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止まらぬ世界金融危機

政界金融危機が止まらず、米政府は経営再建中の銀行大手シティグループと保険大手アメリカンインターナショナルグループ(AIG)への追加支援を決めた。
政府関与を強めて事態の鎮静化を狙うが、再建のめどは立たない。危機の背景にあるクレジットデフォルトスワップ(CDS)取引の清算も進まず、市場の不安は消えていない。
自己資本規制が貸し渋りを招き、世界経済は一段と深刻さを増している。

シティグループとAIGは政府の出資割合が高まり、実質的に国有化あるいは政府管理状態へと進んできた。

ブッシュ前政権の見通しの甘さか

当初政府融資を提供したころは、政府はあくまでも「貸し手」という感じであったが、追加融資が膨らむにつれ、政府は各企業の所有者の色を強めてきた。

ブッシュ政権は、金融機関は自力再生をしていくと見通していた。
金融機関の再建には含み損を抱えた不良資産の処理が必要。金融機関は優良資産の一部を売って、処理費用を賄おうとした。政府も公的資金を抑えるため、当初はつなぎ融資や部分的な資本注入にとどめた。

だが、金融危機が深まり買収ファンドなどのリスクマネーの出し手が消え、資産は売れなかった。そうこうしているうちに資産の価値はどんどん下落し、損が膨らむ。金融機関は自力で前に進めなくなり、金融システムを守ることを理由に政府が積極介入するしかなくなった。

まとめると、米政府はAIG支援で民間に代わって自らが資産の買い手となり、損失処理の費用を供給る姿勢を鮮明にしたといえる。

シティグループについても同じで、政府による資産買い取りにより不良資産処理の資金を獲得する姿勢だ。

AIGの不良資産の状況

住宅ローン担保証券(RMBS)をFRBの受け皿会社に移し、昨年9月から12月にかけて残高を5割減らした。
ただ、クレジットデフォルトスワップ(CDS)契約は昨年9月時点の8割が残り、不良資産処理としてはあまり進んでいない。

一方シティは不良資産の一部を国に負担してもらう契約を結んだが、処理はこれからである。オバマ政権は官民共同出資のファンドで銀行の不良資産を最大1兆ドル引き取る考えだが、民間の出資者は明らかになっておらず、未だスタートラインといったところだ。

感想

金融機関の不良資産の処理の問題は、処理費用の不足と、複雑な契約により問題がどこにあるのかがわかりくいため、処理に非常に手間がかかるということのようだ。


堺市、買取証書化

堺市は住宅での太陽光発電を普及させるため、太陽光発電で消費した電気の価格を証書にして市民らから買い取り、二酸化炭素の抑制に悩む企業に売る仕組みの導入検討を2009年度に始める。独自策で温暖化ガス削減に取り組む「環境モデル都市」として国に選ばれたのを機に、市は新たな取り組みを始める。


グリーン電力証書を企業はなぜ買うのか?
例えば、グリーン電力証書を1万円分買うと、「私は1万円分、グリーン電力を使いました。なので、1万円分の温暖ガス対策に取り組みました」と言えるのである。
風力発電などのグリーン電力発電を持たない企業が、温暖ガス削減に協力する一つの方法として、こうしてグリーン電力証書をお金を出して買い、実際グリーン電力を発電したわけではないが、発電したことにする、というものがある。

なんか、一見せこいようにも感じるが、堺市の場合はこうして企業が各家庭に出資してグリーン電力発電をしてもらう形をとることで、結果的に市全体としてグリーン電力に貢献する方針をとっているのである。

資金調達不安が薄れる 1年か月ぶりTIBOR0.7%割れ

金融機関が企業にお金を貸し出す際の参照レートとなる東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物は6日、1年9か月ぶりに0.7%を割り込んだ。

金融機関が企業にお金を貸し出す金利が下がったということは、企業は金融機関からお金を借りやすくなったということ。また別の視点で言うと、企業は金融機関からそれほどお金を借りようとしていないともいえる。

企業は、昨年末の資金繰り難の経験から、金融機関のお金を期待しててはいけないと思い、早め早めにCPを発行するなどして、年度末越えに必要な資金を確保してきた。そういう企業の対応もあって、金融機関からの借り入れの需要が山場を越えつつあるとの市場認識より、TIBORの低下やCPの金利低下につながっているとの見方。

要は、企業の資金繰りラッシュが落ち着いてきたので、貸出金利や社債の金利が健康な値になってきつつある、ということか。

信託銀 新サービス競う

株式取得代行・事故保険金の定期払い


信託銀行が新たなサービスを競い始めた。好不況問わぬ安定的な収益を確保するための新サービスだ。
  • 他社株取得信託
たとえばA社が、重要取引先のB社の株を購入する時、インサイダー取引規制に抵触する可能性がある。こんな時、信託を使うことでインサイダー情報を遮断、安全な取引ができる。

  • 事故保険金の定額払い
交通事故などの加害者が被害者に保険金を払うとき、一括払いが一般的だが、介護費用などは症状の悪化や長期化で足りなくなってしまうケースもある。
万が一保険会社が倒産した場合、保険金の支払いが止まってしまうため、従来定期払いは認められないケースが多かった。だが、信託勘定で支払い原資を保険会社の勘定と完全に分けることで可能になった。
保険会社から信託された保険金を、信託銀行が代わりに要介護者に定期払いするサービス。

手間のかかることを代わりにやりましょう、という信託銀行の新しいサービスだが、まだまだ収益としては小さいほうなのでこれからいかに収益を上げていくかが課題となる。

CDS悪循環から脱せず 待たれる清算機関

AIGの経営危機の主因はクレジットデフォルトスワップだった。CDSとは企業の倒産リスクを売買するデリバティブ(金融派生商品)。企業の倒産で融資の焦げ付きを避けたい金融機関が、AIGなどほかの金融機関や投資家に「保証料」を支払い倒産リスクを引き取ってもらう。
企業が破綻したら保険契約先から元本を受け取る。保証の対象は、住宅ローン担保証券など金融商品である場合もある。
しかし、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の深刻化などで市場環境が激変。保証対象の企業や証券化商品の破綻・債務不履行などで保証契約の履行を迫られるケースが増えた。
最終更新:2009年03月07日 17:30