ざあ、ざあ、ざあ。
凄い雨ですね。

ざあ、ざあ、ざあ。
バケツをひっくり返したみたい。

ざあ、ざあ、ざあ。
すみません、雨がやむまで帰るの待たしてもらっていいですか。

ざあ、ざあ、ざあ。
ありがとうございます。でも、急にじゃ悪いですよ。

ざあ、ざあ、ざあ。
そうですか。それじゃ雨足が弱まりそうになかったら泊まらせてもらいます。

ざあ、ざあ、ぴか。
あ、空が光ったような。

ざあ、ごろ、ごろ。
やっぱり。カミナリだ。

ざあ、ざあ、ざあ。
どうもやむ気配はまったくないですね。

ざあ、ぴか、ごろ。
うわ、さっきよりも近いよ……

ごろ、ざあ、ざあ。
……

ざあ、ぴか、ごろ。
……あ……唯先輩?

ごろ、ざあ、ざあ。
……はい。あんまり得意じゃない、というか苦手です。

ざあ、ざあ、ぴか。
……しばらくこのまま抱きしめてもらってていいですか。

ごろ、ごろ、ごろ。
ありがとうございます。すみません、普段あんなこと言いながらこんなときだけ虫がいいこと言っちゃって。

ざあ、ざあ、ざあ。
フフ、後輩のお願いを聴いてあげるのが先輩の務め、ですか。

ざあ、ざあ、ざあ。
そうですね。カミナリだけでいいですから早くやんでほしいです。

ざあ、ざあ、ざあ。
……だって雨が強いだけなら何も不安がることなく唯先輩の家に泊まれるじゃないですか。


おわり!


  • 憂がいること忘れてね? -- (名無しさん) 2010-10-17 01:09:24
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最終更新:2010年10月10日 17:39