735 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/04/09(土) 02:29:06.43 ID:jFpq3fVUO
例えば、洗濯物をしているとき。
変な文字が入ったTシャツが、洗濯物の中にないという事実が、あの人がいないという事実を教えてくれる。
例えば、一人分になった食器を洗う時にも、それは感じる。お揃いで買ったグラスが、今こうして自分のものしかないという事実。
家事全般、自分がためにする毎日の中で、その事実は照らされる。
君がいないと何もできないよと言ったあの人は、果たして何もできないのか。
いや、決してそうではないと…私ははっきりと言える。
なぜなら。
「今週も届いた?」
「うん」
「そっか。じゃあ、電話切るね」
毎週、届く手紙がそう教えてくれるから。逆に私も、変わらない毎日だと伝えるために、ペンを走らせます。
直接声を聞くことは、電話をかければ、例え海外にいたとして出来る。
でも、それぞれになった生活がどうなっているのかは、手紙を通じて知らせ合うことに私たちはした。
直接会わない生活になるのだから、いっそ直接を全部なくしちゃおうと、約束した。
手紙が確かに届いたかという確認だけは、電話でしている。
「まだ文通してるの?」
「うん」
梓ちゃんは半ば呆れ顔で言う。
「私のほうが直接声聞いてること多いんじゃない?」
確かにそうかもしれない。梓ちゃんは、頻繁にあの人と連絡をとっているから。
「なんで手紙なの?」
「直接じゃない方が直接わかる…みたいな」
「どういうこと?」
「…さあ?」
「さあって…」
まだいまいち自分でもわからない。
それが、ただ姉妹の新しい関係の模索なだけなのかもしれない。
でも。
確かに…以前より、強く絆を感じる。
そんな気がするのでした。
FIN
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- 切ない… -- (名無しさん) 2011-04-29 17:38:05
最終更新:2011年04月23日 17:43