プリンセスメゾン
DVD主人公の沼ちゃんこと沼越幸は、高校卒業後、居酒屋で8年間正社員として働いている。ぼろぼろのアパートに住みながら、マンションを買うという夢のために毎月しっかり貯金。ある日、チラシを見て知ったモデルルームに出かけ、持井不動産の面々と出会うーー。
原作を読んだうえでこのドラマを見ると、とにかく構成のうまさにうならされる。たとえば、原作では沼ちゃんと交わらない存在の「女性のマンション購入をサポートする会」。ドラマでは沼ちゃんをこの会の勉強会に参加させた。これによって、お見合い結婚
DVDあまり感情を表に出さない沼ちゃんが、マンション購入を本気で考えていること、投資目的などではなく純粋に自分が住みたい家を探していることを視聴者にわからせた。
また、原作ではモデルルーム見学でモブの女性が発した「このトマト缶おいしそー」というセリフがドラマでは沼ちゃんのものとなり、沼ちゃんと持井不動産の人々をつなげるのにひと役買ったりもする。
そもそも、原作では第1話冒頭からモデルルーム見学の常連である沼ちゃんが、ドラマでは開始13分経ってから、初めてのモデルルーム見学に出かける。プリンセスメゾン
DVDスタート地点からして違うのだ。沼ちゃんを常連にしなかったのは、彼女を視聴者と同じ状態におき、より親近感をもたせるためかもしれない。
他にも挙げていけばきりがないが、じつに自然に、お見合い結婚
DVD効果的に原作が再構築されている。原作では沼ちゃん以外の女性たちの物語もかなり多く描かれ、沼ちゃんがまったく登場しない回もあるため、連続ドラマにしたときどうなるのだろう?
と思っていたが、この先もかなり期待できそうだ。