421 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/10/12(月) 03:31:40 ID:ZXX2YuO2
415じゃないけど投下します
ある日の放課後、私はお姉ちゃんの忘れ物を届けに、軽音部の部室にやってきました。
ガチャ
憂「失礼しまーす」
唯「あ、憂!いらっしゃーい」
憂「お姉ちゃん一人?まだ皆来てないんだね」
唯「うん、皆掃除とかあるみたい!それよりごめんね?お願い事しちゃって」
憂「いいんだよーどうせ暇だもん。はいこれ」
唯「うん、ありがとー」
憂「じゃあ私帰るね?」
唯「あ、もしよかったらお茶でも飲んできなよ!私がいれてあげる!」
憂「え、でも…」
唯「いいからいいから!座って待ってて!」
私が返事をする間もなく、お姉ちゃんはティーセットの用意を始めた。大丈夫かな…
唯「で、できたよ!」
私の心配をよそにお姉ちゃんは、10分ほどで紅茶を私に出してくれた。
唯「ごめんね、ムギちゃんみたいにきれいにいれらんなかった…」
憂「ううん、見た目は関係ないよ!じゃあ、いただくね?」
唯「ど…どうかな?」
憂「うん、おいしい!」
唯「ホントに?味薄くない?」
憂「うん、薄くない!すっごくおいしいからお姉ちゃんも飲んでみて?!」
唯「どれどれ…ホントだ!よかった、上手くいれられたー♪」
422 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/10/12(月) 03:40:42 ID:ZXX2YuO2
上機嫌なお姉ちゃんを見ているうちに、とても幸福な気分になる。
考えてみたら、お姉ちゃんが自分からお茶を入れるなんて前は考えられなかったことだ。
憂「お姉ちゃん、変わったよね」
唯「え?どこが?」
憂「いろいろだよ。軽音部に入ってから、いろいろ変わったよ」
唯「そうかなー」
憂「そうなんだよー」
こうして部室にいると、なんだか心が落ち着く気がした。
それがお姉ちゃんと一緒だからなのかこの場所の雰囲気のせいなのかわからないけど、
確かに言えるのは今がとても幸せな時間だということだ。
憂「…ねぇお姉ちゃん」
唯「なあにー?」
憂「皆が来るまで…こうしてていい?」
私はお姉ちゃんのそばに椅子を寄せ、体を寄りかけた。お姉ちゃんは何も言わずに、私の頭を撫でる。
唯「えへへ、あったか、あったか♪」
憂「うん、あったかあったか♪」
――ねぇお姉ちゃん、こうして部室でのんびりするのって、とても幸せなんだね。私、今なら分かる気がするよ。
おわり
たまには家でなく部室もいいかなと思って書きました
夜中に失礼
最終更新:2009年12月14日 23:03