織田信長、豊臣秀吉、徳川家康よりも先に天下を争った二人の天才がぶつかった川中島の合戦。 この川中島の合戦にて武田信玄と対立した上杉謙信。 彼は仏門に入った故に独身を貫いたとされるが、 謙信ゆかりの地である越後には、こんな話が伝わっているという。 実は上杉謙信には末姫(すえひめ)という思い人がいたということ。 末姫は武田ゆかりの武将へ政略結婚で輿入れしていった。
謙信は敵側の人間になってしまった彼女を、彼なりに愛していたに違いないということを…。 謙信と末姫の恋は今、一人の学者によって真実を明らかにされようとしていた。 末姫は果たしてどの武将の妻となったのか。 何故謙信は彼女を生涯にわたって愛し続けたのか。 これは、この物語を紐解いてゆけばわかるかもしれない。

人物設定
上杉謙信 春日山城の主でこの話のヒーロー的存在。 川中島の戦いで武田信玄と死闘を繰り広げる一方、甲斐に嫁入りした最愛の女性・末姫の身を密かに案じていた。やがて武田信玄が死去し、末姫を取り戻そうとするが、その矢先織田信長との戦いに巻き込まれてゆき、やがて・・・。

末姫
上杉家と越後の制圧を巡り対立していた豪族の娘。 敵と教えられていた上杉家の養子となった謙信と恋に落ちるが、政略結婚により、甲斐へ移り住み、謙信との関係を虚しく引き裂かれてしまう。 五度にもわたる川中島の戦いが起こる度に上杉を恋い慕っていたことを理由に武田の女達から嫌がらせを受けても謙信への愛を捨てる事はなかった。 やがて武田が亡び、上杉の敵が織田に代わってから数月後、謙信の訃報を知り、 彼の跡を追うために自害し果ててしまう。 謙信と末姫の家が和解したのは、それから時が流れ、徳川の世となってからだったという。

タグ:

謙信と末姫
最終更新:2007年04月19日 15:00