641 私たちのおもいで [sage] 2010/03/18(木) 21:37:12 ID:c0N9FtrhO
それは、私たちが小さな頃のおもいで…
唯「ねぇ和ちゃん、宿題なんて後でいいでしょー、せっかく来てるんだからいっしょに遊ぼうよー」
和「ダメだよ、ちゃんと終わらせてから遊ばなきゃ!」
唯「えー…憂も3人で遊びたいよね?」
憂「え、えっと…やっぱり宿題はちゃんとやらなくちゃダメじゃないかな」
唯「う、憂まで…」
和「さぁ唯ちゃんがんばって!今日はさんすうドリルだよ!」
唯「あれ、和ちゃんたちは?」
和「邪魔になっちゃうから私と憂ちゃんは向こうで遊んでるよ。唯ちゃんはゆっくり勉強してていいからね」
憂「おねえちゃんがんばってね!」
唯「おー!…ゆっくりはしたくないけど」
それから私はしばらく宿題をがんばりました。
うぅ、隣の部屋から楽しそうな二人の声が聞こえてくるたびうずうずする…
けど、気を取られている暇はないや。早く終わらせよう!
―――
20分後
唯「ふー、終わった終わったー…和ちゃんたち、何して遊んでるのかな」
ガチャ
唯「おーい…」
和「唯ちゃん、しーっ」
唯「?」
憂「スー…スー…」
憂は和ちゃんの膝枕で気持ちよさそうに寝息を立てていた。
そっか、いつもならお昼寝してる時間だもんね。
642 私たちのおもいで [sage] 2010/03/18(木) 21:38:21 ID:c0N9FtrhO
唯「和ちゃん、重くない?」
和「大丈夫だよ。それより見て、憂ちゃん気持ちよさそうだよね」
唯「うん…そだね」
…なんか、和ちゃんと憂ってホントの姉妹みたいだな。二人ともまじめだし…私なんか、ただ似てるだけだもん。
憂も、和ちゃんみたいなお姉ちゃんの方がいいのかなぁ…ううん、そんなことないよね。ここはお姉ちゃんらしくしなくちゃ!
唯「憂、そろそろ起きなくちゃダメだよ。和ちゃん動けないよ?」
憂「んぅ…やだー、お姉ちゃーん…」ギュッ
唯「…!」
和「あはは、私のこと唯ちゃんと勘違いしてるのかな」
唯「そう…みたいだね…」
…憂、和ちゃんに甘えてるみたい。和ちゃんもすごく優しい顔して頭撫でてあげてるし…
…なんかやだな。だって憂が私以外の子にそんな風にするなんて今まで見たことなかったから。
憂は、私だけに甘えるんだって思ってたから…
和「唯ちゃん?」
唯「…私もねむくなったから、お昼寝してくる」
和「え、あそばないの?」
唯「…うん」
ガチャ
私はこども部屋のベッドにもぐり込むと、ふとんをかぶって目をつぶった。
憂のばか。和ちゃんにあんな風に甘えるなんて。
憂には私がいるのに。私が憂のお姉ちゃんなのに…
643 私たちのおもいで [sage] 2010/03/18(木) 21:39:23 ID:c0N9FtrhO
唯「ん…」
…いつの間にか寝ちゃったみたいだ。部屋は窓から差す夕日で一面オレンジ。
もう和ちゃん帰っちゃったよね…せっかく遊ぶ約束したのに、悪いことしちゃったかな。…憂にも。
憂「おねぇちゃん…」
唯「わっ!?」
突然の声に驚いて首を動かすと、私のすぐ横に憂が正座をして座っていた。
唯「ど、どしたの?なんでこんなせまいとこに…」
憂「だ…だってぇ…う…うえぇぇ…」
唯「あわわ!?どうして泣くの?」
憂「お、起きたらおねえちゃんがいなくて…ひくっ、ぐあい、わるくなっちゃったんじゃないかって…」
唯「それで、ここにいてくれてたの?」
憂「うん…ずっと、いた」
唯「憂…」
時計を見ると、ベッドに入ってからだいたい1時間。あれから、ずっと…
唯「うい…心配かけてごめんね。私、なんともないから平気だよ?」
憂「ほんとに…?」
唯「ほんとだよ。だからもう泣かないで」
憂「ずずー…うんっ!」
憂は私の手を握りながら、明るい笑顔を向けてくれた。
それは大好きな憂の、とびきりの笑顔だった。
唯「そうだ、和ちゃんは?」
憂「まだいるよ。本読んで待ってるって」
唯「じゃあ3人であそぼっか!」
憂「うんっ♪」
644 私たちのおもいで [sage] 2010/03/18(木) 21:42:57 ID:c0N9FtrhO
和「二人ともおそいよ!待ちくたびれちゃった」
唯「和ちゃんごめん!何してあそぶ?」
和「うーん、何しよっかー?もうあまり時間ないし…」
憂「ねぇねぇ、また3人でご本読もうよ!ももたろう!」
唯「そうだね!本なら準備もおかたづけもいらないし!」
和「じゃあ私が本持つねー」
私たちは3人仲よくくっついて寝転がった。さっきの憂みたいに、私も和ちゃんに抱きつく。
なんだか、ホッとするなぁ。さっき憂が和ちゃんに抱きついた気持ち、わかるかも。
唯「ねぇ憂?」
憂「なぁに?」
唯「和ちゃんって、なんだかすごくあったかいよね♪」
憂「うん♪」
和「わ、あんまりくっつくと熱いよ!」
唯「いいでしょー♪ねー憂♪」
憂「ねーおねえちゃーん♪」
和「もー、二人とも甘えんぼでしょうがないんだから!それじゃあ本読むよ!」
唯憂「はーい♪」
その後私たちはいつの間にか眠ってしまい、お母さんに起こられてしまった。
でも、そんな時間も私たちの大切なおもいでなんだよね。
おしまい
最終更新:2010年03月19日 00:25