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「…なぁ、大佐?」

先刻から読んでいた本から顔を上げて、エドワードは向かいの目の前にいる相手――ロイに話しかけた。

「なんだね?鋼の」
「今、一番何が欲しい?」

自分が答えるのとほぼ同時に聞いてきた。
いきなり一体何を聞くのか、と思い、先刻までエドの読んでいた本の題名を盗み見てみる。

“宇宙に咲く華~エーテルフラワ~”

…少なくとも質問には全く関係なさそうだ。

「ふむ…色々とあるが、やはり『大総統としての地位』かな」
「ふ~ん…」

そっちから聞いてきたというのに、あまり興味のなさそうな返事だ。

では…

と、ロイは溜め息混じりに言葉をはいた。

「君は一体何が欲しいんだい?」


そう問われ、エドは一瞬躊躇った。
そして、さも当たり前かの様に、こう言い放った。

「…そりゃあ勿論、アルの生身の身体。」

決まってるだろ?

とロイに同意を求めてきた。
承知だった様に、少し笑みを含んで、

「それ以外で、だ。」

と。

エドはゆっくり考えてから、

…笑うなよ?

と、一度確かめてから本当に小さな、耳を澄まさなければ聞こえない、消え入りそうな声で呟いた。

「…翼が、真っ白で、無垢な翼が…」

欲しい、と。










罪を犯して、一度地に堕ちた天使。

もう一度だけ、翼が欲しい。

決して大きくなくてもいい。

どんなに小さくたって構わない。

だって、逢いたい人がいるのだから。

一言だけでも話したい人がいるのだから…。










ロイは驚いた。
それと同時に納得した。
いくら国家錬金術師と言えども、
いくら人間兵器と避けずまれ様とも、
まだ、いたいけな少年なのだと。
そう思うと、自然と笑みが零れた。

「笑うなって言っただろ!」

エドは怒ったように言った。

「いや、おかしくて笑ったのではないのだよ。」

ロイは、そのエドの怒った意味を理解し、やんわりと否定した。
そして、ふわりとエドを後ろから抱いて…

「翼など要らないよ」

と、エドの耳元で、甘く、低く囁いた。




















こうして君を後ろから抱くことが出来ないのだからね。






●あとがき●
はい、こんなだらだらした文章ですいません;
ちなみに元ネタとなったのは
「Go stay go!」ポルノグラフィティ
です!
♪君はよく白い羽根が~♪
あたりを聞いてて、
「ロイエドでいけるかもしれない!」
と思って突発的に書きました
というか、これ書いたの(たぶん)2年ぐらい前ですよ!?
古いやつ引っ張り出してきてすみません…orz

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最終更新:2006年12月28日 19:49