14
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