596 [―{}@{}@{}-] 二人で巣立ち 1/3 [sage] 2010/09/09(木) 02:03:52 ID:36WLCHe3P [3/5]
お互い離れてから数カ月
良い友達に囲まれて毎日楽しい
だけど
あれ…?
違和感を感じ始める
次第に大きくなり支配していく違和感
唯「一人でも頑張る」
憂「私も巣立たなきゃ」
次の日も次の日も次の日も
ぽっかりと空いた穴は埋まらない
唯「あいす~……って、そっか…へへ」
憂「ぁ…ご飯作りすぎちゃった……ダメだなぁ私…」
最初だけ、この気持ちは最初だけだから
唯「もしもし、うい…?」
憂「どうしたの…?」
他愛もない話
これで良いんだ
私達は姉妹
それ以上でもそれ以下でもない
唯「…」
憂「…」
でも
憂「おねぇちゃん…」
私は部屋を飛び出した。
597 [―{}@{}@{}-] 二人で巣立ち 2/3 [sage] 2010/09/09(木) 02:05:15 ID:36WLCHe3P [4/5]
……
唯「っ……」
日は沈み辺りは暗い
家までそう遠くは無い
だけど途方も無い距離に感じる
カタンッ
ドアは開かない
唯「カギ…」
“いつも”の癖で“いつも”の場所に“いつも”置いてあるカギを取る
カチャ
唯「……」
明かり一つ付いていない家
誰も住んでいない気さえする
私は埃一つ無い階段をのぼった
唯「うい…」
すぐに分かった
憂は私の部屋の机に座っていた
憂「……ヒッグ……ッング…」
暗闇で一人、机に伏せて泣いている憂にそっと近づく
憂「……なんで……ッ…来たの………ッグ…」
私は、憂の泣く姿を見たことが無かった
“いつも”笑って話しかけてくれる憂はそこにはいない
“いつも”頼りになる憂の姿はそこにはない
私は憂を後ろから抱きしめることしかできない
抱きしめることが今出来る最大の慰め
それと、
唯「頼られる姉になるように頑張るからっ」
憂「っ……」
これが今言える最大の言葉
憂「………うんっ」
598 [―{}@{}@{}-] 二人で巣立ち 3/3 [sage] 2010/09/09(木) 02:06:48 ID:36WLCHe3P [5/5]
翌春―――
憂「お姉ちゃん、醤油取って」
唯「はい、どうぞ」
憂「~♪」
唯「ご機嫌だね~うい」
憂「それは……こうやってお姉ちゃんと料理するの夢だったから」
唯「え~、もっと夢は大きく持とうよ~」
憂「えっと、じゃあ……お姉ちゃんとけっk…っ」
姉の唇に塞がれる
この時は“いつも”のお姉ちゃんじゃない
私の“特別”なお姉ちゃん
唯「ん……それは、私から言うんだから憂は言っちゃダメだよ」
憂「は、はい」
―――なんだか、とっても幸せな春です。
おしまい
感想をどうぞ
- あんまーい!! -- (唯憂は素晴らしいとは思わんかね?) 2012-01-23 00:38:25
- お姉ちゃんから妹へのプロポーズフラグ…。
この二人なら双子の姉妹作っちゃいそうな気がする。
双子の姉妹は母達と同じようにそれぞれの役割を持って生まれてくるのだろうか…。 -- (ブレイブバード) 2010-10-17 03:01:02
最終更新:2010年09月10日 18:29