817 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/21(水) 13:19:42.64 ID:51dlk1at0
憂「やさしさに包まれたなら」
平沢憂。
高校3年生です。勉強に部活動、毎日仲のいい友人たちと、せいいっぱい楽しんでます。
そんな普通の高校生の私ですが、少しだけ特別なことがあります。
ちいさな頃から私には神さまがいて、毎日愛をとどけてくれていました。
寂しさや悲しさを感じる前に、いつも神さまの魔法で、やさしさに包まれていました。
いま、私の神さまは近くにいないけれど、神さまの奇蹟はずっとつづいているのです。
「憂先輩は、お姉さんぽいですね」
「すごくしっかりしてるし」
憂「そんなことないよ」
憂「私なんかより、私のお姉ちゃんの方が、ずっとしっかりしてるよ」
そう答えた私の横で、梓ちゃんが吹き出しそうになってる。
ほんとうのことなんだけどな。
「しっかりはともかく…唯先輩が泣いてるところは、見たことないかな」
お姉ちゃんの涙…私は何度か、見たことがある。
私たちが小学生の頃、幼なじみの和ちゃんの両親がケンカしたことがあった。和ちゃんから、
「お母さんが家を出てしまうかも」と聞かされたお姉ちゃんは、和ちゃんのお母さんの前でワンワン泣いた。
唯「和ちゃんが寂しくなるよ!だめだよ!」
唯「お父さんとお母さんがいないと、寂しいよ」
唯「和ちゃんのそばにいてあげて!」
和ちゃんのお母さんにとって、いつものんびり笑ってる子、というイメージだったお姉ちゃんの必死の言葉は
ショックだったみたいです。私たち姉妹の両親が、仕事が忙しく滅多に家に帰ってこないことを知っていたから…。
お姉ちゃんだって、寂しくないわけなかったんだよね。
ずっと私を、守ってくれていたんだね。
私が寂しくならないように…やさしい笑顔で包んでくれていたんだね。
和ちゃんのお母さんは、泣きやまないお姉ちゃんの頭を撫でて、「ごめんね。もうケンカはやめるね」
と言ってくれた。
和ちゃんは、私の方を見て、少しうらやましそうに言った。
「…唯ちゃんはすごいなあ」
「憂ちゃんはしあわせだね」
「あんなに優しくてあったかなお姉ちゃん、ほかにいないよ?」
私たちよりずっと大人びていて、優等生の和ちゃんが、お姉ちゃんをすごいと言う。
お姉ちゃんのやさしさは、その人を包んで…きっと奇蹟をおこすんだと思った。
その次にお姉ちゃんの涙を見たのは、つい最近のこと。
大学生になってお姉ちゃんが家を出る、その前の晩。
お姉ちゃんは、大きな目にいっぱい涙をためたままの笑顔で、私を抱きしめてくれた。
それから…
私には分不相応に思える、ひとつひとつに心のこもった、たくさんの感謝の言葉。
離れていても、どんなときでも私たちはひとつだということ。
お姉ちゃんが、どれほど私を大切に思っているかを…私の心がやさしさに包まれて、
ずっと消えることのない魔法で満たされるまで、話し続けてくれた。
そして、お姉ちゃんからのたったひとつのお願いは…
いつもお姉ちゃんが全てだった私が、私自身のために、笑顔になれる場所を見つけること。
これからの私たちのためを考えた、それがお姉ちゃんの答え。
お姉ちゃんは、いつも私よりちょっとだけ先を行ってしまう。
お姉ちゃんだから、仕方ないけど…。
でも、私が道を見失うことはない。
お姉ちゃんは、そこで私を見守ってくれているから。
いつかお姉ちゃんと、同じ未来を目指して、並んで歩きたいな。
私の隣には、梓ちゃんと純ちゃん。
仲のいい友人に囲まれて、勉強に部活動、高校生活をせいいっぱい楽しんでます。
神さまの魔法で、やさしさに包まれて。
憂「私ね、ギター買ったの!」
---ねえ、お姉ちゃん。
私が私自身のために笑顔でいられる場所、見つけたよ。
それがお姉ちゃんと同じ場所だったら…お姉ちゃんはきっと、笑顔で迎えてくれるよね。
おしまい
823 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/21(水) 13:42:36.74 ID:51dlk1at0
われながらワンパターンだなと思いますが、やっぱり
「憂にとっては頼りになるお姉ちゃん」なんだと思います。
原作の「お姉ちゃんのほうが、ずっとしっかりしてるよ」と
いう憂の台詞に感じるところがあって、書いてみました。
感想をどうぞ
- >失礼しました。直しておきました。 -- (管理人) 2011-11-10 00:00:00
- まさに!これこそ唯の真骨頂ですな。
決める時は誰より凄い
-- (うむ) 2011-11-03 08:44:53
最終更新:2011年11月10日 00:58